北海道 オソウシ温泉 鹿乃湯荘
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9月のSW。
トムラウシ登山の際、一番天気の良い日を狙ってアタックしたかっため、トムラウシ温泉短縮コース登山口から最も近いオソウシ温泉鹿乃湯荘さんに三連泊しました。
本当は最も登山口に近い宿と言えば東大雪荘さんなのですが、この時は改装中で一時休業中。
そんなことでオソウシ温泉鹿乃湯荘さんに予約を入れたのでした。

でもでも・・・・・・。
これが大当たり!!!!

携帯電話はSBしか入りませんしテレビも食堂にしかありませんが自分にとっては本当に想い出に残るお宿でした。ご主人さん、女将さん?のさりげない大きな優しさと、そして温泉にたくさんの元気いただきました。

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道道718号線をトムラウシ温泉へ向かって北上。
発電所を過ぎ、尚も北上。すると右手に「オソウシ温泉」の看板発見。
看板のいうとおりに右折して進む。すると1キロも進まないうちにダート道に。幅も狭くすれ違いままならない箇所もあるが、車がJUMPしてしまいそうな箇所はそれほどなく、整備された林道と言った感じ。

そんな道を10分ほど進むと右手に赤い屋根の建物が見えてくる。そこがオソウシ温泉鹿乃湯荘。

              ここを右折                         オソウシ温泉鹿乃湯荘

車を降りるなり白い大きな秋田犬が我々の方にゆっくりと向かって来た。お客さんをお迎えするかのように。
名前はケンチャン。この犬が本当にかわいい。6歳の雄犬で普段見せる姿からは想像できないほど勇敢。
熊を平気で追い払うらしい。人間同様、見た目だけで判断してはいけない(笑)。

登山から戻ってひとっ風呂浴びさせてもらった後は必ずケンチャンと遊んだのだった。

            澄ましたケンチャン                  お茶目なケンチャン


          玄関とケンチャンの寝床                       フロント


        我々が宿泊した211号室の前                      宿泊した部屋


    奥の部屋にはふかふかの布団が敷かれていた

部屋は二階の211号室。おそらく2部屋をブチ抜いたと思われる。なので手前の部屋はリビング、奥の部屋は寝室の扱いとして利用。
トイレは共同であるがとってもきれいにされていて、なんとシャワートイレ付き!

また掛け布団は羽毛布団でフカフカ。ゆっくり休むことが出来た。

なおフロントには飲料自販機があるため宿内でビール調達可能。

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<風呂>

・内湯
加温したお湯が掛け流されている大きな浴槽と源泉をそのまま掛け流している小さな「源泉風呂」がある。


                浴室前                          男性用脱衣所


                内湯                          内湯カランとシャワー

ここの源泉はPH10と強アルカリ性のため、ヌルヌルするはず。

小さな浴槽は体感温度が28℃くらい。ほんのりと硫黄の上品な香りもする。お湯の色は無色透明。

個人的にこの手のお湯は好きなため加温された大きな浴槽とこの源泉風呂を行ったり来たり。
これがものすごく気持ちがいい。自分にとっては極上湯の何者でもない。素晴らしいです!特に登山後のひとっ風呂は最高!
また肌触りもやはりヌルヌルが強くて美肌の湯。

三日連続登山という強行軍を乗り切ることが出来たのはこのお湯のおかげでといっても過言ではない。だって筋肉痛が全く起こらなかったから。不思議だ〜。


内湯全容


              加温浴槽                           源泉風呂

ちなみに大きな浴槽の体感温度は41℃くらい。硫黄の香りはあまり感じなかったが、お湯だけを考えればかなり上質。

ただ浴室は泉質のせいか、かなり滑るため、ゆっくり歩くことが必要。

ちなみにシャンプーやボディソープも置かれているため安心。

・露天風呂
手前には体感温度36℃くらいのお湯が掛け流されているようだか、湯口は見つからず。下が女性用と繋がっているため、おそらく女性用の浴槽に掛け流されているのでは。



