今年最後の登山と思い、どこに登ろうか色々と悩みました。
結局は、この時期にはまだ雪の心配がない丹沢に登ることにしました。標高は低いですが、とっても楽しい登山となりました。
久々の始発列車乗車。外は当然ながら真っ暗。そして新宿からは小田急線の急行で渋沢駅へ。渋沢駅で降りる人のほとんどがハイカーらしき人々。
北口の神奈中バスの「大倉行」バス停に着くとすでに長蛇の列。始発のバスには定員オーバーで乗れなかったが、すぐに二台目の臨時バス?が来たのでそれに何とか乗ることが出来た(座れなかったけど)。
およそ15分くらいで大倉着。無料の水洗トイレがあり、またレストハウスなんぞもあり、登山口としてはかなり立派。
レストハウス横には登山届を提出するよう促すボランティアの方々もいらっしゃったため、我々も提出させていただいた。

渋沢駅北口バス停の行列 大倉バス停(登山口)
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一日目(11/3)
大倉(AM7:20)→見晴茶屋(AM8:08)→駒止茶屋(AM8:42)→堀山の家(AM9:00〜9:06)→花立山荘(AM9:49〜10:01)→塔の岳山頂(AM10:32〜10:38)→丹沢山山頂(AM11:33〜11:48)→蛭ヶ岳山頂(PM1:04〜1:15)→丹沢山山頂(みやま山荘)到着(PM2:27)
行動(休憩含む)時間(7時間7分)
二日目(11/4)
丹沢山山頂(みやま山荘)出発(AM6:27)→塔の岳山頂(AM7:23〜7:27)→堀山の家(AM8:29〜8:40)→見晴茶屋(AM9:21)→大倉(AM9:59)
行動(休憩含む)時間(3時間32分)
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1日目
大倉登山口出発(AM7:20)
最初は民家の間に作られた一般道を登る。「大倉尾根0」の標識を過ぎると登山道に入るが最初はコンクリート道であり、登山をしている感覚はない。
しばらく進むとようやく石畳の道→土の道へと変わるが傾斜も緩く、ハイキング要素たっぷりな道。周りを見渡しても我々のような30Lのリュックサックを持っている人間はおらず、少し拍子抜けした気分。
この大倉尾根は通称「バカ尾根」と呼ばれているらしいが、その理由がわかる気がしてきた。ハッキリ言ってつまらない。樹林帯を進むのであるが、展望が良いわけでもなく登り応えがあるわけでもなく飽きてしまうし、印象が残らない。ただ記憶に残っているのは、よくもまあ、こんなにきれいに木道を整備されたなぁって思ったこと(笑)。
また、非常に歩きやすく整備されている感がある。高い段差があるなぁと思えるところには一段分の足置きが置かれていたりと初心者でも安心して歩ける道になっている。
それとこの丹沢に登られるハイカー。皆さんかなりのハイペース。バンバン抜かれていく。我々が遅いのか、それともペース配分を知らない初心者ハイカーが多いのか。よくわからないが、とにかく抜かれた(笑)。
見晴茶屋、駒止茶屋と通過し周りの山々を見渡すと尾根が目の高さ近くまできており、標高が段々と上がってきたのがわかる。

石 畳 比較的急登な木道
堀山の家到着(AM9:00)
いかにも昔ながらの山小屋といった雰囲気を持っている。晴れていれば、ここから富士山の頭が見えるらしいが、この日は全く見えず。

木 道 堀山の家
堀山の家をを過ぎると段々と登山らしい傾斜へと変わってくる。相変わらず整備された木道は続くのではあるが、息が切れるくらいの急登。なかなか手強い(笑)。

木 道 木 道
長い長い登りの木道をいくつかクリアしていくと下界が急に開けてくる。相模湾が一望なのである。三浦半島や江ノ島もはっきりと見える。富士山が見えないのは残念だが・・・・。
花立山荘到着(AM9:49)。
ここから見る下界は迫力がある。さっき見えた相模湾がもっと高い位置から見えるためスケールの大きさを感じる。相変わらず曇天であるが、見通しはまずまず。
ここでトイレ休憩(使用料50円)。良心的な値段でありがたい限りである。

