鷲羽岳・水晶岳
(二日目 双六小屋〜三俣山荘〜鷲羽岳〜三俣山荘) 
8月18日
AM4:00 起床。
外を見るとまだ暗いが、雨が降っているのがわかった。おまけに霧が濃いようで視界不良。

AM4:30 朝食。
味付けはGOODで美味いが、何故だか食欲がない。無理やりご飯一膳を流し込む。


AM5:29 双六小屋出発。雨は小雨であるが、相変わらず視界不良。しかも風が強くなっている。この日は天候を考えて迷わず巻道を選択。霧が濃いため景色は何だかわからない(笑)。進行方向左側にたまに見えるカールらしき景色が「晴れていれば素晴らしいのだろうなぁ」と思わせてくれる。三俣山荘方面から双六に向かう方々とはすれ違うが、後ろから我々を抜いていく人がいない。ほとんどの方々が新穂高へ下山してしまったのだろうか。時間を追うごとに不安感が強烈になってくる。ちなみにこの巻道。若干の登り下りはあるものの非常に楽なコース。

(双六小屋の横から双六岳方面に向かう急登)


(三俣方面に向けての巻道)

AM7:27 三俣峠通過。
ここからは下り。石コロコロの道を進む。晴れていれば目の前には鷲羽岳や水晶岳が見えるのであるが、そんな雰囲気さえもない。ただただ真っ白。


AM8:02 三俣山荘到着。
到着して感じたことは風が強い。おまけに雨は横殴りだし。今日もやばいなぁ〜。この日はここに荷物をデポして鷲羽と水晶を回って、ここに宿泊する予定。取り急ぎ、受付を済ませる。我々の寝床は「ななかまど」という部屋の一番手前のスペース。「今日は一人一つの布団で大丈夫だと思います」との従業員さんからの一言で安心。しばらく休憩の後、サブザックに必要最低限のものを詰めて。さあ、どうしよう・・・・・。この風雨の中を進むのに若干の恐怖感があるのは確か。

(霧の中の三俣山荘)

山荘の従業員さんに鷲羽・水晶へ行ったらどうなるかを聞いてみた。結果、鷲羽は問題なし。水晶は風が強いだろうし、コースタイム往復で7時間もかかるから止めたほうがいいと。郷に入ったら郷に従えでアドバイスを守ることにする。

AM9:00 鷲羽岳に向けて三俣山荘を出発。
視界はよろしくなく風もなかなか強い。内心、後ろからだれか来ないかなぁって思いながら進む。鷲羽岳に取り付くとすぐに急登となる。体調は良いが息は切れる。しかし同行者は今日も体調が良くないようで牛歩で進まざるを得ない。標高が高くなるにしたがって風が強くなってくる。ザレ場の斜面もあり、歩きづらい箇所も多々ある。あそこがピークか。って思うとその奥にまたピークがあり。

(鷲羽岳へ向けての急登・・・・この画像だと急斜面の様子がわからない〜)


(急登から頂上近くの稜線に出たところ)

こんなことを数回繰り返しているうちに鷲羽岳山頂到着。AM10:16。
山頂には二名の方+ここで百名山50座目の方がいらっしゃった。視界は相変わらず不良で何にも見えない。しかも風が強いから風邪をひきそう。でも今回の山旅最初の頂。何となくまったりしてしまった。


写真撮影を済ませ、しばらく休憩した後に下山開始。AM10:42。
やっぱり下りは早い。さっきの登りが嘘のよう。同行者の特徴は「登りは遅いが下りは早い」。以前、八ヶ岳の赤岳で一緒に下山した栃木のおっちゃんに鍛えられたおかげかな。 なんと38分で下山完了。

(頂上直下の下山道)

AM11:19 三俣山荘着。
ちょうどお昼時。二階にある展望食堂へ入る。ここはとってもいい雰囲気。晴れていれば目の前の鷲羽岳〜水晶岳・三俣蓮華岳や表銀座が一望できるらしい。ここで焼きそば(700円)とサイフォンで入れたコーヒー(600円×2)を注文。それと双六小屋で注文した弁当とで昼食。焼きそばは麺がかなり柔らかいがキャベツや肉が入っていて味はGOOD。コーヒーは・・・・・激ウマ。濃厚でしかも後味はスキッとする。考えてみたら最高級の水(黒部川水系)を使っているのだから当たり前かも。その後も食堂のラストオーダーの直前にラーメン(1,000円)と再びコーヒーを。

           (焼きそば)                         (サイフォンで入れたコーヒー)


           (サイフォン)                       (食堂の窓から見た鷲羽と水晶方面)

食後、外を眺めていると視界がどんどん開け、終いには鷲羽岳が全容を現した。とにかく存在感がすごい。鷲が羽を広げた姿に本当によく似ている。

夕食はPM5:00からであるが、双六小屋で注文した弁当1個と持参したパンが余っていたため、それで済ませた。さっきラーメンも食べたし、お腹は十分に満たされた。消灯はPM9:00。それまでは談話室のテレビで流されているウエザーニュースを何度も見た。明日の予報はAM雨→午後曇り→夕方雨。色々と悩んだがよほどのことがない限り、水晶岳へ強行突破しようと考えていた。

         (双六小屋の弁当)                            (ラーメン)

深夜、床に就いていると外からは雨音が。風の音も聞こえる。明日は本当に水晶岳の頂に立てるのだろうか。とっても不安でなかなか眠りにつくことができなかった。

※三俣山荘の感想
食事は朝食しか食べていないが美味い。食堂で注文した焼きそばやラーメンも美味い。コーヒーはかなりの高レベルで下界の喫茶店よりも数段上。トイレは和式水洗。きれいにされている。乾燥室も備え付けられているが、熱風が弱く、ほとんど乾かなかったのが少し残念。従業員の方々の対応はなかなか親切。
この場所でこの待遇は本当にありがたい。

   (我々がお世話になったナナカマドという部屋)                 (我々の寝床)



                        三日目へ続く


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11.8.17〜8.20