長野県 八ヶ岳(赤岳)
久しぶりの登山です。しかししかし今回は大変でした。寝不足なのか何なのかわかりませんが、体調が良くなくて、少し歩くと疲労がドッとのしかかります。途中、息切れはするし、立ちくらみはするし。今までで最も辛い登山になりました。
AM1:00。自宅出発。渋滞とは無縁。順調に進み、中央道諏訪南ICを下りる。ここからは八ヶ岳ズームラインを進み、八ヶ岳山荘前に到着。ここで車を置いて赤岳を目指す方もいらっしゃるが、ここから数キロ続く悪路を進み奥へ行くことも可能。我々はこの悪路をトライしてみた。時折、舗装された部分やきれいに踏み固められたダート道もあるが、ボコボコの箇所が多々ある。このボコボコで車底を擦ってしまう。自分は注意深く進んだつもりだったが数回、「ガリッ」といってしまった。

AM4:00を少し回った頃。やまのこ村到着。ここは宿泊可能な山荘?である。このやまのこ荘の駐車場に停車(駐車料金1日/1,000円)。あたりは真っ暗であるが、上に広がる星の綺麗なこと!!。数ヶ月前に観た富士山からの星よりも近く、また大きく、沢山観えた。すごい迫力。感激であった。

AM5:30仮眠から目を覚ます。結局30分くらいしか眠れなかった。

AM6:06。やまのこ荘出発。空は晴れており登山日和。


AM6:14。美濃戸山荘通過。ここは北沢コースと南沢コースの分岐点。我々は短い南沢コースを進む。あまりきつくない傾斜の道を進む。時折、沢を渡ったりと変化があって面白いが、展望があまりよくなくダレてくる。
そんな道を進むが、何となく身体が重い。いつもと違う。ペースが上がらないのである。少し気持ちが悪いし・・・・。どうしたんだろう???

(美濃戸山荘前の北沢と南沢コース分岐点)










AM7:48。ようやく見通しのよい場所に出る。正面には赤岳らしき山が顔を見せる。ここからはなだらかな傾斜の道を気持ちよく歩く。


AM8:10。目の前には赤岳がドーンと現れる。また周りには岩むきだしの八ヶ岳の山々が連なっている。それらの絶景と眩しいほどの日差しが相まって清々しい空気に包まれる。


(赤岳)

AM8:13行者小屋到着。思いのほか、沢山の登山客がいる。右手にはカラフルなテント群が。20くらいはありそう。ここまで来るのに想定外の時間を要してしまったのと完全にバテている自分がいる。ここでしばらく休憩(トイレは100円)。水分補給をするが、体力回復がそれほどではなく、何となく変な感じ。

(行者小屋)

AM8:24行者小屋出発。文三郎道のルートを選択。ここからが本格的な登山になる。しばらくは木々の間を縫って登るが森林限界付近になると超急勾配になる。しかし、その超急勾配の箇所には階段が造られており、技術の必要は全くなし。ただゆっくり登ればいいのである。しかししかし、少し登っては息切れが絶えない。まともに進めないのである。10段くらい登ると止まり、息が整うとまた10段くらい進むといったペースを繰り返す。なのでペースがどんどん落ちてくる。
それでも右手には阿弥陀岳、正面には赤岳の絶壁。左手には横岳が迫ってくるので、とっても気が紛れる。もうこうなったら、時間をかけてでも登頂さえできればいいやって気持ちになる。呼吸をゆっくり深くしながら、わざとペースダウンしながら進む。
 


(階段出現)


(下には行者小屋が見える)




(上へと続く文三郎道)




(中岳と阿弥陀岳)

AM9:33。ようやく文三郎道のてっぺんに出る。ちょうどここは阿弥陀岳との分岐点。結構、時間かかったなぁ〜。ここからの景色は最高。南アルプスが一望。北岳・仙丈ケ岳・甲斐駒などが手に取るように観える。これらの山々が疲れを癒してくれる。


ここからが本番?岩場である。最初はつづら折りの急な登りであったが、しばらく登ると完全な岩場。といっても鎖がついており、また高度感はあるものの恐怖感はあまり感じない。ただ岩がもろいので落石には要注意!。
同行者はスイスイと登っていた。自分はというと・・・・。立ちくらみはするし息切れはするし・・・・。

(南アルプスの山々)


(中岳と阿弥陀岳)


(岩場1)


(岩場2)


(岩場から下を見る)

AM10:16。頂上直下の尾根へ出る。頂上まではあと少し。ここより少し登ったところから南方向を観ると「Mt.FUJI」が登場。何度見てもこの山は特別。威厳があるというか・・・・。素晴らしい山である。


最後に赤い鉄梯子を二つ登るとそこは赤岳頂上。AM10:25。標高2,899m。
やっと着いた。辛かった〜。体調は最悪であっても頂上に着いた気分はやはり気持ちがいいもの。早速、景色を堪能。南アルプス〜御嶽山〜槍を含む北アルプス〜蓼科山・八ケ岳の山々〜清里高原〜富士山と360℃の絶景。素晴らしい〜!!!

