聖 岳
易老渡〜聖岳〜茶臼岳〜光岳〜易老渡)

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今年七月の三連休。当初は飯豊山に行こうかと考えていましたが、東北地方はまだ梅雨が明けていないようで天候が思わしくない様子。急遽、行き先を変更しました。

比較的天気の良さそうな南アルプス。その中でも聖岳・光岳の縦走に即決定しました。

台風などの影響で土砂崩れが何度か発生し、なかなか通行することが出来なかった聖岳・光岳登山口の易老渡に時間制限はあるものの(AM8:30〜PM5:00)通行可能になったとの情報があり、早いうちに訪れたいとも思っていたので好都合でした。

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7/12(一日目)

自宅をAM0:30ころ出発。渋滞は全くなくAM4:00頃に駒ヶ岳SA到着。
ここでしばしの仮眠。AM6:00ころ出発し松川ICから一般道に。国道152号線から上島トンネル手前を右斜めに入り、下栗の里へ向かう狭いへと入る。思いのほか、走りやすい。
そして下栗を過ぎたあたりで崩落の危険性があり「係員立会のAM8:30〜PM5:00以外は通行止め」になってしまう箇所に到着する。
まだ時計をみるとAM7:30より少し前。当然ながらゲートが開くまで待っていようと思っていると係の方が現れて「通行してもいいですよ」とのこと。超ラッキー。ありがたい!

そんなことでAM8:00頃には易老渡に到着。今日は金曜日。車は10台くらいしか止まっておらず、余裕で置く事が出来た。
ここまでの道は悪路で大変だと書かれているHPなどをよく読ませていただくことがあったが、その甲斐あってか、慎重に進んだため、意外と走りやすいと思えた。確かに道幅はすれ違いままならないほど狭い箇所がかなりあり、ダート道や落石、そして大きな穴が開いた箇所も多々あったが、スピードを押さえて落石や穴などは上手く避ければ大丈夫だと思う。
ちなみに自分の車は普通のセダンで、時速20〜30kmくらいで走行しました(*^^)v

またここ易老渡にはボランティアの方々が作られたトイレがある。ボットントイレであるが手作り感があって感激した。しかも、とってもきれいに清掃されていた。
普通、使用料を入れる箱などを設置するところが多い中、そんなものはない。本当に頭が下がる思いである。


     易老渡登山口駐車場(一番手前がトイレ)           易老渡から便ヶ島へ向けてスタート

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7/12
易老渡AM8:39→便ヶ島AM9:09→西沢渡AM10:02→標高1,400m標識通過AM11:28→標高1,600m標識通過PM0:20→標高1,800m標識通過PM1:11→苔平PM2:19→標高2,200m標識通PM3:24→薊畑PM4:02→聖平小屋到着PM4:32
計 7時間53分(休憩・その他含む) 
※飛行機の予約や仕事の電話等で1時間近くのロス有

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7/13
聖平小屋AM5:06→薊畑AM5:29→小聖岳AM6:20→聖岳(前聖岳)山頂AM7:24〜AM7:33→小聖岳AM8:12→薊畑AM8:48→聖平小屋AM9:05
計 3時間59分(休憩・その他含む)

聖平小屋AM9:52→岩頭付近AM10:54→南岳AM11:47→上河内岳肩PM0:36→茶臼小屋分岐PM1:54→茶臼小屋到着PM2:06
計 4時間14分(休憩・その他含む)
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7/14
茶臼小屋AM5:22→茶臼岳AM5:58→希望峰AM6:42→易老岳AM8:01→光小屋AM10:02〜AM10:08→光岳山頂AM10:22〜AM10:35→光小屋AM10:50→易老岳PM0:29〜PM0:47→面平PM2:38→易老渡到着PM3:49
計 10時間27分(休憩・その他含む)

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AM8:39 易老渡出発。
ここからの道は車だとかなり乗り心地の悪そうな道。緩やかな登りをゆっくりと歩く。空は夏空。日差しが痛いくらい。

          易老渡→便ヶ島(AM8:42)                易老渡→便ヶ島(AM8:43)

AM9:09 便ヶ島通過。
すると草むらの陰から聖光小屋管理人の青木さんらしき人が話し掛けてきた。ご丁寧に聖平小屋の営業は明日からとのことも教えて下さった(わかっているけど(笑))。