手前の男女別露天風呂

その男女別風呂の奥には冷たい源泉掛け流しの混浴風呂がある。でも落ち葉がたくさん落ちていて単なる湯溜まりのような風呂。足だけ浸けて、結局は入らなかった。

奥の混浴露天風呂

個人的には露天は必要ないのではと思ってしまう。内湯にゆっくり浸かっているだけでも十分に満足出来る。もし大自然と一体になりた〜いと思うのであれば宿を出て1分も歩けば・・・・・。そこは熊も出る大自然(笑)。

※内湯は24時間入浴可。露天風呂はAM10時〜PM10時まで

・飲泉
食堂手前に源泉に入ったポットが置いてあり自由に飲むことが出来る。ほんのりと硫黄臭が鼻から抜ける。自分はグビグビいける。



泉質=単純硫黄泉 PH=10.0
湧出量=155L/min(自然湧出) 泉温=26.9℃

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<食事>
朝食は3日ともおにぎりにしていただいた。これは交渉しないとダメだと思うが、事前に電話で「トムラウシ登山のためなんとか・・・・」とお願いさせていただいたところ女将さん?がOKしてくださった。
前日の夜、作っていただいたおにぎりをフロントに置いていただき早朝(っていうよりも深夜?)、勝手に持っていく。
このおにぎりが大きくてとっても美味しい。優しく握られていて女将さん?の性格が出ているようだった。お世辞でなく本当にパワーの源になった気がする。
※最終日に握っていただいた歯ごたえバツグンのイクラのおにぎり。最高でした!ウマすぎました!

            イクラおにぎり                         イクラおにぎり


夕食は家庭料理が主。どれも美味しくてお腹いっぱいになる。
特に二日目以降は大きな鮭が手に入ったとのことで歯ごたえ十分のイクラや鮭いっぱいの三平汁などなど。
三日目はわざわざ買ってきて下さったのだろう。花畑牧場のホエー豚のソテーなど。
そしてトムラウシ登山の後はご主人が「登頂のお祝いです」と言ってビールをサービスして下さった。

本当に本当にお世話になりました。正直、下山中には上品な硫黄臭のする温泉&夕食が楽しみで仕方がなかったのだった(*^^)v
外食では久しぶりに心のこもった料理をいただくことが出来たのではないかと思う。料理する人間と食べる人間の顔がわかっているというのはこれほどまでに料理を美味しくさせるのかとも思った。

<どれも美味しいのですが切りが無いので(笑)、特に印象に残ったものをpickupいたします>

               食堂                           とうもろこしの茶碗蒸し


         歯ごたえバツグンのイクラ                    ホエー豚のソテー


            具だくさんの三平汁                  じゃがいも生地の団子(中に挽肉)

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オソウシ温泉鹿乃湯荘さん。
山奥にある一軒宿ではっきり言って良質な温泉しかありません。テレビも食堂に一台しかなく、もちろん娯楽施設は一切ありません。従業員もご主人と女将さん?の二名(笑)。
しかし、自分にとって今まで宿泊した温泉宿の中でも非常に想い出に残る素晴らしい宿でした。

特別なサービスなどは一切ありませんし、それを過剰に求めるときっと幻滅するでしょう(笑)。なんたって従業員2名ですからそんなこと無理です(笑)。でもご主人も女将さん?も本当に優しくて心のこもったおもてなしを頂くことが出来ました。しかもさりげなく恩着せがましくない。この恩着せがましくないのが本当の優しさだと自分は思います(生意気言っちゃいました)。

それから・・・・・。秋田犬のケンチャンにも癒されました。また逢いに行きたいです。


日帰りでトムラウシ登山をされるほとんどの皆さんは駐車場で寝るor東大雪荘に宿泊するのでしょうが、鹿乃湯荘さんで静かに、そしてゆっくりまったりしてからトムラウシ山に向うのもよいのではないかと思います。

いつまでもいつまでも残っていてほしい温泉宿です(*^^)v
またいつの日か、必ず訪問したいと思います。

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15.9.19〜22(宿泊)
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