2016年 北アルプスの山旅(三日目)

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8/11(一日目)
折立登山口 8:57→アラレちゃん 9:49→三角点ベンチ 10:23→五光岩ベンチ 11:30→太郎平小屋 12:10(宿泊)
(行動時間 3時間13分)

8/12(二日目)
太郎平小屋 5:40→薬師峠キャンプ場 5:54→薬師平 6:24→薬師岳山荘 6:57→薬師岳山頂 7:38〜8:21→薬師岳山荘 8:56→薬師平 9:22→太郎平 10:08〜59→第一渡渉点 11:45〜59→左俣出合 12:24→薬師沢小屋 13:14(宿泊)
(行動時間 7時間34分)


8/13(三日目)
薬師沢小屋 5:37→木道末端 7:11→アラスカ庭園 7:30→祖母(ばあ)岳 8:27→雲ノ平山荘 8:53〜9:27→高天原峠 10:54→高天原山荘 11:35〜12:16→高天原温泉 12:33〜17:50→高天原山荘 18:10(宿泊)
(行動時間 12時間33分)


8/14(四日目)
高天原山荘 5:40→水晶池分岐点 6:26→岩苔乗越 7:56〜8:01→ワリモ北分岐 8:11→水晶小屋 8:54〜58→水晶岳山頂 9:31〜50→水晶小屋 10:25〜46→東沢乗越 11:29→真砂分岐 12:48〜57→野口五郎岳山頂 13:41〜48→野口五郎小屋 14:02(宿泊)
(行動時間 8時間22分)

8/15(五日目)
野口五郎小屋 5:54→三ッ岳 6:59→烏帽子小屋 7:51〜8:10→三角点 8:54(途中中間点で休憩あり)→高瀬ダム登山口 10:28→ 高瀬ダム 10:59
(行動時間 5時間05分)

※上記行動時間は休憩、入浴、食事時間など含みます

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朝食はAM5時から。

いっぱい食べようかと思ったが、あまり喉を通らずに無理やりお茶碗一杯を食べた。

この日も朝からピーカン。暑くなりそう〜。

AM5:37 薬師沢小屋出発。

小屋前のこの橋を渡ります!

まずは赤い橋を渡って赤いハシゴを下るのであるがなかなか高度感あり。



雲ノ平へ向かう道は噂通りにやっぱり急登。特に登り始めて10分間は超急登。それ以降は急登(笑)。
樹林帯の中のため湿っており、岩に苔や泥が付いたものが多い。またグリップの少ない岩が多いと思う。巷で言われているようにここは「登りで使用」した方が楽かもしれない。下りは滑りそう。

最初から急登(5:46) 画像ではわかりづらいですがかなり急登です


岩ゴロゴロで歩きづらい(6:18)


まだまだ続く急登(6:44)

登り始めて約1時間半。ようやく雲ノ平木道末端に到着(7:11)。
でもここはあくまでも木道の末端であって、ここからもしばらくは岩ゴロゴロ道や根っこ道を歩くことになる。

雲ノ平木道末端に到着(7:11)


しかし「アラスカ庭園」まで行くと雲ノ平特有の絶景が広がってくる。
個人的な感想であるが、アラスカ庭園あたりは周囲の木々の背丈が高いため、あまり見通しが良くない。奥日本庭園から先に行けば絶景に出逢えるのでそこまでは辛抱。特に祖父岳(アルプス庭園)には行ってみるべきだと思う。ここからは雲ノ平全体だけでなく周囲の山々も全て見渡すことができる。少々、寄り道になってしまいますが・・・・・・。
※雨が降ったら雲ノ平は要注意かもしれません。木道が多いのでかなり滑るかと。特に傾斜のある箇所は。


アラスカ庭園(7:30)


アラスカ庭園付近から見た黒部五郎岳と奥に見える笠ヶ岳(7:32)


