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筌の口温泉山里の湯でゆっくりしてしまったため、本日の宿泊先である奥湯の郷の方から携帯に留守電が入っていた。当初、午後3時着と伝えていたようだったが、そんなこともすっかり忘れ、時計を見ると午後4時を過ぎていた。申し訳ないことをしたと思いながら、同行者が電話をしてくれた。
ここは由布院といっても街中ではなく由布院でももっとも標高の高い「奥江」という集落にある。山道を登り、道を間違えていないかなぁと思っていると急に集落が現れる。何だか別次元に来たかのよう。
標高が高いせいなのか、かなり寒い。
玄関とその前にある源泉 玄関から駐車場方向を見る
食堂兼フロント
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この宿はコバルトブルーに濁るお湯が有名。今回はじゃらんで「手作り果実酒付で1人/9,975円(税込)」での予約。
宿の到着するとさっき留守電に伝言を残していただいたおじさまから丁寧に館内説明をしていただいた。その中で気になるひと言が・・・・「今日は濁り具合が強くないんです」と言われてしまった(笑)。残念だとは思ったが自然が為すこと。日によって変化するのは当然。
我々の部屋は一番奥にあるラベンダーという湯小屋に一番違い洋室ベットの部屋。洗面台、洋式トイレ(ウォームレット)付き。まるでペンションの一室のよう。もちろん、この宿には和室もあります。
客室へ続く廊下 我々が宿泊した部屋
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<温泉>
湯小屋は宿泊棟の外にあり男女別に各々あるが宿泊客は貸切になり、使用の際は宿から渡された札をドアノブに掛けて入るのである。
どちらも左右対称で造りは同じ。
部屋から見た湯小屋 源泉冷却装置
湯小屋に入ると暖房付のきれいな脱衣所、そして手前には内湯。奥の扉を開けるとそこには露天風呂がある。
脱衣所 脱衣所から見た浴室
内湯 内湯アップ
内湯から脱衣所を見る 内湯の湯口
実際にお湯を見てみると意外と濁っている。エメラルドブルーとまではいかないが明らかに「青みがかっている」とは言える色。これだけでも珍しい。
露天風呂浴槽 露天風呂湯口
露天風呂全容
朝陽に照らされる露天風呂
温度はかなり高いため、どうしてもの場合は自分で加水。元々、内湯より露天風呂の方が高く設定されているようだった。。
お湯は浴槽内に突っ込んだパイプから注がれている。そのため飲泉は無理(玄関前にある激熱の源泉を冷まして飲んでみたが石油臭が一番強かった)。
お湯の匂いは石油臭+焦げ臭+生臭さがほんのりと香る。決して主張の強いものではないため、くせのないお湯だと思われる。
肌触り滑らかでいかにも美肌効果を期待出来そうなお湯。上がった後のお肌はスベスベ。
宿泊時間中、空いていればいつ入ってもOKなのでゆっくりすることが出来た。
またここの源泉は99℃ととっても熱い。しかし竹の冷却装置で加水することなく温度を下げているようである。人間の知恵ですね〜。
冷却装置をアップ
泉質=ナトリウム−塩化物泉 泉温=99℃(加水・加温なし) PH=8.8
※参考までにメタケイ酸は1kgあたり213mg
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<食事>
夕食は午後6時から。
玄関のある大広間?でいただく。今回はじゃらんで食前酒(果実酒)付のコース。同行者はブルーベリー。自分はいくり。食事はどれも美味しい。ほとんどが女将さんの手作りらしい。特に美味かったのが手作りではないが炭火焼きの地鶏。歯応えがあって酒によくあう。それと天ぷら。この天ぷらは果物の柿やらまるで食感がじゃがいものようなニンニクを大葉で巻いたものやら、あまり天ぷらにして食べたことのないものばかりだった。最後はだご汁。
ばっちりお腹も満たされ、心身共に大満足だった。
朝食は午前8時か8時半のどちらかを選べる。特別なものはないが、これもほぼ手作り。特に甘めの味噌汁が体に染み渡るようだった。
また食事の際に女将さんが全テーブルを回って挨拶をしていたが、元気そのものだった。あんな風に年をとるのが理想かなぁ。
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チェックアウトの後、車に乗ろうとしたらフロントガラスが見事に凍っていた。やはり朝晩は氷点下になるのだろう。
帰りがけに集落上にある勢いよく吹き出す源泉を見学した後、次の目的地である塚原温泉へと向かったのであった。
源泉井
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この奥湯の郷。料理も美味しいし安価だし気楽に過ごせる雰囲気だし、だれにでもお気に召す宿だと思います。またこの宿のある集落は山の中にひっそりと佇んでおり、俗世間から現実逃避したい時には最高だと思います。癒しを求める時ってきっとこんな場所に行きたいと思うのかもしれませんね。
またコバルトブルーのお湯は体験すること必須だと思います。この日のお湯は鮮やかなコバルトブルーではありませんでしたが、それでも美的感覚の鈍い私でさえ綺麗だと思いました。
私の知っている限り、この手のお湯は別府、由布院近辺にしかおそらく存在していないように思います。貴重ですね。
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