花立山荘

花立山荘からみた下界。三浦半島〜江ノ島〜相模川(AM9:58)
花立山荘からはさらに傾斜がきつくなる。が、ペースをしっかりと守ればバテるほどの登りではない。整備された木道をゆっくりゆっくりと登る。
しばらく登ると廃墟のような山小屋が見えてくる。廃業した日ノ出小屋かな?塔の岳まであともう少し。

右手上に見えるのが塔の岳山頂に建つ廃墟。日ノ出山荘(AM10:14)
鍋割山との分岐を右へと進む。このあたりまで登ってくると標高は1,300 mを超えているため紅葉がきれいに色づいている。

塔の岳へ向かう登山道から見た紅葉(AM10:19)
塔の岳山頂直下に二頭の鹿ちゃんがゆったりと座っていた。人間慣れしている様子で全く動じる気配なし。餌付けしているのかなぁ。

塔の岳直下にいた鹿ちゃん 塔の岳直下の木道
AM10:32 塔の岳山頂到着。
やっぱり人気の山。結構なハイカーの数。皆さん、お弁当を食べたり飲み物を飲んだりゆっくりとしている。晴れていればここからの景色は最高なのだが、今日はイマイチ。富士山の気配すらない。

塔の岳山頂標識 塔の岳山頂に建っている尊仏山荘
目的地はまだずっと先なのでたったと出発。ここからは縦走コースのような雰囲気を持った道へと変わりアップダウンを繰り返す。景色も今までとは一変し、丹沢山や蛭ヶ岳も見ることが出来る。また、このあたりから見える「クマザサで生い茂った山肌」がじゅうたんで敷き詰められたように見えてとってもきれいであった。
それから塔の岳を過ぎると一気にハイカーが減ることに気づく。おそらく1/10くらいには減っているだろう。こうなるとようやく登山らしくなってきた。

丹沢山へ向けての道(AM10:41)

丹沢山へ向けての道(AM11:00)
AM11:12竜ヶ馬場通過。ここからも相模湾を望むことが出来る。
さらに登っていくと太陽光発電のパネルが見えてくる。ひょっとして・・・・。
そこが丹沢山山頂。AM11:33着。
標高1,567m。結構、あっけなく着いてしまった。
山頂はかなり広く、みやま山荘の他に公共施設のバイオトイレやテーブルなどもあり、公園?って思えてしまうような場所である。さすがにここにはたくさんにハイカーがいらっしゃっていて皆さん、美味しそうにご飯タイムを楽しまれていた。
丹沢山山頂到着(AM11:33)
我々はというと・・・・・。実はこの日、みやま山荘に宿泊の予約を入れていたのであるが一枚の布団に三人になるかも」って聞いていたので出来れば宿泊をキャンセルして日帰りしてやろうかと考えていた。なのでみやま山荘にチェックインせずに山頂広場?の端にリュックサックをデポ。そしてサブザックに最低限なものを詰め替えて蛭ヶ岳へピストン開始。
AM11:48丹沢山山頂出発。
出発直後に一気に下る。あぁ。もったいない。下ったあとは下った分以上の登り。相変わらず「クマザサで生い茂ったじゅうたんのような山肌」が遠くまで見通せて、その「じゅうたん」に我々がこれから進む道が一本の線のように描かれている。とってもきれいな光景。左右の山々には茶色・黄色・オレンジなど様々な色に変化した木々が茂っている。この丹沢山〜蛭ヶ岳間はアップダウンの繰り返しでプチ縦走という言葉がぴったり。プチと表現したのは南・北アルプスの縦走をされる方に敬意を表して(笑)。なかなか気持ちのいい道。

蛭ヶ岳へ向かう道。細く見える道がこれから進む道(AM11:53)

蛭ヶ岳へ向かう道。細く見える道がこれから進む道(AM11:58)

蛭ヶ岳へ向かう道。不動の峰を過ぎ目の前に見えるのは蛭ヶ岳(PM0:26)
不動の峰を過ぎ、鬼ヶ岩に差し掛かる。目の前には蛭ヶ岳山頂に建つ蛭ヶ岳山荘がしっかりと見えている。あともう少し。ここから鎖付きの岩場を一気に下るのであるが、取り付いてみると鎖は全く必要ない。むしろ、これを使って下りる方が難しい。きっとここの鎖は柵の役割をするために作られたのだと思う。また三点支持を要する箇所もなし。ただ急斜面なだけなのでゆっくり進めばOK。これを下ると最後の登り。

