常 念 岳

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今年は例年よりも雪解けが一ヶ月程度早いとのこと。元々、積雪が少なかったのかはわかりませんが水不足がちょっと心配です。

そのため普段は雪に埋もれている登山道も顔を出してくれているようで、登山の季節となったようです。
その中でも特に常念岳の登山道はほとんど雪がないとの情報。混まないうちに早く登らなくては・・・・・。

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一ノ沢登山口 4:55→山の神 5:07→大滝ベンチ 5:51→胸突八丁標識 7:09→最終水場 7:27→常念乗越 8:11〜26→5分程度、雷鳥の撮影に夢中→常念岳山頂 9:38
登り合計時間 4時間43分


常念岳山頂 10:25→10分程度、雷鳥の撮影に夢中→常念乗越 11:23〜12:01→最終水場 12:26→胸突八丁標識 12:39→大滝ベンチ 13:58→一の沢登山口 15:05
下り合計時間 4時間40分(途中、笠原などで計30分程度の休憩有)


合計時間 9時間23分(休憩、食事、雷鳥撮影時間含む)

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急遽、予約したまいたび登山バスで一ノ沢登山口まで向かう。途中、談合坂SA・八ヶ岳山荘経由で諏訪湖SAと休憩で停車。一ノ沢登山口に着いたのは4時30分少し前。
すでに辺りは明るくなってきていた。

びっくりしたのが登山口にあるトイレ。水洗で臭いも全くなくてきれい。本当にありがたい限り。
また右手には登山相談所なるものがあり、備え付けられてあるBOXに登山届を提出することも可能。

             一ノ沢登山口                        朝陽に染まる横通岳?

4時55分。一ノ沢登山口出発。
傾斜の緩い整備の行き届いた道を進む。
近くを流れる川のせせらぎが気持ちいい。

一ノ沢登山口出発(4:55)

5時07分。山の神到着。
二礼二拍手一礼。
ここからも傾斜の緩い整備の行き届いた道。北アルプス入門編の山と言われている理由がわかる。

山の神到着(5:07)

ここからも川沿いをずっと進む。一ヵ所、道のわかりづらいところもあるが迷ったら川沿いを進めば大丈夫かと。

新緑の樹林帯を進むのはなかなか気持ちのいいもの。
気温が上がってきて暑くなってはきたが今日は半袖にアームカバー。体温調整はしやすい。

(5:08)


(5:33)


小さな渡渉を繰り返しながら、あまり変化のない道を歩いていくと大滝ベンチに到着する(5時51分)。

大滝ベンチ通過(5:51)

この日はベンチなどはなく黄色い小さな標識があるのみ。また下には小川のような水路が出来ていた(いつもそうなのかなぁ)。
 
さらに進むと開けた沢に出てくる。左手には常念岳山頂付近(かなぁ?)が見えてくる。

(6:02)


(6:11)


笠原付近を通過 左に見えるのは常念岳山頂付近?(6:35)


(6:38)


(6:58)

7時09分。胸突八丁到着。
ここからはしばらく急登が続く(らしい)。頑丈そうな木製階段が掛けられている。こういうのって本当にありがたい。
胸突八丁というので覚悟をしてはいたが、急登なのは最初の10分くらい。あとは水平もしくは緩い傾斜。このあたりからは見通しもよくなり気分がアップ。

胸突八丁の階段に取り付く(7:11)


胸突八丁上部から常念岳山頂方面を見る(7:17)


(7:19)

7時27分。最終水場到着。
ここで水を1リットル汲ませてもらう。やはり北アルプスの水。不味いはずがない。美味い!

最終水場(7:27)

実は胸突八丁よりもむしろ、ここから常念乗越までの方がキツいような気がした。
傾斜はそれほどでもないがダラダラとした登りがずっと続く。

(7:39)

登山道正面に常念岳の山容と偽ピークが見えてきたら稜線まであと少し。
憧れていた「槍穂の大展望」が見えるかどうか。

(7:43)

8時11分。常念乗越到着。
稜線に出るや否や、圧倒されそうなこっちに覆い被さってくるような槍穂が存在感たっぷりに君臨しているのであった。
抜けるような空の青さと雪を纏った槍穂の山肌が素晴らしくマッチしており、今まで感じたことのない嬉しさと至福感が心の中を支配したのであった。
あとで撮影した動画をチェックすると「なんじゃこりゃ。すげぇ〜よ。」という言葉を連呼している自分がいた。

常念乗越到着(8:11)


常念小屋前にて(8:22)  北穂〜キレット〜槍が目の前に


ここでトイレ休憩(100円)。
直ぐに出発するのもなんだか〜。
しばらく絶景を眺めながらぼ〜っとしていたのであった。

8時26分。常念乗越出発。
ガレ場の急登を進む。浮石が多いせいか意外と疲れる。
しかし右手に槍穂を見ながらの登山は格別。


常念岳山頂に向けて(8:26)


右手に槍を見ながら登る(8:41)


偽ピークに向けてガレ場を登る(8:41)


槍穂をアップ(8:49)


