神奈川県 仙石原 六花荘
この日は山梨県東部を震源とする朝の地震で小田急ロマンスカーは運休。払い戻しをし、湘南新宿ラインで一路、小田原へ。JRについては御殿場線など震源地に近い場所では運休していたようだが、それ以外は全く影響がない模様。
小田原駅からは伊豆箱根バスで大涌谷まで向かう。箱根を登山鉄道やロープウェイなどで周遊する場合には箱根フリーパスがお得であるが今回、我々は周遊をするつもりはないため小田原駅で「伊豆箱根バスフリーキップ」を購入。二日間有効で2,000円也。
早雲山を過ぎたあたりから天気は降雪へと変化してゆく。しかも標高が上がるにつれてボタ雪へと変化。
大涌谷に着いた頃には「ここは東北?」と錯覚してしまうような風景。しかし、ここ大涌谷は日本人ではない方の多いこと。日本語を聞くことよりも聞きなれない言語が飛び交う。この時に「ここは台湾?中国?韓国?いったいどこ?」って思えてしまった。同行者の希望で「黒タマゴ」購入。特別美味いものでもないが、大涌谷に来たらお決まりの行動パターン。





その後はバスに乗り約5分で姥子到着。ここからは徒歩で3分程度進んだところが本日のお宿「六花荘」。
一見、民家のような雰囲気があり、ここでいいのだろうか?と疑ってしまった。幸いなことに建物の玄関に「営業中」の札が掛かっていたため、その扉を開けるとご主人が出迎えて下さった。


客室は全部で三部屋。全て二階にある。大きな民家を改造したような作り。民宿っぽい。我々の部屋は一番奥の角部屋「みずきの間」。10畳ほどの広さ。テレビは地デジ対応。空の冷蔵庫も置いてある。トイレは共同であるが男女別に完備。とってもきれいにされており、シャワートイレ付き。
この日は降雪があり、底冷えするほど寒かったが暖房も十分に完備されているので部屋はとっても暖かい。
ただし、各部屋の扉は施錠は出来るものの引き戸のため、セキュリティーを過剰に気にする方は多少の不安感が残るかも。



<風呂(内湯)>

一階に二つの貸切湯部屋がある。どちらも内湯と露天各1つずつ。作りは左右対称になっておりどちらに入ろうが変わらない気もするが奥の方が景色がいい。まずは内湯から。
2m×1.5m四方の白いバスタブに大涌谷の蒸気造成泉が析出物のこびり付いたパイプから掛け流されている。PHは2.5と口に含むと酸っぱさを感じるが強烈ではなく、不思議なことに後味には甘みを感じたのであった(自分の舌の感覚がおかしいのかなぁ?)。
またこのお湯の匂いが実に面白い。硫黄臭というよりも泥臭が強いのである。以前、塩原新湯の湯荘白樺さんで購入した温泉泥の匂いと瓜二つ。


実は実はこの内湯が素晴らしくとっても気に入ってしまい、滞在中にいったい何度浸かったことか。浴槽の底には細かい湯の華が沈殿しており、手で拡散すると透明度はほぼゼロ。グレーがかった湯へと変化する。肌触りもまったりトロトロ。
温度も自分の好みに調整可能。熱ければ加水すればよいし、そのままでよければそのままにすればよし。貸切であるがゆえ、好き放題。まさに自分が湯守状態。

この内湯でもっともすごいのはお湯の濃度が時間を追うごとに濃くなっていくことである。湯の華(沈殿物)はお湯を抜かないと溜まっていく一方のため、チェックアウト直前に入った内湯は「これは泥湯ですか?」と問いたくなるほどすごい状態だった。イメージを言葉にするとドロドロドロ〜。湯船から上がると何と下の毛にも湯の華がこびり付いていた(笑)。なお、カラン・シャワーやシャンプー類も当然完備。





<風呂(露天風呂)>
新しいお湯と内湯からの廃湯が掛け流されている仕組み。素晴らしい内湯には全く歯が立たず、少し浸かっただけなので感想は控えます(笑)。



<食事>
夕食・朝食とも一階の囲炉裏でいただく。寒い時期、この囲炉裏がとってもありがたい。特別なものはないがどれも美味く大変満足。海の幸を無理矢理、取り入れていないのにはむしろ好感を持てた。同行者は若干、味付けが濃いと言っていたが自分はそれほど感じなかった。むしろ酒の肴にはちょうどよい。

「夕食の画像」









「朝食の画像」






ここ六花荘。うわさによるとご主人とお母さんのお二人で切り盛りされているらしい。これを聞くだけで応援したくなる。ひょっとすると接客はご主人。料理はお母さんといった分担をされているのだろうか。


箱根でしかも土日でこの価格(1人/11,500円)とは良心的である。そして一日3組限定のため共同スペースも混み合うことはほとんどない。また、場所も繁華街からかけ離れた姥子の別荘街のはずれに位置し、周りは森に囲まれてとっても静か。お湯も素晴らしく、そして必要なとき以外は放っておかれるのもGOOD。おまけに布団は軽い羽毛布団。いい宿を知ることが出来てラッキーです。豪華さを求めなければ十分に満足できるお宿だと思います。


※六花荘さん。私はとってもお気に入りです(*^^)v






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12.1.28〜29(宿泊)