高 妻 山

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今年度、最後の百名山登山のつもりで高妻山に登ってきました。日帰り登山としてはコースタイムの長いこの山。無事に登ることが出来るのか一抹の不安を抱えながらスタートしました。


前日は富山の穴谷の霊泉に行って飲料水を汲みに。その後は焼山温泉清風荘で立ち寄り入浴。そして妙高高原のアパホテルで素泊まり。


体調を万全に近い状態で臨むことが出来ました。

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5:56 戸隠牧場入口→6:10 弥勒尾根登山口→8:12 六弥勒(避難小屋方面からの道との合流点)→9:05 九勢至→10:04〜10:27高妻山山頂→11:27 九勢至→12:09 六弥勒→13:48 弥勒尾根登山口→14:04 戸隠牧場入口

合計時間 8時間8分(休憩時間含む)

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真っ暗の中、宿泊先の妙高高原を出発。

戸隠牧場の駐車場到着は5:00過ぎ。もうたくさんの車が止まっていたが、奥の方に置く事は出来た。昨日、用意していたおにぎりを食べて出発。

外はかなり寒い。秋というよりも冬ではないかと勘違いしてしまう外気。当然ながら息は白い。

          戸隠牧場登山者駐車場                   高妻山登山口へ向かう


高妻山登山口へ(正面に見える山は戸隠連峰)

5:56 戸隠牧場出発。回りにはたくさんのハイカー。
するとあっという間に避難小屋経由と弥勒新道経由との分岐点。我々は右折してコースタイムの若干短い、弥勒新道を進む。

戸隠牧場出発(5:56)

ちょうど戸隠牧場の中を突っ切るように進むため時折、牛の糞が落ちていて踏みそうになったりもした。

戸隠牧場内を進む(6:06) 正面は黒姫山

しばらく進むと飯綱山付近からご来光。全く期待していなかっただけに感激。

思いがけずご来光に遭遇(6:09)

6:10 弥勒尾根入口通過。小さな沢を渡渉するといきなり急登に入る。

            弥勒尾根入口                          小さな沢を渡渉

かなり紅葉の進んだ樹林帯の道をゆっくり登る。落ち葉と昨日降ったと思われる雨とが混ざりあってこれが意外と滑って歩き辛い。

樹林帯の中、急登を進む(6:57)

展望がないまま、まだ辛抱の登り。急登、時々緩やかといった道を延々と登る。時折、木々の隙間から見える黒姫山と自分の位置を比較して、大体の標高を想像しながら行く。

弥勒新道入口から約90分経過。
ようやく稜線に出る。天気は抜けるような青空。眼下には飯綱山と戸隠牧場。左手には黒姫山と妙高さん。

稜線に出る(7:41)


眼下には飯綱山と戸隠牧場(7:42)


右手に黒姫山(7:42)

ここからは一気にテンションが上がる。
紅葉具合もちょうどよくハアハアしても気持ちがそれをかき消してくれる。

8:12 六弥勒到着。ここは避難小屋経由の道との合流地点。
高妻山の山容はちょうどここにくると見ることが出来る。

六弥勒でようやく高妻山の山容が(8:13)

この六弥勒からは一旦下り、そして登る。これから七薬師、八観音と進むが「下って登る」が続く。しかし左手にはすでに雪を纏った北アルブスの鹿島槍や白馬が見え、もう冬に入ったんだなぁって思わせてくれる。

六弥勒付近から見た北アルプス(8:13)


七観音に向かう尾根から見た黒姫山と妙高さん(8:16)


八観音手前から見た北アルプス(8:45)


八観音手前の道と奥に見えるは高妻山(8:46)

九勢至に着くと高妻山は目の前。しかし、ここからが難所。

かなりの急登に差し掛かる。ところによっては三点指示が必要な箇所まで出てきてビックリ。また昨日の雨の影響で岩は滑るし。意外と難儀な道。
このコースで一番キツイ箇所かな。

戸隠山をアップ 奥に槍ヶ岳も見える(9:05)


急登前のなだらかな尾根(9:12)


最後の急登(9:32)

9:53 ピークかと思いきや頂上は岩ゴロゴロ道の向こう。

山頂はこのピークのさらにこの奥(9:55)


