羊 蹄 山

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百名山96座目は羊蹄山。7月の三連休を利用しての登山です。
約二週間前に鳥海山で肘を骨折。キャンセルしようかと悩みましたが、飛行機のキャンセル料が約50%も。これならば行くしかありません。
動かすと痛みは残っているし腕もあまり曲らずですが何とかなるでしょう(笑)。

添え木を外してサポーターをしての登山です。

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比羅夫コース登山口 4:24→二合目 5:23→三合目 5:40→四合目 5:54~59→五合目 6:22→六合目 6:48~59→七合目 7:23~28→八合目 7:54~8:01→九合目 8:14→羊蹄山山頂 9:06

登り合計時間 4時間42分(休憩時間含む)


羊蹄山山頂 9:13→九合目 9:58→八合目 10:12~20→七合目 10:40→六合目 10:58~11:02→五合目 11:20→四合目 11:40~46→二合目 12:11→比羅夫コース登山口 12:48

下り合計時間 3時間35分(休憩時間含む)


合計時間 8時間17分(休憩、食事時間含む)

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とうとうこの日がやってきました。憧れの蝦夷富士登山です。
当初は楽しみだけでしたが、骨折してからは不安がいっぱいになりました(笑)。大丈夫かな??


前日はニセコ五色温泉の別館に宿泊。以前、宿泊した本館とは違い湯治宿。源泉も本館と別館は違うのがまた良い。さらっとしていてさすがにいいお湯でした。

AM3:30頃、五色温泉出発。あたりはまだ薄暗い。
この日は天気があまり良くないとの予報ではあったが雨が落ちるほどでもないらしい(あくまでも下界は)。

今回は一番簡単に山頂まで到達出来ると言われている比羅夫コースから山頂を目指すことにした。
半月湖そばの比羅夫登山口駐車場には4:00過ぎに到着。すでにたくさんの車が止まっており、スペースも残り数台。さすがは百名山。

比羅夫登山口手前から見た羊蹄山。まだ山頂まで見えるよ~(4:06)

この駐車場には水道もあり、水洗トイレもあり大変便利。まあキャンプ場も兼ねているから当たり前なのかも。

比羅夫登山口駐車場


4:24 比羅夫コース登山口出発。

比羅夫コース登山口出発(4:24)

気温はそれほど高くないのであるが、湿度がある。
そのため、歩き出すと全身から汗が吹き出てくる。
尋常ではない。湿度だけではない気がする。

まだ天気も悪くない(5:08)


(5:08)

かなり緩やかな森林浴という言葉が似合いそうな道を進む。

少し傾斜がきつくなり岩ゴロゴロ道が現れたなぁと思っていると「風穴」を通過する。

このあたりからようやく登山道らしくなってくる。
今までのは森林浴。

(5:16)


5:23 2合目通過。
とにかく体が重い。汗は止まらないし足が前に出ない。しかも脈拍が早い。



雲が上がってきたなぁ~(泣) (5:32)

5:40 3合目通過。
時折、眼下に見える街並と雲にピークを隠されたニセコアンヌプリが心を和ませてくれる。



(5:47)


雲行き怪しい(5:53)


5:54 4合目到着。
ここでとうとう休憩。
もうダメかも。今までの登山で一番キツい。下山すべきか。
しかし、しばらく休むと少しだけ楽に。水分もすでに500mlのペットボトル一本は消費してしまうが、とにかくゆっくりペースで進むことにする。
眼下には直線で区切られた北海道ならではの畑が広がる。



6:22 5合目通過。
キツい。天気も悪化。



(6:26)

6:48 6合目通過。
水分補給&ゼリーを摂取。
このあたりからは10分歩く度に1分は休憩しないと前に進むのはムリな状況。



7:23 7合目到着。
あたりにはガスが立ち込めてくる。なんかヤバい。
しかし、この比羅夫コース。整備も行き届いており傾斜も胸突八丁のような箇所もなく歩きやすい。
体調が良ければかなり飛ばせるであろう登山道。



ずいぶんと標高が高くなってきた。でも雲が多いよ。(7:41)