(赤岳頂上)


(御岳山と北アルプス)

すっと眺めていたいが次から次へとハイカーが登ってくる。なので写真撮影を終えた我々は比較的空いている頂上小屋付近で食事を摂ることにする。
昨日、実家に帰った際に母親からもらったおいなりさん。それからお湯を入れて待つこと3分で出来あがるナポリタン。〆はホットコーヒー。ちょ〜美味い。さすがに標高3千m近いこの場所は風が吹くと寒くなる。がこの寒さも何故だか心地よい。
そんなこんなで体力も大分回復してきたようだ。自分では気付かなかったが、シャリバテの要素もあったようだ。考えてみれば途中、お腹が鳴っていたのを思い出した。しかし、気持ち悪さが先行して食欲がなくなっていて、このシャリバテに気付かなかったようだった。

(蓼科山〜硫黄岳〜横岳と赤岳天望荘)

AM11:20。頂上小屋出発。下界に見える赤岳展望荘に向けて急坂を下る。かなりの傾斜であるが、鎖が備え付けられており、とっても安全。レスキュー隊になった気分?で下りる。また下りって展望がよいことが多いから楽しい。ここも例外ではなく、進行方向に八ヶ岳の山々を観ながらの下山。


AM11:35。赤岳天望荘到着。ここで登り途中から仲良くなった「栃木から来たおっちゃん二人」を待つ。結局、このおっちゃん達とはやまのこ荘に到着するまで一緒に行動したのであった。
また、ここから観た清里方面の風景は何故だかとっても癒してくれた。温かい気持ちにさせてくれた。

(赤岳天望荘)


(清里方面を見る)

AM11:55赤岳天望荘出発。地蔵尾根を下る。このコースも急な傾斜で所々階段も備え付けられている。しかし、文三郎道のような三点支持をするような岩場はなく、それほど危険ではない。慎重に進めば問題なし。しかし、傾斜が急なせいかあっという間に標高が下がっていく。ちょっとあっけない気もするが、体調が万全ではないため早く下山するのもいいかもって思いながら進む。




PM0:37。行者小屋到着。ここでしばらく休憩。かなりいいペースで下りてきたため汗が垂れてくる。冷たいものが飲みたくなってこの小屋で冷えたCCレモン350mlを買う。300円もするが、この場所を考えれば仕方がない。

PM0:53行者小屋出発。ここから数分下ったところで栃木のおっちゃんが「後ろを観てごらん。いい景色だよ」と言って下さったので振り返る。確かに赤岳が目の前に観える迫力のある素晴らしい景色。午前中の逆光とは違い、はっきりと観える。


さあ、ここからは展望のあまり利かない道。ここからも結構なハイペースで進む。

PM2:28美濃戸山荘到着。ここで栃木のおっちゃんとノンアルコールビールで乾杯する(350mlで300円)。

しばらく雑談をしたあと、やまのこ荘までチンタラと戻り、ここでお別れ。

お別れ際に住所を教えて下さり、「栃木へ来たら案内するよ〜」と言われた。実際に連絡するかは別にして裏表のない方々だなあと思った。ちなみにこの方は以前、脳梗塞で生死をさまよったらしい。その後、奇跡的に生還しリハビリも行い、今は健常者よりも体力が付いてしまったようだ。すごい人である。

ここからは悪路を進み、諏訪南ICから何処へも寄らず、まっすぐに帰った・・・・が、中央道はいつものとおり大渋滞。今回は勝沼ICで下り、雁坂トンネル経由で帰宅。
結局、自宅到着はPM8:00くらいになってしまった。

本当に中央道の渋滞って何とかならないのかなぁ〜。

八ケ岳はやはり素晴らしい山でした。野口健が年中、登っているのもうなづけます。登山口や下山口を変えるだけで別の山に登っているような錯覚になると思います。それだけ変化を楽しめる山なのだと思います。

最後に・・・・。こんなにバテバテの登山。正直、ショックです。こんな自分ではなかったのに。次の登山では楽しく登りたいです。



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10.10.11