岐阜県 槍ヶ岳(新穂高温泉〜槍ヶ岳山荘)
登山が趣味の方であれば一度は登りたい山だと思います。雑誌やらでアンケートを取ると「槍ヶ岳」の名前が必ず上位に入ってくるようです。
私もきっと上位に挙げます。
でも憧れだけで済ませたくはありません。登りたいって思ったら登ればいいのです(笑)。

8月7日
前夜20:30に自宅を出発。首都高速以外は渋滞もなく順調。安房トンネルを抜けて岐阜県側に入ると急にフロントガラスが濡れてきたのであった。あっ、雨だ〜。予報では雨ではなかったはず。う〜ん。不安。

1:30過ぎに新穂高温泉深山荘前の無料駐車場到着。警備員の方が手招きで我々を奥へと誘導して下さった。やった〜。空いてた〜。シーズン中の週末ともなると満車で有料駐車場へ余儀なく止めなければならないことが多いとのことで今日はツイている。

早速、束の間の仮眠。
4:00に起床。空は曇っており、少しだけ細かい雨が降っている。予報だとこれから晴れてくるはずだが・・・・。荷物と着替え、そして朝飯と準備に取り掛かる。
ちなみにこの駐車場には仮設トイレが二つあり、とっても便利でありがたい。



5:01 無料駐車場出発。いよいよ登山開始!
蒲田川沿いに作られている遊歩道を歩く。


5:11 新穂高登山指導センター到着。ここで登山届を提出。遭難の可能性が少ないと言っても北アルプス。万が一に備えて登山届くらいは出しておいた方がよいと思う。ちなみにこのセンターには白紙とペンも置いてあります。


ここからは蒲田川に左手に見ながら進む。新穂高ロープウェー駅を過ぎ、さらに上に。

      5:22 一般車通行止めのロープ通過            5:25 最初のショートカット登山道通過


      5:29 近道用階段通過                     5:33 歩きやすい林道を歩行中


     5:34 一般車通行止めゲート通過               5:38 マイナスイオンたっぷりの川沿いを進む


     5:43 ショートカット道への案内標識          5:45 けものみち風?のショートカット道を歩行中

6:05 穂高平小屋通過。小屋の後ろには穂高の山々らしきものが観えるようだが、雲で観えず。



        6:24 柳谷堰堤群通過                    6:47 奥穂高岳への登山道分岐


        6:49白出沢出合到着                     6:51白出沢から穂高方面を望む

ここまでは4WDであれば走行可能と思われる道。登山道というよりも遊歩道。荷物が重い(水分だけでも5L持参)のを除けば快適なハイキング気分。

ちょうど、この頃になると天気が回復。この白出沢から上を見上げるとジャンダルム、間ノ岳等の山々だろうか。荒々しい姿を観ることが出来る。すでにスケールの違いを見せつけられた気分。




          7:06 こんな道を進む                     7:25 ブドウ谷の標識通過


          7:45 水のない谷を通過                    8:10 滝谷避難小屋通過

ここ滝谷で小休憩。段々と日が出てきて、気温が上がってきたようだ。川に架けられている橋?を渡ったところから山側を観てみるとジャンダルムと間違えてしまいそうな北穂ドーム?が観えるのである。面白い形だよなぁ。

             滝谷に架かる橋                         滝谷に流れる川


北穂ドームかな?が観える。


     
   8:27 藤木レリーフ通過                  8:42 シンホ⇔ヤリ平の案内岩通過

 
         9:13 涼しい小川を通過                      9:16 槍平小屋到着

ようやく中間地点でもある槍平小屋に到着。深山荘前の駐車場を出発してから4時間とちょっと。休憩時間を含めて考えると順調なペースかな。出発してから思いのほか、沢山の登山客がいる。
ここで大休憩(約45分)。コンビニおにぎりとインスタントスパゲティー、インスタント味噌汁等を食べる。この小屋には割と飲み物が充実。かき氷や缶ジュースがある。しかし一番びっくりしたのが、ドリップしてくれるコーヒーがあったのである(400円)。食後に早速、注文した。濃厚で最高であった。


