鳥 海 山(二回目)

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JALのどこかにマイルに応募。九州3、秋田1の選択で「間違いなく九州」になると思っていたのに結局は秋田に。
そうなれば鳥海山へ再登山するしかないと(
前回のレポートはこちら)。
とにかく前回は命を落としかねない大事故があり、下山の記憶があまりなし。
事故なく、記憶を晴れた日の登山に変えたい。

金曜日夜の便で秋田入り。
翌日は天気が悪いので強首温泉
樅峰苑へ。しょっぱくて濃い名湯に浸かって、横手の出端屋で焼きそばを食べて、鳥海山四合目にある大平山荘に宿泊。






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鉾立登山口 5:23→賽の河原付近の雪渓 6:30→河原宿 6:39→御浜小屋 7:01~14→千蛇谷 8:18→御室小屋 9:43~10:30→鳥海山(新山)山頂 10:51

登り合計時間 5時間28分(長い休憩、道迷い時間も含む)


鳥海山(新山)山頂 11:19→御室小屋 11:45~12:02→御浜小屋 13:57~14:03→鉾立登山口 15:13

下り合計時間 3時間54分(長い休憩、道迷い時間も含む)

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AM4:30に起床。
まず、空を見上げると薄い雲がかかっている。どうなるんだろう?晴れるのかな?

大平山荘で朝食用のおにぎり(量がちょっと少ないかな)を食べて、AM5:00過ぎに大平山荘を出発。



鉾立登山口には約分で到着。
駐車場横のトイレで用を済ませる。
なお、登山届けは前日に大平山荘に提出しておいた。

鉾立登山口(正面に見える鳥海山山頂は滝雲の中)

5:23  鉾立登山口出発。
相変わらず山頂付近は見えず。 天気予報通りに直に晴れるのか心配になってきた。

整備されたコンクリート道を進む。下界は晴れているが、この辺りは曇っているため汗を掻きづらくてなにより。


5:23  鉾立登山口出発


鉾立登山口を振り返って見る


5:38 山頂付近は雲の中


5:49 歩きやすい道


6:06 ここから長い雪渓が稜線まで続く

最初の小さな雪渓を越えると今度は大きな雪渓に。

一昨年のこの時期はこんなに雪は残っていなかった。
軽アイゼンを持ってきてよかった。
傾斜はそれほどでもないがアイゼンがあった方が明らかに楽。
格好つけてなのか単に持っていなかったのかわからないが、アイゼンを履かない人がいたが危なっかしかった。

6:20 象潟、仁賀保の街と雪渓


また前には雪渓に目印のポールを立てているお兄さんがいた。
本当にありがたい限りです。

6:25 長い雪渓とポールを立てていくお兄さん

賽ノ河原から夏道に入ることが出来そうだったが、折角なので大平登山口からの道との合流点である河原宿まで雪渓を登ることにした。

6:30 一番奥の雪渓から左に折れて河原宿経由で進む


6:36 ここから夏道


お花がきれい


6:39 河原宿通過


雪渓がこんなにも厚い


6:39 河原宿通過。

ここからは千蛇谷までは夏道を進む。
相変わらず整備された道で歩きやすい。
少しの急登を進み、稜線を歩き続けると御浜小屋に到着する(7:01)。

6:43


7:00


7:01 御浜小屋到着


鳥海湖を始め、下の景色は最高だが山頂が見えない。
今回も山頂到着時はガスに包まれるのかなぁ。
トイレ(バイオトイレでとってもきれい)、そして少しの栄養補給を行い出発。

御浜小屋前から見た鳥海湖、そして奥には小さく月山が見えた


鳥海湖をアップ


雪渓越しに酒田の街


御浜小屋から見た象潟、仁賀保、由利本荘方面



左は御浜小屋、右はバイオトイレ


目指す先はガスだらけ。
鳥海山絶景ポイントのひとつ。御田ヶ原を通過するが正面は真っ白。 晴れていればたおやかで優美な山容を見ることが出来るのに。

7:16 御浜小屋出発


7:29 見えない~


7:34 見えそうで見えない

一旦、御田ヶ原分岐まで下り、八丁坂を登り、小さな雪渓を渡ると七五三掛に到着する。

7:51 短い雪渓通過



ここでは注意が必要。
最初に出てくる千蛇谷への案内標識は無視して少しだけ先に登ったところにある千蛇谷への標識から谷へ向かわないといけない。
何故ならこの時期は雪渓がたくさんあり、前者を進むと急斜面をトラバースすることになり大変危険。後者の標識を信じて進む。

大変きれいに整備されたつづら折りの急な下りを進む。

8:03 この時期、ここは右へ進んだ方がいいらしい


8:05


8:06 先の標識は左へ進むと千蛇谷方面に出る 右は外輪山経由で山頂


8:08 こんなつづら折りの急坂を下る




8:11 千蛇谷はガスっている


下りきると千蛇谷を横切る雪渓に。
傾斜も緩いためアイゼンはいらない。

8:19 雪渓を渡る


8:25 夏道を進む

 

