雲 取 山(二回目)

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前回の登山から約一ヶ月。登山をしないと心身が鈍ってしまいそう。
そう思い、まだ積雪のない雲取山へ登ってきました。

直前まで天気予報とニラメッコでしたが晴れの予報を確認し計画をしました。

前回とは違い、今回は鴨沢→三峰へ抜ける一泊二日での縦走をしてみようと思い、○○山荘に予約を入れての出発となりました。
※○○山荘と表記したのはこの文字さえも載せたくない山荘なので伏せさせていただきました。

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<一日目>
鴨沢バス停 8:25→小袖乗越駐車場 8:48→小袖登山道入口 8:53→堂所 10:02→七ッ石小屋 10:54〜11:13→七ッ石山頂 11:35→ヘリポート 12:09〜17→雲取山山頂 13:08〜22→○○山荘 13:40
登り行動時間(休憩時間含む) 5時間15分

<二日目>
○○山荘 6:14→芋ノ木ドッケ 7:06→白岩小屋 7:25→霧藻ヶ峰休憩所 8:29〜49→妙法ヶ岳(三峰神社奥宮)9:46〜50→三峰神社鳥居 10:45
下り行動時間(休憩時間含む) 4時間31分

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朝は4時起き。西国分寺経由で立川へ。この季節。無雪の山は限られるため奥多摩方面はハイカーで沢山の人。青梅線も全員着席出来ないほど。我々も例外ではなく青梅〜奥多摩間は座れなかった。

奥多摩駅ホームに列車が到着するやいなや。みんなダッシュ。自分も例外ではなく(笑)。その甲斐あって小菅の湯行きのバスには同行者共々着席することが出来た。

バスは奥多摩湖へ向けてクネクネ道を登る。そして約30分後、留浦バス停で下車。
本当はもう一本後のバスにして直接、登山口の鴨沢バス停まで行きたかったのであるが、登山開始時間を出来るだけ早くしたかったため鴨沢よりも手前の留浦までしか行かない小菅の湯行きのバスに乗ったのだった。
といっても留浦から鴨沢までは徒歩で10分程度のため早出したメリットの方がはるかに大きい。

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<一日目>
AM8:12。留浦バス停出発。
ちなみにこのバス停にはトイレも完備。
晴れ渡った空の下。奥多摩湖畔を歩くのは気持ちがいい。

            留浦バス停                      留浦バス停から鴨沢へ向かう道

AM8:21。鴨沢バス停到着。
再度、バス停前のトイレに寄ってAM8:25に出発。
車道を歩き始めてすぐに手作りのような標識に従って左折。七ツ石、雲取山方面へ向かう。
しばらくはコンクリート道の登りが続くがすぐに山道へと変わる。
標識通りに歩けばよっぽどの方向音痴でない限り、道迷いすることはないと思う。

      鴨沢バス停(東屋右横の階段を登る)                  この道を歩く


         標識通りにここを左折                      標識通りにGO


小袖乗越の駐車場へ向かう道(8:36)

汗を掻いてきたなぁと思っていると小袖乗越駐車場へ到着する。AM8:48着。
ここまでの道は意外と疲れる。

            小袖乗越駐車場                       登山口への道


しばらく車道を進むと雲取山登山口へ到着。AM8:53。
ここからが本当の登山になる。

登山口通過(8:53)

杉林の中を進む道は凹凸なく整備され大変歩きやすい。傾斜も緩くて快適なウォーキング。

歩きやすい道(9:04)


歩きやすい道(9:07)

紅葉はほぼ終わっているが、時折見せてくれる赤く変化した葉っぱが美しい。

落ち葉でおおわれる歩きやすい道(9:14)

天気がいいせいか。段々と暑くなってきた。上半身はは長袖一枚で十分(自分はファイントラックの肌着を着用)。


(9:51)

歩きやすい樹林帯の中を進み、AM10:02。堂所到着。
ここには標識があるだけで何かあるわけではない。

堂所到着(10:02)

さらに樹林帯を進む。

決して面白味のある道ではないが七ツ小屋付近から上に行けば必ずや雪を被った富士山を見ることが出来るはず。それを楽しみにただひたすらに登る。

(10:15)

そして七ツ石小屋少し手前付近から見えた富士山は想像していたとおり素晴らしかった。

もうすぐ七ッ石小屋(10:25)

AM10:54。七ッ石小屋到着。
ここには以前にはなかったバイオトイレが建っていた。使用料100円程度。
ちなみに以前は「大自然へ放流式」だった。




またこの七ッ石小屋には立派な水場があり特にお金も取られない。これは大変ありがたい。ちなみに宿泊料は素泊まりで4,000円とのこと。

七ッ石小屋から見た富士山

七ッ石小屋はなかなかの急登をしばらく進み、息がハアハアした頃にようやく平らな箇所に出る。すると右手には壊れかけた神社が現れる。実はこれが七ッ石神社。ご神体は裏手に立つ大きな石なのかな。
もちろん二礼二拍手一礼はさせていただいた。
ちなみに急登を進まなくてもよい巻道もあるため雲取山山頂へ急ぐ場合は利用すると良いと思う。