奥日本庭園(8:10) 後ろの山は薬師岳


(8:12)奥の山は祖父岳 右の丘は祖父岳


祖母岳付近から見た三俣蓮華岳(8:25)


祖母岳付近から見た笠ヶ岳(8:25)


祖母岳付近から見た黒部五郎岳(8:25)


祖母岳付近から見た薬師岳(8:30)


祖母岳付近から見た水晶岳と雲ノ平小屋(8:38)


散策を終えて雲ノ平山荘でしばらく休憩(8:53着)。
噂通りに雰囲気のいい小屋。近くに水場があれば申し分ないかも。
※雲ノ平キャンプ場には水場がある
小屋の前には貼紙で「1枚の布団で2人」と書かれていた。この時期はどこも同じだな。



山荘前から見た黒部五郎と笠

体を休めて腹ごしらえを終えて出発。
ここからは念願の高天原温泉へ一直線。
雲ノ平山荘からは登りと下りを繰り返す。これは予定外(笑)。なかなか疲れた。
しかし、アンテナの立っているピークを過ぎるとずっと下り。
最初は大きな岩ゴロゴロの歩きづらい道。それもしばらくすると終わり、普通の登山道となる。

高天原温泉は水晶岳の懐に位置するため上にはずっと水晶岳の稜線を見ながら進むこととなる。


水晶岳がデカイ(9:47)


でっかい薬師岳を正面に見ながら下る(10:04)

高天原峠までに下りはなかなか急でハシゴが三ヶ所もある。膝にダメージがこない様にゆっくり下る。
急ではあるが危険な箇所は特別なく、慌てずに慎重に進めば大丈夫だと思う。

(10:21)


赤牛岳を見ながら進む ずいぶんと奥地に来たんだなぁ(10:25)


二番目の長いハシゴ。でもかなり頑丈そう。ありがたい。(10:33) 

高天原峠から高天原山荘までは比較的緩やかな道。あともう少しと思うと胸は高鳴る。
いくつかの川を越えるともう間近。

(11:00)


(11:20)


右上に水晶岳を見ながら進む(11:26)


右手に水晶岳 さすがは百名山(11:32)


高天原を歩く。山荘はもう目の前のはず(11:33)


左手にいきなり赤い屋根が目に飛び込んできた。ここが高天原山荘(11:35)


11:35 高天原山荘到着。
早速、受付。この日は3人で2枚の布団とのこと。でも薬師沢小屋とは違って「取りあえずは1人1枚の布団。混んできたら3人で2枚になってしまうのでその際はご協力を。」とのことだった。そうなんですよ。この対応ですよ!
またザックは貴重品を除いて外のブルーシートに置くようにとのことだった。この対応も個人的にはOKだと思う。濡れないように屋根をしっかりと作っているし、ザック置き場上には紐が架けられていて濡れものを干すことが可能。

ちなみに温泉に長くゆっくりと浸かりたいため夕食は自炊(といってもパンと粉末のビーフシチューとアルファ米)。その分、日没ギリギリまで温泉に滞在するつもり。

山荘でカレーライス大盛(1,000円)を食べて、CCレモンとDAKARAを買ってサブザックにお風呂道具を詰めて「いざ、出発!」

このカレー。自分好みで美味かった。


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<高天原温泉レポート>
小屋からはほんの少しだけ登り、ピークまで行くとあとはずっと下り道もしくは並行道となります。
なお、宿泊者以外は小屋前にあるBOXに一人/300円を入れます。




道は大変整備されており、高天原山荘まで歩いてくることが出来るレベルの方なら、危険と思える箇所はありません。ただし、ビーサンや小屋のサンダルなどでは少々危ないと思いますので登山靴で。

約15分ほど歩くと前方に緑色の小屋が見えてきます。これが女性専用の温泉となっています。
さらに進むと岩ゴロゴロの川原に出ます。ここが高天原温泉です。水晶岳〜赤牛岳の間にある「温泉沢の頭」から下りてきてもここに到着するらしいです(かなりのザレ場で安全ではないようです)。

