群馬県 日光白根山(奥白根山)
槍ヶ岳登頂後、久しぶりに筋肉痛に悩まされました。二日〜三日は痛くて痛くて〜。
そんな筋肉痛も癒された今日このごろ・・・・・。
暑いこの時期ですので簡単で標高の高い山を選んで登ってきました。日光白根山です。

この山の山頂付近は群馬・栃木県の県境ですが、登山口と進んだコースのほとんどが群馬県に入っていたため、区分けを群馬県といたしました。

AM5:30 自宅出発。何となく東北道の方が渋滞していない気がして、そちらから進む。主だった渋滞もなく、いろは坂・金精峠を超えて丸沼高原スキー場着。AM8:10。
思いのほか、ハイカーが来ている。しかも年齢層が高め。二週間前の槍登山の時とは明らかに雰囲気が違う。それとこの日は気温がかなり高い。すでに汗ばむ。あまりに暑いのでTシャツで登ろうと決断。雨具以外は車に置いた。

着替えを済ませAM8:29出発。
早速、ロープウェー券購入。インターネット割引を使って往復1,600円/1人。並ぶことなくすぐに搭乗。景色はなかなかGOOD。もっと晴れていれば最高なのであるが、至仏山、武尊山などが目の前に観える。楽して絶景。
約15分ほどで山頂駅到着。目の前には三つに割れた日光白根山の全容が現れた。さすがは百名山。かっこいい山である。


AM8:59登山開始。左手に二荒山神社を見ながら進むとすぐに黒いゲートがある。それを手で開けるとそこから登山道に入る。っていってもハイキング道。幅は広く、とっても歩きやすい。かなり整備されている感がある。道の両側には木々がきれいに生育されているようで人工的な遊歩道って思えてしまう(実際に日本製紙が管理しているらしいが)。ただ、それらの木々のおかげで木陰が出来ており、涼しい風が熱くなっていく身体を冷やしてくれる。結構、これって気持ちのいいものである。


しばらく進むとこれまたきれいに整備された土の階段を登る。傾斜があり、息が切れてはくるものの、ペースは全く落ちない。

AM9:22大日如来通過。このあたりからようやく登山道らしくなってくる。また上を見上げると山頂付近がちょこっと顔を出していた。


登山道らしい道を登っていると比較的急な傾斜道の前後で休憩している方が目立つ。我々は少し息が上がる程度できついとは思わなかったが、皆さんはきつそうな顔をしているのであった。
先日登った槍の効果で体力が付いたのであろうか。


時折、息を整えるついでに、下界の景色を楽しむ。百名山の武尊山が正面に観える。




さらに進むと森林限界地点に到達(AM10:09)。ここからは視界を遮るものは何もない。木陰がなくなり、一気に暑さが身に染みてくるのは致し方ないが、ここから観える絶景を背中に感じながら登るのは本当に清々しい。下は岩や砂利のようなものに変わってきており、決して歩きやすいとは言えない。それでも山頂はそう遠くはない。楽しみながら歩く。






AM10:31。山頂までの最後の登りに差しかかる。しかし、山頂付近から下りてくるお年を召した方々によってなかなか上に進めない。基本的には登り優先なのであるが、そんなのお構いなし。我々が下りの方々を譲り始めて数分経っているのに、そんなことは全く関係なしで「すみませんね〜。年寄りなものですから〜」と言って、登ってくる我々を譲る気さえない様子。なかには黙ってお礼のひとこともない。これは年寄りだとかの問題ではない。単なる譲り合いの気持ちだけなのに・・・・・。
肝心のこの最後の登りの道は「この登山の中で最大の難所」。っていっても危険なものではない。若干、岩場が続き、手を使わないと登れない箇所が少しだけあるものの老人が登れるくらいの道であるがゆえ、大したことはない。