(11:19)


七ッ石神社

そこからほんの少し進むと眺望のいい広場?に到着する。
ここがなんと七ッ石山山頂だった。AM11:35着。

こんな登りを進むと七ッ石山頂へ(11:32)


七ッ石山頂到着(11:35) 奥に見える山は雲取山

ここからの眺望は素晴らしい。
また、これから進む稜線と雲取山山頂方面がはっきりくっきりと見渡すことが出来る。

七ッ石山頂から見た富士山


七ッ石山頂から見たこれから進む稜線と雲取山

七ツ石山山頂からは一旦下る。もったいないが縦走って思えば。

七ッ石山頂から下る(11:38)


鞍部に着くとそこはブナ坂。AM11:46通過。
ちょうど七ッ石小屋からの巻道との合流点でもある。

ブナ坂(11:46)

ここからが雲取山のハイライトと言っても過言ではない見通しのよい稜線を進む。この道は山火事を最小限に食い止めるための防火帯ともなっているらしい。
傾斜も緩やかでとっても歩きやすい。

防火帯でもある稜線を進む(11:51)

しばらく進むと左手には雪を被った富士山がキレイにクッキリと見えるのである。
本当に気持ちのいい稜線歩き。のんびりと進む。

防火帯でもある稜線を進む(12:05)

すると急に腹が減ってきた。
ちょうどヘリポートに差し掛かったあたり。富士山が綺麗に見える。せっかくなのでここで昼飯タイム。同行者が買ってきた菓子パンと自分が持ってきたレモンスカッシュで。
絶景を見ながらの飯は格別。

ヘリポートで昼食(12:09) 右手のピークが雲取山

奥多摩小屋を通過するが、この日はたくさんのテントが張られている様子。確かにここには水場もあるしテント泊には絶好だろうなぁ。

ここからはしばらく急登。このコースで一番キツいかも。
といってもすぐ終わる。
つづら折りの登りを終えると眺望がさらに開ける。
富士山からいま登ってきた道が一望。素晴らしい。

急登を進む(12:23)


急登が終わって振り返ると富士山と歩いてきた稜線が一望(12:26)


さらに進むと先には雲取山山頂直下の赤い避難小屋を肉眼で捕らえることが出来る。かなり近い。

先の赤い小屋が雲取山頂直下の避難小屋(12:51)

標高2,000mの稜線漫歩。気持ちいい〜。でもところによって急登もあって息がハアハアする。


さあ、最後の急登(13:01)

そして雲取山山頂直下の最後の急登を登り、避難小屋横を抜けてしばらく進むとそこが雲取山山頂。PM1:08到着。
標高2,017m。

今回も山頂からはきれいな富士山を拝むことが出来る。ありがたい限り。
ビックリしたのが東京都の山頂標識が新しくなっていたこと。前はボロボロだったからなぁ(笑)。

ここでしばらく絶景を楽しむ。
山頂には意外と多くの人々。(○○山荘で同室になった方々とも山頂で一緒だった方が大半だった)

やっぱり11月。じっとしていると寒くなってくる。早く小屋に入って休もうかな。って思いで○○山荘へ向けて下山開始。


新しくなった東京都の山頂標識と三角点


埼玉県の山頂標識と富士山


山頂は意外と広い

この下り。急な箇所もあり、なかなか難儀。ゆっくり進むべし。

○○山荘への下り(13:29)


PM1:40。○○山荘到着。
早速、受付へ。しかし準備中のため準備が出来次第、呼ぶとのこと。??????信じられないよ〜ありえないよ〜(笑)。しかも、外で待たされる。この季節。じっとしてると寒いのにさ。
結局、受付開始時間はPM1:50頃から。そのおかげで受付は行列。

でもこんなことは序章に過ぎなかった・・・・・・・・(笑)。

この○○山荘。これ以上、細かいことは書きません。しかし我々は二度とお世話になることはないと思います(笑)。言葉遣いは多めにみたとしても心ない発言、対応には本当に言葉を失ってしまいました(従業員全員ではないんですけどねえ)。
山小屋として(というよりも人間として)あるまじき言動を平気で出来る神経が私には理解出来ません。
「○○山荘」でなく心を取ってしまった「心取山荘」ではないかと思いました。

しかししかし・・・・・。
我々の部屋は全員夫婦orカップルで(これだけは心ある対応)計6組12名。といっても8畳の部屋にですので・・・・かなり窮屈。体の小さい同行者は押し入れに寝たのだった。
実はこの山荘の心ない対応によって我々同部屋の人間は妙に結束が固くなったのだった。柏、そして愛知からいらっしゃったご夫婦。最近、山を始められたご夫婦。そして国際結婚されたご夫婦。なんとその奥さまは三ヶ国語を話すことが出来る才女であった。等々・・・・。
布団の上げ下げも皆で協力。山荘からは心ない対応ばかり取られたが、皆さんと仲良くお話が出来たことがとっても楽しく嬉しかった。
これって「塞翁が馬」なのかもしれません。そう思うようにします(笑)。