十阿弥から見た山頂(9:58) 奥のピークが山頂

ここも同じく手を使わないと危ないと思われる道を進み、十阿弥を過ぎると10:04。ようやく高妻山山頂に到着。標高2,353m。

山頂からの景色は素晴らしく立山や白馬など北アルブスの山々が一望であるが、雲がかかってきていてイマイチ、スッキリしない。
それでもガスって全く見えないよりはずっといい。
冬支度に入った北アルブスの山々をしばらく眺めながら今年の山旅を振り返った。

高妻山山頂到着(10:04) 奥に見えるのが北アルプス 手前左の山が戸隠連峰


山頂から見た戸隠連峰


右の高い岩がここ高妻山で一番高い場所

山頂付近は風も強くて冷たい。もう冬の感覚。
山頂横で冷えた体を温めるべくお湯を注いで出来るクリームシチューとビーフシチューを食べる。これがかなり美味い。
それでも山頂は意外と寒く、また後から後から人が押し寄せてくるため下山することにする。

10:27 下山開始。

山頂出発直後の十阿弥付近の様子

下りも景色はグット。眼下には飯綱山と黒姫山。右手にはギザギザした戸隠の山々。
ただ最初から幅の狭い急坂を下るため大変。登ってくる人がたくさんいてなかなか下りることが出来ない。終いには登る人を優先し過ぎたようで渋滞してしまった。登り優先ではあるけれどある程度、下りも進めないとえらいことになってしまう。

そりゃそうです。ずっと登り優先にしていたら上は人でいっぱいに。すれ違いも出来なくなります。すると狭い登山道はすぐに詰まってしまいます。
結局、5分以上も待つことが数回ありました。

黒姫山とこれから進む尾根(10:51)

そんなことでかなりの時間ロスを強いられながらようやく急坂も終わり。
安全な稜線の道へと出てくる。

左手に黒姫山と飯綱山(11:18)

急坂を下りきってからは気持ちのいい稜線歩き。多少のアップダウンはあるものの、それほど大きなものではなく逆にアクセントになっていて楽しい。標高が下がるに連れてさっきまでガスり気味だった空がピーカンへと戻っていく。今度は右手に見える北アルプス。雪を被った様子がかなりハッキリと見える。
もう来年までお預けかと思うと何となく寂しい。

八観音手前の道(11:31)


八観音〜七薬師から見た北アルプス(11:45)

12:09 六弥勒通過。
避難小屋経由で下る方々もあるが、我々は安全策。来た道を戻る。
この弥勒新道の下りはなかなかの絶景。樹林帯に突入するまでの数十分間。飯綱、黒姫山などの山々をずっと見ながら(勝手に視界に入ってしまう)進めるのである。すでに紅葉も進んでおり、赤・黄・橙・茶などの木々がもくもくと肩を寄り添って立っている。そんな光景。たまんないっす!
樹林帯に入るまではお名残惜しいため、かなりゆっくり進んだ。

飯綱山と戸隠牧場を見ながらの下山(12:33)

樹林帯に入るとあとは安全に下山するのみ。こんなに登って来たのかって思ってしまうくらい、下りが意外と長く感じる。途中、お湯で溶かして飲んだココアがすんごく美味かった。

13:48弥勒新道終点到着。
あとは戸隠牧場を横切り駐車場へ戻るだけ。

しかしこの牧場歩きも何だかとっても気持ちがいい。至福の時だね〜。

戸隠牧場内の歩いて来た道を振り返る(13:52)

ちなみに戸隠牧場内のトイレはシャワートイレ付らしい(同行者談)。キャンプするだけでもいいかも。

駐車場に戻る途中。「岳」というお蕎麦屋さんに寄った。新そばをその場で手打ちしている。味はかなり美味い。コシもあるし。デザートにはそばソフトクリームを食べた。

          そば屋「岳」とそばソフト                        大ざるそば


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他の方の高妻山のレコを読ませていただくと「大変だった」というコメントが多いような気がします。しかし、今回は天候に恵まれたおかげもあってだとは思いますが、楽に登る事が出来たと思います。登り返しも縦走をしていると考えれば、それほど大変だとは思わなかったです。

また景色も素晴らしく北アルプスだけでなく頚城山塊や黒姫山などもきれいに見ることが出来ます。

今年は今までになく沢山の山々に登らせていただきました。
今となってはその全てが大切ないい思い出となりました。本当にありがたいことです。


来年はどの山から登ろうかなぁ? そうやって悩むこと自体がとっても楽しいです(*^^)v

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13.10.13

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