福島県 高湯温泉 旅館玉子湯

さすがは奥州三高湯の創業140余年の老舗旅館。建物は思ったより大きく、出迎えもあり我々が泊まる宿としては少々不釣合いのような(笑)。今回は一番安いプランで本館の203号室。若いお兄ちゃんが荷物を部屋まで運んでくれた。このお兄ちゃん。まだ新人っぽいが誠実そうな感じのする好青年で、一生懸命さが感じられ応援したくなった。結局、夕飯、朝飯の配膳も彼がやってくれた。これからも頑張れ!

この玉子湯には内湯が二つ。それから大きな庭園内に露天風呂3つと足湯、そして茅葺小屋の玉子湯があります(庭園にある外湯は足湯以外全て22:00〜6:00までは閉鎖)。またこの庭園には温泉神社や自然湧出源泉もあります。なお、ここも温泉が多いため箇条書きで書きたいと思います。

<玉子湯>
この宿の名前の由来となった湯。ここのお湯に浸かると玉子のように肌がツルツルになる、またお湯の匂いがゆで玉子に似ているとのことからこの名が付いたそうだ。創業当時のまま残されている湯小屋で非常に風情がある。文化財クラスのものかもしれない。男女別になっている扉を開けるとそこはすぐに浴槽。奥に脱衣棚。おそらく最近改修されたであろう浴槽には透明の湯が注がれている。しかし浴槽内部の湯の色は白濁でかなり濃い。温度は42℃〜44℃くらいを行ったり来たりしているようだ(何度かここに入ったが夜遅くが一番熱かった)。お湯を舐めてみると酸っぱさ+タマゴ臭。まったり感は若干あるといった程度であるがいいお湯である。結局、玉子湯の中でもここのお湯が一番気に入った。21時過ぎや朝7時くらいだと比較的空いておりまったり出来る。一人で入る玉子湯もまた風情があって何とも心地よい。

     

<野天岩風呂(天渓の湯)>
ここには浴槽が二つあり、奥の浴槽には積み上げられた岩の間から大量のお湯が注がれている。この奥の浴槽からあふれ出たお湯が手前の浴槽に注がれる仕組み。奥の浴槽はやや熱めで43℃〜44℃。手前の浴槽は適温で42℃くらいだろうか。脱衣所も浴槽も木造。風情がないことはないが、何となくアトラクションっぽい雰囲気を感じてしまった。泉質は玉子湯と同様と思われる。(旅館玉子湯に到着した時は男湯であったが翌朝には女湯に変わっていた)


<野天岩風呂(天翔の湯)>
一番奥に位置する。浴槽はひとつ。基本的には天渓の湯とそっくり。ただ、朝に入った際に貸切状態だったため非常に気持ちよかった。


<野天岩風呂(瀬音)>
女性専用風呂。同行者に聞くと他の野天岩風呂と変わらないとの事。


<大浴場(滝の湯)>
男女別に各々ある。旅館内にあり24時間入浴可能。シャワー、カランも沢山あり頭を洗いたい場合にはここで。浴槽は木製で、この大浴場だけでも満足しそう。また庭園にある各々の風呂の湯よりやわらかく、まっらり感を感じることができた。

<内湯(仙気の湯)>
湯疲れしそうで今回は敬遠した。

<足湯>
だれも利用してなかったような。自分も当然利用してません。だってせっかくだから全身浸かりたいですから。


<食事>
とにかく豪華。大型ホテルで出される料理といったもの。味は良かった。


AM10:30分。福島駅へ向けて玉子湯を出発。この日は大雪で冬の東北の温泉らしさを感じた。お見送りでは玉子湯の従業員の方々が全員?手を振っていた。見えなくなるまで。これにはびっくりした。福島駅からは鈍行列車を乗り継ぎ、無事に帰宅した。

この旅館玉子湯。お湯は素晴らしいし、特に玉子湯は風情があり気に入った。ただ大型ホテル(団体さん向け)といった感が強く、またアトラクション的な感が表立ち、自然を味わう場所ではないような。秘湯感は全くない。残念ながら個人的にはまた宿泊したいとは思わなかった。しかしながら家族連れには持って来いの宿かもしれない。
(写真は自然湧出している玉子湯源泉)
最後にここに来るお客さん。マナーの悪い他の客が多すぎる。差別的な発言になるが特にOO人の方のマナーが最悪だった。「郷に入っては郷に従う」ということわざがあるが、そんな言葉は存在しないかのような振る舞い。まずは掛け湯をしない人の多いこと。それと大声を上げて、まるで自分達の貸切風呂か?と思ってしまうほど周りを全く気にしない方々。同行者いわく女性風呂も同様だったようだ。決して玉子湯さんが悪いわけではないのだが。旅行代理店の方ももう少し考えていただけないものか。訪日する際に日本のマナーを教えておくだとか。素晴らしい日本の温泉文化を壊されては本も交も無い。これが非常に残念だった。

07.12.30〜31(宿泊)
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