ここからが登山道。いきなり急登に入るが、樹林帯の中をしばらく進むと平坦な道へと変わる。
実はここからがなかなかスリリング。登山道が崩落している箇所が十ヵ所くらいはあり、踏み固められていて、かなり整備をされた様子ではあるが、もし滑落したら結構な距離を落ちることになるだろう。
ただ、この途中に二つの滝を見ながら橋を渡る。これがホッとさせてくれるひとときでもあった。

       便ヶ島の聖岳登山口(AM9:09)                 登山道にトンネル(AM9:16)


一番怖かった崩落個所 滑落したら下まで止まらずに怪我?(AM9:37)

正面に手動のロープウェーのワイヤーが見えてきたらそこが西沢渡。AM10:02通過。


手動ロープウェイ


ここには急流の川が流れており、これを渡らなければならない。選択肢は二つ。ひとつはロープウェーで渡る。ただしかなり重く、事前情報だと一人の腕力では難しいらしい。
もうひとつは簡易的な橋を渡る。
我々は同然、後者。しかし。同行者が怖がり、なかなか渡ることが出来ない。手を貸しながら何とか渡ったのだった。

急流に架かる橋

ここからが本当の登山道。いきなりの急登。しかも容赦なく延々と続く。

何かが出てきそうな(笑)造林小屋跡を巻き、さらに上へ。

造林小屋跡通過(AM10:24)

ずっと急登のシラビソ樹林帯。暑いし飽きてくるし、おまけに同行者のペースはかなり落ちてきている。
時折、吹き抜ける風だけが心地よい。

急登(AM11:13)


ロープ付きの急登(AM11:24)

途中、ようやく繋がったFOMAで9月の幌尻岳へ行くための飛行機を予約。この作業でかなりの時間をロス。でも楽しみのためのロスは仕方がない。

ちなみにこの界隈の登山道はとにかく標識が少ない。自分がどこを歩いているかわからなくなる。唯一、この尾根で励みになったのが標高の表示。


標高1,800m通過(PM1:11)

PM2:19 苔平通過。
確かに苔がたくさん生えた場所ではあるが、それほど特徴的ではない。
また、かなり暑いため水分も予想以上に消費。


苔平通過(PM2:19)


シダの中を登る(PM2:47)

そして急登が比較的に平らになり木々が少なくなったなぁって思ったら、急に視界が開けた。

ここが薊畑。PM4:02着。

まさに大展望!来た〜って叫びたい風景。明日、明後日と歩く予定の南岳〜上河内岳〜茶臼岳〜光岳の稜線が目の前に見えるのである。また左手には明日、登る聖岳が。とにかく素晴らしい景色。「怖くない、気持ちのいい」高度感も感じ、南アルプスの奥地に来たって実感出来る瞬間でもあり、また喜びでもあった。


薊畑でいきなり開けた視界 ピークは上河内岳


薊畑にて(上河内岳から右に目をやると茶臼岳が見える)


薊畑にて(茶臼岳から右に目をやると光岳方面を望むことが出来る)


ここからはお花畑のような箇所を下り、立ち枯れした木々が湿地に立っているところまで来れば小屋はもう少し。

聖平に向かう道から見た聖岳


聖平へ向かう道から見た南岳と上河内岳


聖平へ向かう道から見た聖平


聖平から見た聖岳

PM4:32聖平小屋(この日までは聖平冬季小屋)到着。
本家本元の聖平小屋のすぐ横にあり、別棟になっている。混雑時などはこの冬季小屋も使用すると思われる。別棟といっても冬季小屋とは思えないほどきれい。
先客さんが8名くらい。中はものすごくきれい。二階もあり、上手く寝れば30名くらいは収容可能だと思う。これでタダとは申し訳ない。有志でもいいからお金取ればいいのに(笑)

           聖平冬季小屋                         聖平冬季小屋内部

またトイレは100メートル先にきれいな臭いのほとんどしない水洗トイレがあるがこれの浄化槽には何とEM菌を使っているらしい。素晴らしいです!

          本家本元の聖平小屋                         水洗トイレ


        聖平小屋の水場(ありがたい)                      我々の夕食

夕食は持参したアルファ米と無印良品のレトルト肉味噌と棒ラーメン。これがなかなか美味い。

夜は暇なので早めに寝た。
でもなかなか寝付けなかった。いつも登頂前だと興奮しているんだよなぁ(--;)

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13.7.12〜14
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