飯豊連峰(本山・大日岳)
三日目

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一日目
大日杉コース登山口(大日杉小屋前) 5:04→ザンゲ坂(下) 5:29→長之助清水 6:16→御田 6:26→だまし地蔵 7:51→地蔵岳 8:33→目洗清水(上) 9:40→御坪 10:33→切合小屋 (12:08〜12:29)→姥権現 13:33→御秘所 13:40→御前坂 14:06→途中、本山小屋の水場で水汲み→本山小屋 15:04

この日の行程は大日杉コース登山口→本山小屋まで

合計時間(休憩・食事・着替・水汲み時間を全て含む) 9時間00分

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二日目
本山小屋 6:06→飯豊本山山頂 6:22→御西小屋 7:32→大日岳山頂 (8:56〜10:02)→花や景色を楽しみながらの超ゆっくりペース→御西小屋 11:37(長居しました)→花や景色を楽しみながらの超ゆっくりペース→飯豊本山山頂 13:14(長居しました)→本山小屋 13:58

この日の行程は本山小屋→大日岳→本山小屋のピストン 

合計時間(食事・休憩・佇み(笑)時間など全て含む) 7時間52分 


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三日目
本山小屋 5:57→姥権現 6:49→切合小屋 (7:40〜8:02)→御坪9:01→地蔵岳 10:35→長之助清水(美味い水を汲みました) 12:14→大日杉コース登山口(大日杉小屋前) 13:14

この日の行程は本山小屋→大日杉コース登山口(大日杉小屋前)までの下山

合計時間(休憩時間含む) 7時間17分


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三日目(8/14)


※余談ですが・・・・。
本山小屋横にある飯豊山神社に参拝させていただいきましが、なんだかものすごいパワーを感じました。小さな拝殿ですが圧倒されるような感覚がありました。以上です。


ご来光を期待したが昨日同様にダメ。
でも今回はあまり残念な気持ちはない。昨日、あまりにも凄いものを見させてもらえたから満足感の方が強い。

空は薄曇りだが時折、雨が落ちてくる。


朝食を済ませ、パッキングをしていると管理人さんが出発せず、まだ一階に残っている人に話しかけてきた。くだらない話っぽく語るけど実は中身が濃い話で面白い。

そういえば昨晩、ダイグラ尾根から登ってきた単独のお姉ちゃん(私も話をしましたがとってもいい娘です)の到着が19時30分くらいになってしまったのだった。原因は出発時間の遅さ。当然、自己管理で防げることです。
最初は叱ったが(管理人さんは全く叱っていないと言っていたが(笑))、あとは寝ている人の迷惑になるからと言って食事、着替などをするために一時間くらいの間、管理人室を使わせてあげていた。おそらく火なども使わせてあげていたと思われる。なお且つ帰り際には水場に行く時間もなかったお姉ちゃんに水をあげていた。
何故叱るかということは当然ながら命にかかわることだから。真っ暗のダイグラ尾根。一歩間違えると本当に死んでしまいます。この日、無事に小屋にたどり着くことが出来たのは単なる偶然。運が良かっただけ。遭難とは紙一重。
自分は常にそう思うことが大切だと思いますし言い聞かせているつもりです。

そんなことでいろいろと雑談をして余ったオーガニックの高級梅干しをあげて(笑)、AM5:57に本山小屋を出発する。
この管理人さんはとっても話好きの面白い山男です。でも登山シーズンが終わると下界で普通に働いているらしい。なんか似合わないよなぁ(笑)。

すでに雨は止んでおり、天気は回復傾向のように思えた。登ってきた稜線がきれいに見えるし、右後ろに目をやると昨日歩いた楽園ロード。大日岳〜本山までの稜線と御鏡雪を始めとする雪渓群がきれいに見えるのである。こうなると昨日同様に前に進めるはずがない(笑)。ゆっくりゆっくり進む。

右手に御西〜大日岳の稜線を見ながら御前坂を下る(AM6:03)


御前坂を下りながら今から進む下山道を見る(AM6:07)

御前坂を下り切ると暑くなってきたためレインウエアを脱ぐ。当分、雨は降りそうにない。
ここから御前坂を見上げるとかなり急登なのがわかる。

御前坂下より本山方面を見る 画像よりもずっと急登です(AM6:24)

さあ、御秘所だ!雨の登りとは違い、岩もグリップしてくれる。そのため同行者も難なくクリア。晴れている方が逆に高度感がないような。登りは雨で結構、滑ったなぁ。

御秘所を遠目から 岩の上に赤く見えるのは人です (AM6:31)


御秘所通過中(AM6:34)


御秘所通過中(AM6:35)


御秘所通過中(AM6:37)


御秘所通過中(AM6:39)