7:54 8合目到着。
このあたりから雨が落ちてきた。ザックカバー&レインウエア装着。
体力が持つのかが心配。ゼリーを口に含んでシャリバテを防ぐ。



こんなに登りやすい道なのに・・・・・ペースが下がる一方(8:02)


8:14 森林限界に出たと思ったら9合目。
もうあたりは真っ白。ここは避難小屋への道と山頂への道との分岐点。
自分達は迷わず後者。
早くピークに到達して楽になりたい。それだけが直近の目標(笑)。



ここからは左手に進む。するとお花畑の中を歩くように道が切られている。疲れた心身を癒してくれるのはやっぱりお花たちなんですね~。

(8:21)


時期が合えばお花畑なんだろうな(8:24)


もうすぐ風の強い稜線(8:33)


しかしお鉢が近づくに連れて風が強くなってくる。

北山ピーク付近(ガスが濃くて三角点発見出来ず)に差し掛かると風もピーク。台風並みの強さ。
晴れていれば右手には大きな火口を見ながらの歩きになるはずなのだが。

このようなケルンが点々とあるため、道迷いしづらい。ありがたい。(8:42)


いくつかの岩群を過ぎるといつの間に京極コースとの合流点。
ここまでくれば山頂も近いはず。

京極コースとの合流点通過(8:57)


若干、手を使うような岩場を進むと山頂に到着することが出来た(9:06着)。標高1,898m。




もちろん景色を楽しむ余裕などはなく写真撮影を終えると即下山(9:13発)。
しかし風雨のためにカメラのレンズに水滴がたくさん付き、まともな写真が撮れない。

下山は来た道を戻るのであるが、風雨は相変わらず。
しかし何ヵ所かにある岩群の陰に入るとそれを防ぐことが出来るのがありがたい。


山頂から少し下ったところにある三角点 雨でレンズが・・・・・(9:22)


これから山頂を目指す、すれ違う人たちも「上は風が強いですか?」と自分に聞いてくる。かなりの確率で。
確かにこれから向かう人たちには不安な天候だろう。
自分は「かなり強いですが、踏ん張れない程ではないです。また、岩群を過ぎると若干、風が弱まります。」と答えた。
先日の鳥海山に比べればまだまだ(笑)。

強風のお鉢を過ぎ、9合目に到着した時には何となくホッとした。

ここからは長い下り。周りは真っ白で道も湿っていてかなり滑る。

まだ治っていない右肘を庇いながらゆっくりゆっくり進む。

体調がやはり思わしくないようでペースも全く上がらず。

5合目あたりまで下ると雨は止み、暑くなる。

五合目と四合目の間(11:24)

でも横殴りの雨は本当にキツい。カメラのレンズに水滴が付いてまともに写真が撮れないしレンズを拭きたくてもタオルが濡れているし。

12:48比羅夫コース登山口に到着。
長い長い下りが終わった。

下山完了! 疲れすぎた~(12:48)

早速、下山届を書いて我慢していたトイレに駆け込んだ。

落ち着いたら水道で靴洗い。泥がいっぱい付着したがきれいに落とした。


ここからは倶知安町のコインランドリーへ寄って汚れものをきれいにした後、宿泊先の蘭越町の幽泉閣(昆布駅前)へ向かった。

この幽泉閣がGOODの宿。町営らしいが料理は美味しくおかずもたくさん。
お風呂は温泉で熱くて浸かることが不可能な(笑)掛け流し浴槽もあり、塩素投入浴槽だってほとんど掛け流しと勘違いしそうなお湯(写真撮影禁止でした・・・・)。
部屋もきれいで登山の後の宿泊には持って来いのお宿。
大変満足でした。







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骨折をおしての登山となりました。やっぱり無意識のうちに肘をかばっているのか?
体のバランスがおかしいです。すぐにバテてきます。
それでもなんとか無事に登ってくることが出来ました。本当にありがたいことです。

「無事に登って下山すること」が当たり前と思ってしまいがちですが、そうでないということを前回の鳥海山登山で教わりました。

とにかく生かせていただけた命。大切にしたいと思います。

次回はとびっきりの青空のもと、体調を整えて再び登りたいと思います。


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16.7.17

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