水場で顔を洗い(気持ちよかった〜)、トイレを済ませ、10:03出発。

ここからが本当の槍ヶ岳登山となるようだ。傾斜が明らかにきつくなってくる。それと気温上昇。標高が上がり、涼しくなるかと思いきや汗の量が増えてくる。帽子のツバから汗がポタポタと垂れてくる。30分に一回は水分補給をしないと体がもたない。しかし、ここで励みになったことがある。それは槍平小屋から先、標高が100m上がるごとに標識が立てられているのである。
 
      10:03 槍平小屋裏のキャンプ地                  10:17 標高2,100m標識通過

 
    11:02 最終水場通過(冷たくて生き帰る〜)            11:37 標高2,400m標識通過

ようやく槍ヶ岳山荘らしき建物が肉眼で見ることが出来る場所まできたのである。しかし、遠い〜(泣)。まだ、あそこまで登るのかって思うと気が遠くなるのであった。
 
      12:06 肉眼で槍ヶ岳山荘確認!                 12:06 標高2,500m標識通過


12:25 千丈乗越との分岐点到着。ここには何と救急箱がある。しかも自由に使ってもいいらしい。登山者にやさしいです。こういうのってあったかいですよね。
事前情報だと、ここからはさらに急勾配になるらしい。しかし、目標である槍ヶ岳山荘を肉眼で見ながらの登山。おまけに目の前に広がるカールを見上げながら、また時々後ろには存在感たっぷりの笠ヶ岳を感じながらの登山。疲れよりも楽しさの方が勝ってきた。


      12:34 標高2,600m標識通過                 12:56 ニセ槍を見ながらの登り


      13:02 標高2,700m付近通過             13:32 ニセ槍と槍ヶ岳山荘方向を見ながら進む


      13:46 標高2,900m付近通過                  14:07 飛騨乗越までもう少し


    14:15 飛騨乗越到着(槍が目の前!!)              14:26 槍ヶ岳山荘到着

新穂高を出発して約9時間半(休憩含む)。槍ヶ岳山荘到着。ようやく着いたっていうのが感想。しかし飛騨乗越から観た槍ヶ岳はとっても感動的だった。織田裕二or山本高広の「キタ〜」ってフレーズが頭に浮かぶ。当然ながら、こんなに槍を間近に観たのは生まれて初めて。沢山の方々が穂先へ向けて登っているのが見える。ちょっと渋滞気味かな?。とにかく早く登りたいよ〜。



早速、槍ヶ岳山荘の宿泊申し込み。結構、行列がついている。一泊二食付きで一人/9,000円。
食事券+ベット券のような二つ折りの紙をもらう。取り急ぎ、ベットへ向かってもよいのではあるが、早く穂先へ登りたい一心で、荷物を山荘にデポしたままトライ。

穂先登頂の様子はこちらをクリック!(槍ヶ岳穂先)


穂先から帰還し、「いわつばめ」という部屋に入る。与えられたスペースは二段ベット二階の一番奥。この日は混んでいる様子ではあったが、結局は我々二人で4人分スペースを使えたのであった。ラッキー。

       槍ヶ岳山荘ベットの様子1                    槍ヶ岳山荘ベットの様子2 

一旦はベットに入ったものの、興奮覚めやらず。昨晩は仮眠程度でたいして寝ていないにもかかわらず眠れない。せっかくなので表に出て穂先を含めた周囲の景色を堪能する。少々寒いが絶景に目を奪われていた。

     槍ヶ岳山荘から穂高連峰方面を向く1          槍ヶ岳山荘から穂高連峰方面を向く2


槍ヶ岳山荘付近から殺生ヒュッテ方面を望む 


槍ヶ岳山荘診療所横から鷲羽岳方面を望む 


槍ヶ岳山荘付近から殺生ヒュッテ方面・常念岳方面を望む 

夕食は17:00〜であるが我々はチェックインが遅かったせいか、19:00〜となってしまった。ちなみにこの日は混雑のせいか17:00以降、20分おきに各々順番で食堂に呼ばれた。ってことは我々は7回転目になるのである。結局、この日の最終は20時だったようだ。
肝心の夕食の味は・・・・。決してまずくはない。メニューは酢豚。こんな場所でこのレベルの食事ならば文句なし!それに加えてご飯とみそ汁はおかわり自由。こういう時ってあったかいものが本当にありがたい。