すると一昨日すれ違い、短い時間でいろいろと教えて下さった登山ガイドさんが17名を引き連れて登って来られた。お互いに挨拶ではなく、笑顔を交わしツアー客がいるにも関わらず一分くらい立ち話をしてしまった(笑)。
あなた様のアドバイスのおかげで楽しく安全な山旅が出来ました。本当にありがとうございました!
それから登山ガイドさんの真似をしてこれから上がって来られた方の質問にも答えさせていただきました。「切合小屋の手前にある雪渓は巻いた方がいいです」と。


そして姥権現で一休みして草履塚へ向けての登り。

姥権現から見た御秘所と本山方面(AM6:48)


草履塚への登りから見た御秘所を通過するツアーの方々(AM6:53)


草履塚への登りから見た下山してきた道と本山(AM7:02)

そして切合小屋へ向けての下り。

切合小屋への下り(AM7:18) 禿げた部分が切合小屋とテン場

AM7:40。切合小屋到着。
すると福島県のヘリコプターが飛んできた。「まさか」と思ったら切合小屋の横に止まった。あとで仲良くなった登山者に聞いたら急性虫垂炎で苦しんでいたとのことだった。さぞ、痛かったことだろうなぁ。ヘリを要請するくらいだから。

この切合を過ぎると大日岳ともお別れになってしまう。お名残惜しいのでゆっくり眺めさせてもらった。
あと切合小屋では当然、給水も。ここの水も生で飲めるから大変ありがたい。

AM8:02切合小屋出発。
地蔵岳までの道は時折、本山が顔を出してくれるためまだ楽しいが、意外とアップダウンがあり、身体に堪える。
空は徐々に青空→気温もアップ→喉が渇く。で水分をどんどん補給。

これで大日岳ともお別れ(AM8:04)



御坪手前から見た本山〜切合小屋(AM8:24)


尾根伝いに進むとこんな絶景にも出会える(AM9:09)

最後に鬼のように体に堪える急登を終え、AM10:35に地蔵岳到着。

ここからはずっと下り。なのでファイテンひざサポーター装着!
これは本当に効くんです。
昨年、光岳の易老岳→易老渡の下りでもこのファイテンのおかげで無事に下りることが出来た。

水分を充分にとってからスタート。
だまし地蔵では本山ともお別れのあいさつ。

あとは樹林帯の中をずっと下る。

見るべく箇所は御田の杉。これには圧倒される。とにかくでかくてパワフル。それと長之助清水。ロープが張ってあるため非常に助かるが谷側への傾斜がきつく滑るとかなり下まで落ちる(ヤバイかも)。しかし、ここの水は冷たくて美味かった。

             御田の杉                              長之助清水


最後に待ち受けるのはザンゲ坂。かなり湿っているのてとにかく滑る滑る。この坂は登りよりも下りの方がずっと難しくて危ない。慎重に慎重に!

ザンゲ坂を下りきると川のせせらぎが大きくなってくる。大日杉小屋まであと少し。

PM1:14。大日杉小屋に到着!

やっと下山が終わったよ〜(PM1:14)

疲れたよ〜。でも楽しかったよ〜。

こんな充実感は幌尻岳以来かな。

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汗と雨で汚くなった体をいち早く洗いたくて、ここから一番近いお風呂。「白川荘」に立ち寄り入浴をしました。お湯は循環で個人的には好きではありませんが、シャンプーやシャワー完備。食事も出来ます。またこの宿は手ノ子駅及び大日杉小屋までの送迎サービスを行っているらしく飯豊縦走にはかなり便利なお宿。一人ならばタクシー代で宿泊出来ちゃいます。

そして福島飯坂ICからは東北道で。渋滞に巻き込まれながらも日付が変わらないうちに帰宅出来たのであった。

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今回の山旅は我々にとっては大きな壁のようなものでした。巷では百名山の最難関は幌尻岳という方が多いですが、私は以前から飯豊だと思っていました。そのため飯豊に登るためにそれなりに用意周到したつもりです。

しかし自分達の力など大したことはなく、全ては運よく出逢う方々にも助けられ、そして自然にも助けられ無事に登ることが出来ました。
おまけに大自然の優しさ、温かさ、強さ、美しさそしてちょっぴりの怖さをたくさん感じることが出来ました。
みんなみんな本当にありがたいことです。

まだ日本にもこんなに素晴らしい場所があったんだなぁ。それが僕にはとってもとっても嬉しいことです。

飯豊は奥の深い山域だと思います。今回の山旅ではまだ玄関先をチョロチョロと歩いたに過ぎないです。
いつの日か飯豊完全縦走をしてみたい。本当にそう思っています。
その時に初めて「飯豊に行った」と胸を張って言えるのではないかなぁって。



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14.8.12〜14
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