川を挟んで手前に混浴露天風呂、川を渡って手前が女性専用風呂でそれよりさらに20mくらい上流に行ったところに混浴風呂があります。


前方に見える緑の小屋が女性専用風呂


これが高天原温泉の全容。左の緑色した小屋が女性専用風呂。その上にあるのが混浴風呂。右手に小さく見えるのが混浴露天風呂。


・混浴露天風呂(川辺の露天風呂 野湯)
大きさは6人も入ればいっぱいになりそう。脱衣所はありません。なので男はここで脱衣出来ますが女性は女性専用風呂の脱衣所で水着やゆゆ着に着替えてからこちらに向かわれるのが良いかと思います。

お湯は黒いパイプから勢いよく浴槽に注がれています。浴槽内のお湯の体感温度は36℃くらい。湯口(パイプ)から注がれた直後の温度は40℃くらいかと思われます。

ご丁寧に「ケロリン」の桶が3つも置いてありましたので、これは掛け湯用だと思います。
※必ず掛け湯はしましょう!汚れている部分はお湯で流してから湯船へ。これって最低限のモラルだと思いますが、湯船で頭を洗うとんでもないじじいがいるんですよね〜。

お湯の色は白濁。飲泉してみましたが酸味は感じず、エグミと上品な硫黄臭が鼻から抜けます。あの味と肌触りからPHはおそらく6以上はあるのではないかと推測します。

お湯に浸かってしばらくすると肌がすべすべなのに気づきます。やはり名湯でした!極上湯です。
この湯船が大変気に入って12:30〜17:30の滞在時間のうちのほとんどをこの湯船にお世話になりました。
もちろん上がった後はヘロヘロです(笑)。
※野湯のため浴槽内には湯花だけでなく苔なども混在しています。潔癖症の方は難しいかも・・・・。





・混浴風呂((からまつの湯))
ここ高天原温泉の一番上部に位置します。脱衣室もあり、拍子抜けしてしましました。
湯船は大きくて10名くらいは浸かれると思います。

お湯は上記露天風呂と同源泉だと思いますが、こちらの方が温度が若干高めです。体感温度は40℃くらい。
ほとんどの方はこの湯船に浸かって帰られます。こちらの方は熊笹で周囲を覆われているので丸見えの露天風呂と違って落ち着くと思います。

混浴露天風呂から見た女性専用風呂(左)と混浴風呂(右)


混浴風呂浴槽







・女性専用風呂
同行者からもらった画像のみ載せます。彼女からは「肌がすべすべになるいいお湯だが熱めで長湯は出来ない」との感想をもらいました。


※長く浸かっていると喉が乾きますので水分を多めに持参されるのが良いかと思います。
我々は二人で2Lを完飲しちゃいました。


今回、夕食は自炊にしています。もちろん温泉に出来るだけ長く浸かりたいためです。なので日没までに山荘に戻ればいい。そう思って長湯しました。
帰り道は汗をかかないようにゆっくりゆっくりと歩きました(それでも少しはかきました)。
約20分後、山荘に到着しました。

この温泉は日本最奥の秘湯というだけでなくお湯も「極上」だと思います。
この場所でこのお湯のクオリティーは素晴らしいと思います。


※今回、どうしても納得のいかないことがあったので書き留めたいと思います。
ここは温泉であっても浄化槽完備の浴場や銭湯でありません。廃湯は垂れ流しです。それなのに何故、石鹸類を平気で使える人がいるのでしょうか。山に登らせていただいてるのならば自然環境のことも少しは考えて欲しいです。石鹸をそのまま川に流して良いはずがないですよね?
ちなみに自分が見た限りで3名はいました。それも全て60歳以上のじいさんと思われます。


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温泉から戻ると夕食の準備&食す。

やはり湯疲れ(湯あたり?)があるせいか、体が少々だるめ。
早めに横になった。




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16.8.11〜15

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