消灯は20:30。電灯が一斉に消された。
この晩は最悪だった(泣)。暑くて暑くて〜。おまけにイビキもすごくて。トータルで3時間くらいしか寝られなかった。


8月8日
4:00ちょうどに電灯が点される。早速、御来光の準備。トイレ(ここのトイレは綺麗にされているが何故か臭う)を済ませ、外へ。風があり、寒いと言えば寒いが私は長袖+Tシャツでも問題なかった。
しばらくすると正面の山々の稜線に「一本オレンジの線」がピーっと横に差しこんだような光景に変わって来た。御来光が近い。




4:58 太陽さんが顔を出す。


5:04撮影 お気に入りの画像


朝日を浴びた槍穂先と山荘


南アルプスと富士山


笠ヶ岳方面と影槍ヶ岳?

朝食は5:00からで早いもの順。でもこの日は5:00前から開いていたようで我々は御来光を観た後でいただいたが、全然混んではいなかった。こんな山奥で焼魚とあたたかい卵焼きにはびっくり。ご飯を大盛り二杯食べて下山に備える。


6:00ちょうど。槍ヶ岳山荘を後にする。飛騨乗越を過ぎると槍が観えなくなるため何度も見納めをする。

        6:02 山荘とお別れ                  6:10 これで槍も見納め(また来たい〜)


6:16 標高3,000mを過ぎて4分後


6:52 標高2,700mを過ぎて3分後 背の低い草木の中を進む



      7:03 千丈乗越分岐点通過                  7:16 標高2,500mを通過して3分後


7:20 焼岳発見!

下山は至って順調。登りはあれだけ辛かったのに・・・。正面に笠ヶ岳を観ながらの歩行。空も雲が多く、気温が上がらないのも幸いしていて疲れを感じない。時々上を見上げると、あっという間に槍ヶ岳山荘がはるか上へと遠ざかって行くことに寂しさを覚えた。

7:25 標高2,400m通過→7:39 標高2,300m通過→7:52 標高2,200m通過→8:06 標高2,100m通過。

8:17 槍平小屋到着。ここまで下山開始から2時間17分。ここで本日初めての本格的な休憩をする。ここで缶ジュース(CCレモン)を買って飲む。山での炭酸は貴重で美味い。

8:48 槍平小屋出発。ここからの道のりはとっても楽。


9:02 南沢通過(穂高の山々がガスっている)




      9:29 滝谷通過                          10:41 白出沢出合通過


  11:28 穂高平小屋出発(10分休憩)                 12:08 新穂高登山指導センター

さすがに最後は足腰に疲れがきたが、ペースを落として周りの景色や音を楽しむことで気が紛れた。
そしてそして12:08新穂高登山指導センタ−到着。下山開始後。6時間8分。
下山届も忘れずに提出。
この届けをもって、と〜っても楽しみにしていた槍ヶ岳登山が終わってしまったのであった。

さあ、お風呂に入ろう!
駐車場からつり橋を渡ったところにある新穂高温泉深山荘にお世話になりました。

お風呂に入った後は爽快感とともに安心感からもくるであろう眠気が・・・・。これには勝てず、帰路の半分は同行者の運転で帰った。助かった〜。

今の気持ちを一言でいうと「とっても嬉しい」です。
槍ヶ岳登頂が達成出来たことで、ますます「剣岳」に対する憧れと登りたい〜っていう欲望が強くなってきました。しかし、自分ひとりで登ってもきっと達成感は得られないかもしれないと思ってます。がゆえに同行者と一緒に挑戦するつもりです。




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10.8.7〜8.8