夏道をしばらく進むとまた雪渓。しかし今度はガスが濃くて道がわからず。
一体どこが夏道なのだか。

仕方がなく携帯のGPSを頼りに雪渓を登ることにした。
しかししかし。。。。。傾斜はキツくなり夏道に出る様子は一向にない。

仕方なくGPSを見ながら雪渓を離れ、登山道でない箇所から夏道を目指す。幸いにも100mくらい進むと夏道に出ることが出来た。

やはりGPSは必需品。


8:37 前の島の左側を巻いて行けば、夏道に出ることが出来たはず


8:46 右側に雪渓を登ってしまった


9:05 このような登山道ではない箇所を登。しかし、GPSで確認すると夏道まで数十m

 そこからは⑦頂上、⑧頂上といった標識を見ながら登る。
急登であるが道は整備されており登りやすい。

9:13 ⑧頂上標識手前にて


9:24

⑨頂上という標識を過ぎてしばらく進むとまたまた雪渓に出くわす。

この雪渓は傾斜があり、厄介。以前、自分はこの雪渓をアイゼンなしで通過したが「滑落」を経験して以来、安全確保のためなら手間を惜しまなくなった。

やっぱりアイゼンを着けると安定するし楽。

後ろにいたあんちゃんは着けていないため、かなり苦労していたし見ていてハラハラした。


9:26 この雪渓をトラバース 意外に傾斜あり(前回はアイゼンなしで渡った)


転んだらかなり下まで行ってしまいそう


雪渓を越えると大きな岩ゴロゴロ道に出る。ここまで来れば御室小屋は目と鼻の先。

9:40 御室小屋はすぐそこ

9:43 御室小屋(鳥海山大物忌神社)到着。
相変わらず周囲はガスだらけ。ここで栄養補給しながら天気回復を待つ。

ちなみにここにあるトイレ。チップ制だかバイオトイレでものすごくきれい。ビックリした。


9:43 濃いガスの中、御室小屋に到着


見えそうで見えない新山山頂方面

 

待てど暮らせど天気は回復せず。仕方がないので新山山頂へ向けて10:30にスタート。

鋭利な刃物で切ったかのような大きな岩をよじ登る。特に最初の登り始めの傾斜がキツい。それを登りきると大きな岩を越えたり、一旦、下ったり。

大きな岩と岩との間の中を下り、そして登り返す。

すると岩に「↑山頂」と書かれた文字を発見。


10:32 ここから岩登り開始


10:33


10:36


10:37


10:38


10:42


10:45


10:47 右の大きな岩の向こうが山頂標識


10:51 鳥海山(新山)山頂到着。

以前とは標識の位置が変わっていた。

その、二年前に登った時は台風時の風雨のような中を登ったが、今回は穏やか。ただガスだらけは変わらず。

とりあえず無事に登ることが出来た。
そしてしばらく山頂に留まり、ガスが晴れるのを待つ。

上空4,000mはおそらく晴れている()時折、日差しが届く。
しかし、ガスは一向に取れず。

貸切りの山頂。至福の時間なのだが待っても仕方がないと判断。

山頂から見た景色 結局ガスは晴れず、こんなもんだった


 

11:19 下山開始。

下山は七高山方面から下りようかと考えていたが、このガスの中、雪渓を下るのは危険と判断。登ってきた道を下ることにした。

とにかく慎重に!
二年前の滑落事故を思い出しながらゆっくり下る。
そして滑落したと思われる場所で記念撮影()

11:23


11:25


二年前に滑落したと思われる場所(多分。画像の右側を落ちていったような。実際は画像よりもずっと傾斜がキツい。



11:45 御室小屋に帰還。



やっぱり感慨深い。まだ下山は長いのであるが、無事にここまで戻ることが出来たこと。
本当にありがたい限り。そしてホッとした(まだ下山が終わってはいないがひとまずは)。

この御室小屋前でまたまた栄養補給、御参り、トイレ。
そして新山のガスが取れないか。待つ。

しかし、ダメ。尚且つ、少々寒い。

御礼をした

12:02 下山開始。
しかし、時間を追うごとにガスが濃くなってきている。

標高が下がっても一向に晴れる気配なし。雪渓上なんかは視界20mくらいだったと思う。

かなり危険なガス。このコースの登山道は明瞭で迷うことは無さそうだが雪渓は怖い。特に落石が。落ちてきても音はしないし見えないし、避けようがない。

一応、下山はコースを外れることなく進むことが出来た。
しかし、ガスは濃くなる一方で「賽ノ河原」を過ぎても相変わらず視界は20m以下。

一番下の雪渓を過ぎたあたりでよくやく視界良好になった。

すると鉾立山荘まで見えるほどの視界良さ。しかも空は晴れ。

悔しいなぁ。


12:17


12:40 千蛇谷の雪渓に出る


12:41 ホワイトアウトしそう 前が見えない~


13:00 千蛇谷を夏道から すごい岩の数 怖いね~


14:03 御浜小屋にて ここから下も濃いガスなのであった


14:27 賽ノ河原を過ぎてもまだ真っ白


14:54 ようやく眺望が


14:55 ようやく眺望が


15:13
鉾立登山口到着。


鉾立登山口到着


駐車場は空いている

この日の最終便で東京へ帰る予定なので、そのまま大平山荘へ。そして日帰り入浴。
そして秋田空港に向けて車を走らせたのであった。

ちなみに象潟の道の駅に寄った際、鳥海山は山頂まできれいに見えていた。

あと数時間、天候回復が早ければ。。。。。

象潟のねむの丘付近から見た鳥海山


※この日は羽田空港の滑走路が霧で一時、閉鎖になったらしく秋田便にも影響。

で帰宅した。そのおかげで終電には間にあわず。タクシーで帰宅。ひとり5,000円はJALの負担してくれたものの最後に高い金を持ち出してしまった。

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ようやく鳥海山と握手をしたような、不思議な感覚になっています。
今までは山頂には到達しましたが、鳥海山に嫌われているような気さえしていました(^□^)

とにかく無事に山頂へ立てたことは大変ありがたく思っていますし、ホッとしています。

何年かしたら絶対に登りにきます。快晴の中でぜひとも登ってみたいです。

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18.7.1

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