宮城県 中山平温泉 丸進別館

高友旅館を出発した後は鳴子御殿湯駅より列車に乗る。鳴子温泉駅へは約3分。昨日の吹雪で歩道には雪が積もっていることが予想される。なのでここからはタクシーで向かうことにする。約10分で丸進別館到着。料金は1,500円だった。
  
玄関を入ると想像していたよりずっときれいにされている。しばらく待っていると奥からご主人が出ていらっしゃった。人の良さそうな、そして笑顔が素敵なおじいさんである。「今、浴槽は熱いけれどかなりかきまわしたから少しは入りやすくなったと思いますよ」と言われる。おじいさんをよく見ると汗を搔いていらっしゃるようだった。一生懸命、かきまわしたのだろう。ありがたい限りである。入浴料は二人分1,000円。廊下を通り、一番奥の突き当りに浴室がある。
脱衣所も床暖房付きのようで暖かい。扉を開けるとひょうたん型の浴槽が顔を出す。湯気がなかなかすごい。巷では評判の?トリックアートのような造りも健在。湯口は一か所。ちょろちょろとあまり多くない源泉が浴槽に注がれている。それもそうである。約100℃の源泉。ドバドバ投入したらえらいことのなるのが必須。
 
 
お湯の色はほとんど透明であるが若干白く濁っている。浴槽の体感温度は44℃~45℃くらい。ゆったりと入っていられる温度ではない。正直、熱い。しかししかしPH9.6。ヌルヌル、トロトロの肌ざわり。片栗粉を混ぜたような感覚がある。こんなすごいお湯。初めてである。うなぎ湯とはこういうお湯なのかと実感させられた。温泉マニアの間では日本一ヌルヌルとの評判もあるようだが、自分も今まで入った温泉の中では間違いなく一番ヌルヌル。
温度は熱いが、ほのかに香る硫黄臭を感じながら、お湯に浸かっては半身浴。肩が冷えたらまた全身浴を繰り返す。すると段々と身体が温まってくるのを感じた。顔からは汗がポタポタと垂れてくる。非常に良質のお湯。ずっと入っていたいがやっぱり熱い。結局、後から後からどんどんとお客さんが入ってきたのもあって、約40分で上がることにした。

ここ丸進別館のお湯を一言でいうと「熱いゼリーのようなお湯」。しかし上がった後はさっぱり。何とも不思議なうなぎ湯である。
またまた素晴らしいお湯に出会った。ここはクセになるお湯である。同行者もかなり気に入ったようだ。
時々、ふと思い出したかのように、こういった珍しいお湯に突然入りたくなるんですよね。次回の鳴子訪問の際には絶対に再訪したいと思います。
帰りは火照った身体を冷ます意味もあって中山平温泉駅まで徒歩で向かいました。雪が積もっており、また所々凍っていて非常に歩き辛かったですが、いい思い出となりました。
 
09.1.11(立ち寄り入浴)
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