鹿児島県 湯川内温泉 かじか荘

高千穂峰登山の後はやっぱり温泉に宿泊です。
ずっと恋焦がれていた温泉。熊本県との県境に位置する出水市にある湯川内温泉の一軒宿、かじか荘
がこの日の宿泊するお宿でした。

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高千穂峰を下山し、高千穂ビジターセンターで着替えを済ませ、出水市へと向かう。実はここから出水市へは結構な距離がある。カーナビで見ると約80km。
一刻も早く、噂の極上湯に浸かりたいがせっかくの鹿児島。北薩のロードをのんびりと走ることにする。
よく沖縄では「島時間」という言葉が使われるが、鹿児島でも鹿児「島時間」のようなものが存在しているかのような気がする。特に田舎道を走っていると余計に感じてくる。
そんなことでとっても温かい気持ちになりながらドライブを楽しむ。

PM3時過ぎ かじか荘到着。
集落を抜け、山間部を走ること数キロ。行き止まりに昭和を感じさせる雰囲気の建物が現れるとそこがかじか荘。
駐車場は二か所ある様子。宿の前と宿からさらに奥へ進んだところと。駐車されている車の台数からして結構、多くの方が立ち寄り入浴に来ている模様。しかもほとんどが鹿児島ナンバー。このことからも地元で愛されている温泉であることがよくわかる。

また皆さん。地元の方々はお湯をポリタンクなどに入れてお持ち帰りしている。どうやら糖尿病に効果があるとかないとか。それと腐らない水だとか。温泉ってやっぱりスゴイし、奥が深い。

受付で記帳を済ませ、宿の方に部屋へ案内していただく。実はこの宿のお姉さんがとっても親切で元気ハツラツ。食事の際などもこのお姉さんにお世話になるのであるが、マニュアル的でない自然な対応に非常に好感を持った。ひょっとして温泉に入らなくてもあのお姉さんと会話しているだけで元気をもらえるかも・・・・。

           湯治棟を正面から                        受付を斜めから


          本館・食堂入口                  本館・食堂入口より車で上がったきた道を見る


          宿泊した部屋「川せみ」                      宿泊した部屋


             宿泊した部屋                 宿泊した部屋にあるお風呂(お湯は源泉を加温)

宿泊した別館の「川せみ」という部屋。ここかじか荘には湯治部屋、本館、別館の三種の部屋があり、それぞれ価格が違う。我々は一番豪華な離れの別館に宿泊。
ここにはトイレ(洋式、シャワートイレではない)はもちろんのことお風呂までついている。特にお風呂については蛇口を捻ると温泉を加温したものが出てくるらしい。すご〜い。浴場のお湯が素晴らしくて使用はしなかったが、びっくりである。
またテレビは地デジ対応。受付への電話もある。当然、浴衣やシャンプー類も準備されている。
これで二食付いて8,500円くらい?(正確には失念)とはかなりのお得感。

また、この季節はかじかの鳴き声が夜中、ずっとしている。きっとここからかじか荘という名前が付いたのだろう。
こんな体験も久しぶりだし、心地よい響きに気持ち良く眠れた。

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<温泉>
ここかじか荘には上の湯と下の湯の二つの源泉がありそれぞれに湯小屋がある。


「上の湯(足元湧出)」
湯治棟や下の湯から数十メートル登ったところに湯小屋にある。脱衣場は大きいが浴槽は4〜5人も入ればいっぱいになる大きさ。これも湧出量に見合った大きさにしているのであろう。脱帽です。(^'^)

        下の湯から上の湯への道                      上の湯 湯小屋


             上の湯脱衣場                         上の湯浴室


足元には砂利と足やお尻を奥のにちょうどよい大きさの岩が置かれている(自然にあったのかもしれないが)。その砂利や岩の間からボコボコと気泡をたてながら体感温度38℃くらいのお湯が上がってくるのである。浴槽縁からこぼれるお湯を見てもかなりの湧出量があると思われる(93リットル/1分間)。特に深夜に入る上の湯は鮮度バツグン。


  上の湯浴槽から見た浴室(湯面の泡は足元湧出)         上の湯浴槽を上から見たところ


お湯は無色透明のアルカリ性単純泉。お湯をすくい、匂いを嗅ぐと上品な硫黄臭が鼻からす〜っと抜ける。ここは飲泉可能なため、浴槽角にある噴水の様な飲泉用湯口から飲ませてもらうが、臭いから想像していたよりもずっと硫黄臭が強い。肌触りが滑らかでシルクのような質感なのに飲泉では硫黄臭の主張が強いお湯は今まであまり体験したことがない。