鬼ヶ岩を下る(PM0:39)

鬼ヶ岩のガレ場を下りきったところから蛭ヶ岳を見る(PM0:42)
ラストスパート。途中、後ろを振り返ると宮ヶ瀬ダム。そしてその奥には多摩地区の街が一望。相模湾の風景とは一味違い、面白い。
PM1:04。丹沢山系最高峰の蛭ヶ岳山頂到着。
ここの山頂もかなり広い。フットサルなら十分に出来そうな広さ。またテーブルもいくつか置かれており、みなさんお湯を沸かしたりしてご飯を食べている。我々もコンビニおにぎりを食べる。ここからの景色はかなりガスっており山の同定は無理。富士山も見えない。ちょっと残念。

蛭ヶ岳山頂標識と三角点

蛭ヶ岳山頂の様子

蛭ヶ岳山頂の様子

蛭ヶ岳山頂からの展望

蛭ヶ岳山頂からの展望

蛭ヶ岳山頂からの展望(宮ヶ瀬ダム方向)
本当はゆっくりしたいのだが、まだ日帰りの望みを捨ててはいないためPM1:15に下山開始。
徐々にではあるが時折、青空が顔を覗かせていて天気予報と合わせると「きっと明日はピーカンだろう」って思えた。そんな思いの中、事件が・・・・・。先程、鬼ヶ岩を下っている際に突起している岩で強打した右ひざのお皿付近に激痛が走ってきた。最初は騙し騙し歩いていたが、段々と痛みが増してくる。特に下りで。気持ちの余裕もなくなってくるのがわかる。景色を楽しむ余裕もなくペースもダウン。

丹沢山への戻り道(PM1:18)

鬼ヶ岩を下から見る

鬼ヶ岩に取り付く
やっとの思いで丹沢山山頂へ帰還(PM2:27)。
ここで自分の様子を見た同行者は「泊まったら」って発言したので宿泊決定。早速、みやま山荘にチェックイン。受付にはおかみさんが座っていらっしゃった。感じの良い方である。我々の年齢を見て「まだ若いから上でいいですか?」だって。若くないって(笑)。結局、上段一番奥の「C−1」になった。一枚の布団を二人で使用。
ここでおかみさんのエピソードを。とっても優しい方ですよ〜。我々がチェックインをした直後、カップラーメンを食べに来た若いカップルに今日のこれからの行動を聞かれていた。すると男性の方が「下山します」と。
おかみさんは「どこに下山する予定ですか?」。
男性「人に付いて来たからわからないっす」だと。←どこに進むかわからないとはびっくりであるが・・・・。
しかし、おかみさんはやんわりと優しい口調で「この時間から下山だと食べている場合ではないです。日が暮れて真っ暗になってしまいますよ。」と語られていた。でもそのカップルは全く聞く耳を持っていない様子だった。
実はこの日。かなりの混雑で予約をされていない方は寝るスペースがないため、食堂や談話室に消灯時間ぎりぎりになったら布団を敷き、そこに雑魚寝をされていた。でも実はそこのほうが快適だったりして・・・・。

みやま山荘と山頂の様子(山荘右横建物は公衆トイレ、右奥には山頂標識)

丹沢山山頂三角点から山頂広場?を見る。(右にある建物はみやま山荘)
<みやま山荘の感想>
まずは建物がきれい。非常に清潔にされている。下界のロッジかと勘違いしてしまいそう。いい意味で山小屋の雰囲気ではない。まず、値段が安い。一泊二食付きで7,000円。北アルプスの山小屋と比較すると格安感がある。
夕食はPM4:00から一巡目になってしまった。ちょっと早すぎる。でも今日は混んでいるから仕方がないかな。メインディッシュはハンバーグ。もちろんご飯や味噌汁はおかわり自由。味は申し訳ないくらい美味い。山小屋でこの味なら文句なし!わが社の社内食堂より断然上(笑)。
朝食はAM5:00から。たけのこやにんじんなどの入った炊き込みご飯がメイン。炊き方が柔らか過ぎだとは思うが味はよい。どんぶり一杯。しっかりと食べた。ちなみにおかわりOK。