後ろを振り返り、横通岳と赤い屋根の常念小屋を見る(8:49)

するとすぐに雷鳥ちゃんに出逢う。まだお腹が白くて目元が赤い雄鳥。雌と違って可愛いっていうよりもかっこいい。しばし撮影タイムに入る。


標高が高くなってきたためなのか息が切れる。
前情報の通りに常念乗越から見えるピークは山頂ではなく、そこよりずっと先だった。
でも偽ピークから先は若干、傾斜が緩くなっている気がした。

大小の岩を越えていくと山頂まではあとわずか。


なかなかキツイ登り(9:08)


偽ピークを巻くと本当のピークが見える(9:19) 奥のピークが山頂


振り返ると大天井がきれい(9:25)


三股からの道との合流点を過ぎると山頂もあと少し(9:25)


9時38分。常念岳山頂到着。

山頂は意外と狭くて祠と山案内の銅盤があるもののここでゆっくりするのは難しいし記念撮影する方々に迷惑。
なのでほとんどのハイカーさんがそうしているように我々も山頂から少し先へ下った場所で休憩。
せっかくの大絶景。持参したパンやおにぎりを食べながらゆっくりした。

安曇野方面からガスが上がってくるのが気になる。


山頂の祠と穂高連峰〜槍ヶ岳


前穂・奥穂・北穂と涸沢をアップ


大キレットをアップ


南・大喰・槍をアップ


槍の穂先をアップ


黒部川源流の山々をアップ


前常念方面を見る


山頂から蝶ヶ岳方面を眺める


穂高連峰〜大キレット〜槍


槍〜鷲羽方面


10時25分。常念岳山頂出発。
出発するや否や辺りはガスに覆われ槍穂どころか常念小屋も見えなくなってしまった。

常念乗越へ向けて下山中(10:29)

こうなると雷鳥ちゃん探し。ガスったら耳を澄ませて雷鳥ちゃんの鳴き声を探す。

すると常念小屋の少し手前で雄が雌に求愛している雷鳥ちゃんたちを発見。
ずっと様子を観察していたが雄がフラれたようだった。雌のお尻を追いかける雄。しかし雌は全く興味を示さすに遠くにどんどん逃げて行く。人間と同じだな〜(笑)。
何となく雄の後ろ姿が寂しそうに感じた。

雌の雷鳥ちゃん


雄の雷鳥くん

11時23分。常念乗越到着。
ここで再び休憩。
するとラッキーなことにガスが取れてきた。
こうなると・・・・。自分は常念小屋で缶ビールを買って飲んだのだった(笑)。
だって槍穂の大絶景を見ながらビールを飲むのが念願だったから。

本当は常念小屋に泊まりたかったが翌日の天気予報が雨予報のため急遽、松本のホテルを予約しておいたのだった。残念〜。(翌朝は晴れたようだった)
山頂付近や乗越付近にいた方々の人数や三股駐車場や一ノ沢駐車場の混み具合を考えるとそれほど混んでいない様子ではあった。

ちなみに常念小屋はきれいな小屋でした。次回は泊まるぞ〜(空いていれば)。

※意外とテン場が狭い。しかも斜めっている。空いていれば、お金に余裕があれば小屋泊まりの方がいいかも。






12時01分。常念乗越出発。
ここからは延々と下るのみ。
乗越で南安タクシーを予約しておいたのであるが、かなり余裕を持った時間にしたためゆっくりゆっくり進む。時には沢の横で休憩したり、おにぎりを食べたりと。

上空には段々と雲がかかってきたようだが意外と暑い。


(12:32)


胸突八丁の急な階段(12:38)


大滝ベンチ通過(13:58)

15時05分。一ノ沢登山口到着。
かなりゆっくり下りてきたつもりであったがタクシー予約時間の15時40分までにはまだまだ時間がある。

登山靴を脱ぎ、サンダルに履き替えていると南安タクシーが一台やってきた。まさかと思っていたら自分が予約した車だった。
ありがたい!運転手さん。ありがとうございます。

この運転手の娘さんは我々と同じ市内に住んでいるとのことで話が弾む。
ちなみに一ノ沢から常念乗越までの区間。小屋の方々だけではなくタクシー会社の方々も整備にあたられているとのこと。登山者のおかげで飯が食えているとの考えかららしい。
それにしたってあれだけ安全に整備されているのは尋常でない。
本当にありがたい限り。

約30分程で穂高駅に到着した。
ここからは普通列車で松本へと向かったのだった。

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梅雨入り後の登山ということで天気予報と毎日ニラメッコ。まいたびバスは晴れ予報に変わった水曜日に予約しました。
この日は朝からピーカン。空が抜けるように青く綺麗でした。そのおかげで北アルプスの大絶景を堪能することが出来ました。ひょっとすると、この抜けるような青さがなければ雪渓を纏った山肌が映えなかったかもしれません。

今も常念乗越に着いた時の感激は忘れません。ただ「なんじゃこりゃ。すんげぇ〜よ」という言葉しか出ませんでした(笑)。
これ以上はないというくらい完璧で素晴らしい風景でした。

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16.6.11

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