利 尻 山

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日本百名山完登まであと三座。
でもでも実は自分だけ大学時代にちゃっかり利尻山には登頂していたのでした(笑)。
しかしあくまでも百名山完登は夫婦でと決めていたので。

前日は鴛泊港から車で数分の「旅館雪国さん」に宿泊。料理自慢のお宿で期待を裏切りません。大変おいしゅうございました!
もちろん部屋もきれいで各部屋にテレビ有り。トイレは共同ですがウォシュレット付き。

翌朝は北麓野営場までAM5時発の送りがあるので安心です。もちろんお迎えも。
またお昼ご飯が気になる方は有料でおにぎりを作っていただけるのでそれも安心。
(我々は1人前だけお昼ご飯分を作っていただきました)
飲み物はお宿のすぐ横にある「長寿の泉」で美味しい水を汲むも良し、自販機を利用するも良し。
不安なことは何もありません。

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北麓野営場(鴛泊コース登山口・標高220m) 5:23→甘露泉水 5:33→三合目(標高270m) 5:36→四合目(標高390m) 6:00→五合目(標高610m) 6:27→六合目(第一見晴台・標高760m) 6:46→七合目(標高895m) 7:10→第二見晴台(標高1,120m) 7:39〜50→八合目(長官山・標高1,218m) 8:03→避難小屋(強雨のため待機) 8:28〜9:07→9合目(標高1,410m) 9:31→利尻山山頂 10:21

(登り行動時間 4時間58分 休憩・強雨待機時間等含む)


利尻山山頂 11:02→9合目(標高1,410m) 11:35→避難小屋 11:55→八合目(長官山・標高1,218m) 12:08→第二見晴台(標高1,120m) 12:18→七合目(標高895m) 12:44→六合目(第一見晴台・標高760m) 13:00〜11→五合目(標高610m) 13:25→四合目(標高390m) 13:47→北麓野営場(鴛泊コース登山口・標高220m) 14:16

(下り行動時間 3時間14分 休憩・待機時間含む)


(合計行動時間 8時間12分 休憩・強雨待機時間含む)

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朝はAM4時半前に起床。
朝食は登山口の野営場で食べるためゆっくり着替えて荷物の点検をして。

AM5時。旅館雪国出発。
空は曇天。金曜の天気予報だと本日日曜日は曇り時々晴れだったのに何だか怪しい。

約10分で鴛泊登山口の北麓野営場に到着。
ここは名前の通りキャンプ場。バンガローなどもある。
トイレはウォシュレット水洗。水場やゴミ箱もある。こんなに至れり尽くせりのキャンプ場も珍しい。

ここにある東屋でまずは朝食。同行者とおにぎりを一つずつ食べる。



5:23 北麓野営場出発。
まずは靴の底に付いているであろう他の山で付着した種子を貯まった水で取る。

最初はコンクリート舗装路を進む。



しばらく進み、舗装路が終わったと思ったら甘露泉水に到着する。
ここの水はやっぱり美味い。もちろんペットボトルにも水を補給。



ここからは登山道となるが、なだらかで整備された歩きやすい道。よくもここまで・・・と思えるくらい安全に整備されている。このご尽力には本当に頭が下がる思い。
樹林帯の中、景色は望めないが森林浴をしながら快適に進む。


(5:36)


(6:00)


(6:21)


(6:27)



(6:27) 五合目付近から見た下界 ポン山の他は雲のみ・・・・・・。


やや険しくなってきたが安全に整備された道(6:33)

6:46 6合目到着。別名、第一見晴台。
ここでようやく視界が開ける。
しかし下界は真っ白。少しだけポン山と雲海のようなものも見えるが。

(6:46)


(6:46) 六合目から見た下界 あいかわらずポン山と雲のみ

本当に北海道の天気予報はあてにならない。今日は曇り時々晴れだったはずなのに。

このあたりからは徐々にではあるが、岩ごろごろの道が出てきて歩き辛い箇所もある。
まだ基本的には樹林帯の中。「木のトンネル」をくぐるような箇所もある。

(7:08)


(7:10) 胸突き八丁 名前の程でもないような・・・・・(笑)


(7:32) 木のトンネルを進む


第2見晴台まで来ると先に出発された皆さんは休憩されていた。
展望台なのに景色は真っ白。

(7:39)


8:03 8合目通過。
ここは長官山山頂でもあり、晴れていれば大迫力の利尻富士上部が目の前に現れるはずなのだが、やっぱり真っ白。
おまけに雨が落ちてきた。しかもかなり強い。
最初は傘で凌ごうと思っていたが、横殴りの雨では無理。レインウェアを着込む。

(8:03) 八合目通過 この直後、雨が・・・・・(泣)