夕 食 朝 食
トイレは一つしかない。しかしこのトイレが非常にきれいでしかもウォームレット。おそらくバイオトイレかと思われる。もしトイレが混んでいる場合は山荘の外にある公衆トイレを使用するとよいかも。でも夜は真っ暗なのでライト持参で。
布団は湿ってはおらず快適だった。
また消灯時間のPM8:30になると電気が一斉に消されるのであるがここ、みやま山荘はちょっと違う。ランプが灯るのである。とってもおしゃれだし、真っ暗だとトイレで起きる際などには危ないこともある。これって非常にありがたい計らいだと思う。

みやま山荘 我々の寝床を遠目から

我々の寝床(一番左を二人で使用) 談話室
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2日目(11/4)
朝食を終えると待つのは朝日。空は期待通りにピーカン。外へ出て富士山を探すと・・・・・。すごいぞ〜!!丹沢山山頂標識の向こうに白い雪を被った富士山が存在感たっぷりに君臨しているのである。それはぜ・っ・け・いである。
とりあえず完全に日が昇るまで待機して富士山を堪能することにする。しばらく待っていると徐々に日が高くなってくる。するとそれと同時に富士山がピンク色に染まってくるのである。赤富士ならぬ桃富士。素晴らしい!!こんな富士山。見たことない。しかもこんなに近くで。昨日、膝を強打したためにみやま山荘に宿泊を決定したが、その強打があったからこそ、この絶景に出会えた。まさに「人間万事塞翁が馬」である。まあ、理由はとにかくとしてこんなに素晴らしい場面に出会えたこと。本当にありがたい限りです。神さまに感謝いたします(*^^)v

日の出前の富士山と丹沢山頂標識(AM5:53)

丹沢山頂から見た朝日に染まる富士山(AM6:09)

丹沢山頂から見た朝日に染まる富士山をちょっとアップ(AM6:09)
AM6:27みやま山荘出発。
右手に富士山を見ながらの下山。全くペースが上がらない。そりゃそうです。こんな景色を見せられては前に進めません。こうなったら気ままに止まり、気ままに進むしかない。

丹沢山から塔の岳へ向かう道から見た富士山(AM6:34)
AM7:23塔の岳山頂到着。
ここからの景色もすごい。丹沢山・蛭ヶ岳〜富士山〜相模湾〜三浦半島〜横浜方面ときれいに見渡せるのである。実はここからしばらく進んだところで塔の岳登頂4,000回を超えるあの有名な畠山さんとすれ違ったのであった。この日もたくさんの荷物を背負っていらっしゃった。少し会話をさせていただいたが、同行者に手で「4」と記しながら「ここを4,000回登ってます」とアピールされていたのが印象的だった。

塔の岳山頂から富士山を望む

塔の岳山頂から相模湾を望む

塔の岳山頂から富士山を望む
AM7:58花立山荘到着。
ここからの景色もGOOD。さらに進める。しかし段々と標高が下がるに従って富士山も見えにくくなるばかりではなく相模湾も視界から消えてゆく。完全に樹林帯に入るともう景色は樹林のみ(笑)。途中、見晴茶屋を通った際にアコーディオンを弾きながら歌会を開催されていた。ちょうど我々が通った時には「青い山脈」を歌っていた。

花立山荘から少し下った所からみた富士山(AM8:00)

堀山の家から見た富士山(AM8:40)
そして最後の最後にコンクリートの道を歩くと大倉登山口に到着(AM9:59)。樹林帯から下はあっけなく進んでしまった感がある。ここからはバスで渋沢駅へ。渋沢駅ではKFCでチキンフィレサンドを食べて小田急線で帰路へ。自宅にはPM1:00くらいには着いていた。
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今回、丹沢を歩いてみて深田久弥が日本百名山に選んだ理由がわかったような気がしました。とっても奥が深そうな山です。季節、入山口、天候、また登る山によって全く違う顔を魅せてくれる。そんな山だと感じました。
山小屋も充実していますしアクセス手段も揃っています。首都圏に住む人間にとっては初心者から上級者まで満足できる山ではないかと思います。
特に今回は頭からつま先まできれいな姿を魅せてくれた「桃富士」が忘れられません(^v^)
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