AM10:39。山頂到着。標高2,578m。写真撮影のために行列が・・・・・。おおよそ5分くらいは待ったかな。
しかししかし、山頂付近から眺める景色は絶景!!燧ケ岳〜至仏山〜武尊山と百名山のオンパレード。この日はややガスっていたため浅間山などは肉眼で確認することは出来なかったが、深呼吸したくなる景色。出来れば山頂に留まっていたかったが、狭い山頂に次から次へと登ってくる方々が気になって、結局すぐに下りてしまった。だれかが下りないと満杯になってしまうし。


さあ、ご飯にすることにする。山頂から弥陀ヶ池方向に少しだけ下ったところに広場のようなスペースがある。そこで腰をかける。沸騰させてサーモス(水筒)に入れておいたお湯をインスタントのドライカレーに入れ、待つこと15分。思いの外、美味い。それと朝に購入しておいたおにぎりも。締めはギンギンに凍らせたアクエリアス。これが最高の御馳走。超〜美味い。
下界に観える五色沼が美しい。正面に観える男体山の山頂付近が雲に覆われており、急遽、日光白根山に変更したことがよかったようだ。




AM11:23。山頂出発。下山は違う道で下りる。下界に弥陀ヶ池と燧ケ岳、菅沼を観ながら急傾斜の岩場を進む。岩場と言っても難しいところはなし。むしろ下りの方が怪我しやすい気がした。意外とズルっと滑ってしまう道。同行者はこういう道が苦手なようで時間をかけてゆっくり進む。




PM0:14。弥陀ヶ池との分岐点到着。せっかくなので池のほとりまで行ってみた。上から観えた池とは雰囲気が違い、平凡な景色。自然に失礼ではあるが、5分ほど小休止の後、すぐに引き上げ。元の道へと戻る。




PM0:36 座禅山火口通過。

PM1:02 血の池地獄との分岐点通過。ここからは遊歩道のような歩きやすい道。登山の感覚はない。空は曇ってきており、暑さが若干ではあるが、和らいできている。しばらく歩いていると「キ〜ッ、キ〜ッ」と甲高い奇妙な音が鳴り響き、何だろうとあたりを見渡すと・・・・いたいた〜。鹿だ〜。残念なことに全容は見えなかったが、あの茶色の真中に白くなったお尻がぴょんぴょんと跳ねながら山奥へと去ってゆくのは見えた。もう少し早く進んでいれば・・・・野生鹿と鉢合わせになったかもしれない。残念〜。


PM1:30 ロープウェー山頂駅到着。もう終わってしまった。早速、湧水を流しているであろう水場で顔を洗う。超〜気持ちいい〜。

最後は山頂駅の喫茶しらねでアイスクリームと水出しコーヒーを注文。コーヒーは濃厚でこれまた超〜美味い。一口飲むとコーヒーの程よい苦みが口の中に広がってくるのである。

この時間になると登山客ではない方々も多数ここまで登って来られている。サンダル履きの人やミュールを履いた若いお姉さん等。だって15分乗りものに乗りさえすれば来れてしまうのだから当たり前って言えば当たり前。

最後に日光白根山を見納めして下界へと向かった。駐車場に着くと何と暑いこと〜。ぐ〜っつ。辛い〜。

この後は沼田方面に数キロ下ったところにある「白根温泉 薬師の湯」に立ち寄った。以前、この温泉の加羅倉館には立ち寄ったことはあるが、今回は入ったことのない浴槽に魅かれた。
駐車場にはそこそこの台数の車が止まっていたが、温泉には数人しか入っていなかった。なのでゆっくりと浸かれた。でも・・・・・この気温のせいで暑かった。汗がなかなかひかない。

帰路は渋川市(旧子持村)の永井食堂でもつ煮を二袋購入。赤城ICから関越道に入った。が・・・・・・大渋滞。結局、自宅に着いたのはPM9:00になってしまった。

この日光白根山。手頃で初心者向きの山だと思います。昨今の登山ブームのためなのか、周りの方々から「どの山がおすすめ?」と聞かれることがあります。その時にはこの山を推したいと思います。標高が高く景色もよいため「登山=楽しい」という印象がきっと付くと思います。最初からきつい山を登って「登山=苦痛」になってはいけませんからね。



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10.8.22