そこから少しだけ下ると鞍部に出るがそこに避難小屋がある(8:28分着)。



まずは避難小屋で雨をやり過ごしてから山頂を目指すことにする。
旅館雪国で一緒だったお兄さんと話をしたりスマホで雨雲レーダーを見たりして様子見。
約30分後。雨は小降りに。

とりあえず山頂へ向けてスタート(9:03分)。

ハイマツ帯を抜けると火山特有の赤砂が現れてくる。

(9:22)

岩ごろごろの歩き辛い道もあるが、難なく9合目到着(9:31)。
「ここからが正念場」と書かれた看板を見て進む。

(9:31)

以前は「三歩進んで二歩下がる」ような砂礫だったが、階段設置など大変きれいで安全に整備されており歩きやすい。
ちっとも正念場でない(笑)。
これも整備された方々のご尽力によるもの。本当にありがたい。
ただ、沓形コースとの合流点手前で道が崩れ落ちて幅の狭い箇所があるので、そこだけは注意。

(9:37)


(9:57) すれ違い不可能なほど幅は狭い。右側が崩落寸前。


沓形コース合流点を過ぎ、深く掘られたような砂礫を過ぎる(ここも木製階段で整備されていた)と山頂はもう近い。

(10:00) 沓形登山コースとの合流点 雨で画像が汚い〜


(10:05) こんなに整備された道 スゴイ〜


(10:11) 山頂までもう少し

すると一旦、ピークに出る。しかしここは山頂ではない。
おそらくガスって見通しの悪い時には先の奥宮が見えずにここが山頂と勘違いする人がいるのだろう。
実際、このピークには「利尻山山頂→」の標識が建てられている。
奥宮が目の前なのにもかかわらず。

この偽ピークを一旦下り、あとは最後の登り。


山頂の奥宮もうっすらと見える もうちょい

10:21 利尻山山頂(北峰)到着。標高1,721m(本当は1,719m)。
この山を登る人は皆さんわかっていると思うが、奥宮があるのが北峰。すぐそばにある南峰の方が2m高いが崩落の危険があり歩くことは出来ない。


利尻山山頂(標高1,721m) しかしここは北峰で本当は標高1,719m


北峰山頂から最高峰の南峰を望む(奥の尖ったところが標高1,721m)

山頂からの景色は晴れていれば360度の絶景なのだが、今日は真っ白。

しかしハッピーな出来事が。
昨日、プロポーズをしてOKをもらった新郎さんが新婦さんにこの奥宮前にて婚約指輪を渡すらしく、記念撮影を頼まれたのであった。
ちょうどこの時、山頂には我々とそのお二人しかおらず、絶好のタイミングだったのだろう。

人の幸せに立ち会えるのって本当にありがたい。
まさか利尻山登山でなんて考えてもみなかった。

しばらく奇跡の天候好天を待ったが願いは叶わず。
ロウソク岩も見えない天候ならば下りるしかないかな。


11:02 下山開始。
9合目から上の砂礫も整備された道なので歩きやすい。
沓形コースとの合流点まではあっという間に着いた。

(11:12)


9合目通過(11:35)

それからも整備された道のおかげで難なく避難小屋まで到着した(11:55)。

中を覗くと誰もいない。
しかも携帯トイレは出来るだけ使いたくない。
なので止まらずに進む。

雨は細かいものが降ったり止んだり。
スリップには注意して下りる。

途中、7合目付近の見通しが良いところで鴛泊の街並みや礼文島までが一瞬ではあるが見ることが出来た。

(12:25) 一瞬だけ下が見えた。礼文島もうっすらと。


(12:25) ペシ岬も見える

13:00 6合目&第一見晴台到着。
ここは広くて見晴らしが良いため、持参したお湯で作ったミルクティーを飲みながら視界が良くなるのを待つ。
良くなり掛けたりするものの結局ダメ。
諦めて下山開始。

あとは登山口までトイレを求めてGO。

最後に甘露泉水をお腹いっぱい飲んでペットボトルにも汲んで。

14:16 北麓野営場到着。
何とこの登山口には靴の洗い場もある。本当に至れり尽くせりだなぁ。

(14:16) 北麓野営場到着

そして先に下山を終えていた方が宿に連絡をしてくれていたおかげで約15分後に迎えの車が来てくれた。

旅館雪国に着いたら即行でお風呂に入った。

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利尻山の登山道は安全に整備されており、また山頂に近いザレ場は崩落しないように策が講じられており、階段が作られていました。
本当にありがたく頭が下がる思いです。


自分は27年ぶりの利尻山登山で二回目の登頂。同行者は初めての登山で初登頂。
しかし、これで二人は百名山98座登頂となり、やっと並びました。

あと残り二座。ゆっくり楽しみながら安全に登りたいと思います。

※以前登った時の利尻山がやっぱり忘れられません。ピーカン&絶景でした。
来年、礼文島とセットで再訪したいと考えています。


オタドマリ沼から見た利尻富士

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16.9.04

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