これは極上湯のなにものでもない。人間が手を加える必要の全くない完璧なお湯。最近はよく「奇跡の○○」というフレーズが使われることが多いが、このお湯はまさに「奇跡の温泉」である。
バカと言われるかもしれないが(笑)、地球が「このお湯で元気になってね!」って言っているような、そんなお湯のような気がする。

上の湯(噴水のようなものは飲泉用の湯口)

結局、この上の湯には宿泊している間、計三時間くらいは浸かっていたと思う。

また、明け方ひとりで入っていると福岡からいらっしゃったおじ様と一緒になり、温泉談義をさせていただいた。この方は転勤族で全国いろいろな温泉に行かれたそうだか、ここ湯川内は最高だとおっしゃっていた。私も同感です!

※それからここ上の湯は女性湯と下部が繋がっている。なのでお湯は共有で使用。しかも足元湧出しているのは男性湯の方からがほとんどらしい。やっぱりここは薩摩ですね(笑)

源泉名=湯川内1号 
泉質=アルカリ性単純温泉 泉温=38.4℃ PH=9.6


上の湯 全容


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「下の湯(足元湧出)」
泉質は上の湯と変わらないが、こちらのほうが湯小屋自体が大きく、さらに浴槽も大きく、カランも六基ある。特筆すべきことはカランも温泉。この湯川内温泉では温泉より水の方が貴重かもしれないと思えてくる。客室の蛇口から出てくる水にしても硫黄臭がする温泉なのだから。ここの浴室はとっても風情があり脱衣場から階段を数段下ったところに浴槽がある。ここも下の湯同様、足元湧出の温泉であり、一番奥の浴槽縁下からがもっとも湧出されていると思われる。湧出量もかなりと思われる(94リットル/1分間)。

           下の湯の入口                       下の湯(男湯)の様子


           下の湯(男湯)脱衣所                  下の湯脱衣所から見た浴室


           下の湯(男湯)全容                  下の湯浴室内から入口方向を見る


           下の湯浴槽アップ              下の湯浴槽の湯面に出てきた泡(足元湧出の証拠)


         下の湯浴槽から入口を見る             下の湯浴室上部にある味のある効能表

本当に足元湧出の自然湧出温泉って素晴らしいですね〜。パワー注入!と言ったらところでしょうか。夜はほとんど、貸切状態なのでちょうどこの季節に鳴く「かじか」の声を聴きながら、目を瞑って温い極上湯に浸かる。う〜ん幸せです!

また朝食後、入浴しているとここのすぐ近くの集落にお住まいの方とお話しさせていただいたが、ここ湯川内温泉は地元の生活用風呂になっているんだなぁと強く感じた次第だった。

源泉名=湯川内2号 
泉質=アルカリ性単純温泉 泉温=36.3℃ PH=9.4


下の湯の全容

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<食事>

夕食はPM6:00から。朝食はAM8:00から。本館の食堂で食べさせていただく。
夕食は品数豊富でビールを飲みながらいただいたがお腹がいっぱいになった。特別なものはないがどれも美味しく鹿児島らしい甘めの味噌汁がかなり美味かった。またお腹がいっぱいでご飯を食べることが出来なかったのでおにぎりを握って下さった。低価格で宿泊しているのに本当、申し訳ない。

         鮎?の塩焼き+つまみ?                   肉じゃが+マグロ+ナスの揚げ物


         豚肉と野菜の蒸し焼き                デザートと特別に作って下さったおにぎり

朝食も甘めの味噌汁とごく普通のおかず。でもとっても美味しい。
←朝食


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<その他>


        上の湯から見たかじか荘            受付から下の湯に向かう道(奥の突き当たりが下の湯)

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ここの温泉は「奇跡の温泉」です。足元からの自然湧出で、しかも人間がお湯に一切手を加えずに適温で入浴することの出来る温泉とは「奇跡」の何物でもないと思います。また泉質も人間に優しく、湧出量も豊富。まさに「地球からのプレゼント」ではないかと思えて仕方がありません。

そんな温泉に巡り合えてとっても満足です。心の中を正直に表現すると「狂喜乱舞したい」気分です(笑)。宿の方も大変親切で元気で温かいです。しかも湯治部屋もあるため大変安価での宿泊が可能。

今まで巡り合った温泉の中でも最上位にくるほどインパクトの強い素晴らしい大好きな温泉です。

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13.3.16〜17(宿泊)