山形県 古寺鉱泉 朝陽館
今回、大朝日岳へ登るにあたって前泊がベストとの判断をしました。体調管理を考慮してのことです。
まあ、この古寺鉱泉に一度来てみたいという思いが強かったのが本音ですが・・・・・(笑)

7月の連休は混むだろうとの予想で5月には予約をしました。

※余談ですが、ご主人とお話をしたところ天気予報が良くなかったためにキャンセルが出たと嘆いていました。出来れば多少の雨であれば、キャンセルせずに宿泊された方が・・・・・と個人的には思ってしまいます。


        古寺鉱泉&朝日岳登山用駐車場              朝陽館まではこんな道を進む



           朝陽館が見えてきた                        朝陽館全容

大朝日岳登山の支度をして古寺鉱泉朝陽館へ向かう。駐車場からは川沿いの道を徒歩で2〜3分くらい。川の音が大変心地いい。

建物はかなり年季が入っている。もちろん木造。受付は愛想のいいご主人が対応。我々は二階の川側で階段に一番近い部屋に個室利用。一泊二食付で1人/8000円(税込)。
このお宿。年季が入っていてもきれいに清掃されている。床などは黒光りしている。またトイレもボットンであるがきれい。

              朝陽館玄関前                         朝陽館玄関


        二階から一階への階段                        二階の廊下


            宿泊した部屋                       宿泊した部屋から見た景色

ご主人に現在の大朝日岳までの登山道状況を聞くとアイゼンは必要なし。危険な箇所もなし。ただ避難小屋近くの金玉水は雪渓に埋もれているかもとのことだった。


<食事>
・夕食
夕方6時から大広間で食べる。岩魚をはじめキノコやらダシやら地のものだらけ。これがまた美味い。地酒と一緒に食べるとこれまた最高。素朴であるが味付けはグット。画像の他にもご飯食べ放題(笑)とキノコの入った味噌汁。
ちなみにお酒は充実している。地酒を筆頭に生ビールや熱燗など。困ることはない。

               食 堂                             夕 食

朝食は弁当にしてもらった。

<風呂>
浴室は一階の一番端。登山道に面している。
ちなみに男女別にはなっておらず、浴室はひとつ。なので家族であれば貸し切ることが可能であるし単独の場合は男性時間や女性時間に入ることになる。しかしこれらについてはご主人のハンドリングに委ねることになる。
ちなみに我々は夕食の前に二人で入ることが出来た。前の方が上がるとご主人が呼びにきて下さった。

この日の入浴は各々一回ずつ。

            食堂横の浴室                          浴室内(水場あり)


             水場(台所?)                        台所横の浴室


           奥の冷たい源泉浴槽                   手前の熱い浴槽(これに浸かる)


             桶に汲んだ源泉                          浴室全体

浴槽は二つ。手前の浴槽は源泉を沸かした熱い湯。浴槽内に注ぎ口があり、そこから熱いお湯が注がれてくる。うっかりそこに背中を着けると大変(笑)。そして奥の浴槽は源泉のまま(鉱泉)。なので手前の浴槽が熱いときは奥の冷たい源泉を汲んで入れる仕組み。まあ、上手く考えた仕組みだと思う。適度に注がれる源泉によって入浴する浴槽のお湯の鮮度は保たれるはず。
※マニア特有の冷たい源泉に浸かりたい症候群に駆られたが、自制心がそれを抑止した(笑)。

奥の浴槽の冷たい源泉を青いバケツで手前の熱い浴槽に移して入る

お湯の色は茶色〜黄色の間を行ったり来たり。質感は鉄泉系によくあるペタペタ感が強い。匂いや味は思いの外、主張が弱くて感想がない(笑)。特に味については源泉に黒い小さな虫がたくさん浮いていたのでいくらマニアでも舐める気にはならなかった(笑)。しかし、登山口で温泉(鉱泉)に浸かることが出来るなんて贅沢の極み。ありがたく体を浴槽に沈めた。

泉質=含二酸化炭素−ナトリウム・カルシウム−塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉
泉温=7.3℃  PH=6.9  湧出状況=自然湧出

ちなみにシャンプー類は備えられておりシャワーもある。
でも、ここは登山口。ご主人いわく「出来るだけ石鹸類は少な目に使用して欲しい」とのこと。出来れば使用して欲しくはないのだろう。私も賛同します。

実はここに来る前に立ち寄った舟唄温泉柏陵荘のお湯があまりに良すぎて(笑)。感動があっちに吸い取られてしまいました。あっちのお湯は素晴らしくGOOD。しかも入浴料200円。おすすめです!

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この朝陽館は山奥にポツンと建つ山小屋の心を持った民宿のようなお宿です。温泉のクオリティーをあまりに求め過ぎると期待はずれになってしまうかもしれません。あの冷たい鉱泉を沸かしているのだから仕方がないです。

しかし、ここの環境は下界とは全く違います。この宿に泊まってゆっくりするだけでも毎日、雑踏の中で暮らす日々から離れることが出来るのではないかと思います。
私もこの宿に入った瞬間。既に朝日連峰に入山したような感覚が強くありました。登っていないのに不思議です。それだけ山と一体化したお宿なのかもしれません。

個人的には大好きなお宿です。
冬は深い雪で閉ざされてしまうため、経営も楽ではないとは思いますが、いつまでも残っていて欲しいお宿だと思っています。


※日帰り入浴希望の場合は事前に確認された方がよろしいかと思います。
まず鉱泉を沸かすのに時間がかかるので事前に連絡が必要かと思われます。また宿泊者が多い場合はおそらく日帰り客を相手にしている場合ではないと思います(笑)。宿泊者を全員、温泉に入れるだけでもかなりの時間を要するはずですから。


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14.7.19〜20(宿泊)
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