※そんなことだったので小屋内外の様子は全て省略(笑)させていただきます。もちろん「名前も」。



<二日目>
この日は朝から濃霧。
実は昨日の夕方から雲が上がってきてしまって名物の夜景や星も全く見えなかったのだった。

AM6:14 ○○山荘出発。
下りは順調。傾斜が緩くて歩きやすい。約10kmかけて標高差1,000mを下るのであるから確かに緩やか。
おまけに登山道も整備されている。

時折、ポツリポツリと雨が落ちてはくるものの長く続くものではなくレインウェアを使うことはなかった。

なお、下山中はずっとガスっていたので眺望を楽しむことは出来ず。


(6:30)


(7:05)


(7:06)


(7:21)


白岩小屋廃墟(7:25)


前白岩山標識通過(7:40)


(8:15)

そういえば途中、山荘で同室になり先に出発されたご夫婦を抜いたのだった。

AM8:29 霧藻ヶ峰休憩所到着。




外で休もうかと思ったが中からおじさまが「寒いから中で休んでって下さい」と言って下さったのでお言葉に甘えることに。
すると優しそうないいおじさまだった。土日だけ有人にしていて水は三峰付近の湧水を歩荷しているらしい。また他の売り物も全て二時間かけて歩荷。
休ませていただいたお礼にとコーヒーを注文。インスタントドリップ一杯500円であるが、おじさまへの恩義を感じたため(=^ェ^=)。
でも体が温まった。
するとさっき抜かしたご夫婦も休憩所に到着。やはりコーヒーを一杯注文していた。
そしてそのご夫婦は妙法ヶ岳(三峰神社奥宮)に寄るとおっしゃっていたが我々は雨で岩場が滑る可能性もあるため自重するかもと伝えた。

なお、トイレはこの休憩所にはないようで少しだけ下ったところに木造のものがあった。

AM8:49 霧藻ヶ峰休憩所出発。

休憩所すぐ下にある秩父宮殿下レリーフ

落葉で足元が見づらい箇所もあるが順調に下山。

そして下山中、ずっと悩んでいたが雨も止んでいることなので我々は妙法ヶ岳へ向かうことに。

炭焼平を過ぎ、三峰神社方面との分岐を右へ。
落葉で不明瞭な道もあるが赤いテープを頼りに進む。一旦登リ返し、尾根伝いを進み、そして下る。
すると進行方向に東屋と鳥居が見えてくる。
ここで貴重品だけ持ってあとは東屋にデポ。

妙法ヶ岳(奥宮)との分岐(9:16)


東屋到着(9:30)

想像していたよりもずっと歩きやすい。最後の鎖場も3mくらい。この鎖場も横に備え付けられている鉄製の手摺を使えば安全に進める。

トレッキングシューズならば何ら問題はない。











AM9:46 妙法ヶ岳山頂(三峰神社奥宮)到着。
期待していた眺望はなく真っ白。それでも無事に奥宮の立派な祠に二礼二拍手一礼出来たことはよかった。

AM9:46 妙法ヶ岳山頂(三峰神社奥宮)到着

山頂付近はやはり寒くて雨も落ちてきそう。
なので早々と下山をすることにした。

東屋に戻りザックを回収。そこからは緩やかな下りをのんびり進む。

鳥居をくぐると雲取山からの巻道とまたもや合流。


この鳥居をくぐるとコンクリート道(10:36)

次第にコンクリートの道に出て杉並木をしばらく進むと三峰神社の鳥居へと出る(AM10:45着)。
ここまで来てもあたりは霧で真っ白。

三峰神社鳥居到着(10:45)

もちろん三峰神社への参拝を行った。

三峰神社本殿(左にある太い木がご神木)

※拝殿手前の神木には行列。パワーをいただきに木に触っている様子。
実際に触ってはいないが自分のセンサー?ではこの木にはスゴいパワーが宿っていると感じた(=^ェ^=)

このあとの三峰神社発のバスは12時45分。時間が有り余っているのでバス待合所で余った食料を食べて空腹を満たした。

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今回、生まれて初めて三峰の山中を歩きました。埼玉県出身の身としては大変感慨深いです。

また今回も防火帯を歩いている時は天気に恵まれて、すっかり白くなった富士山がずっと見えっぱなし。そのおかげでとっても気持ちのいい稜線歩きとなりました。

雲取山は比較的安全なコースなので「ちょっと山登りしたいなぁ」と思った時には最適な山だと思いました。
今後も登らせていただくつもりですが、「奥多摩小屋or七ッ石小屋でテント泊か雲取山避難小屋泊、もしくは日帰りか」のどれかにするつもりです。

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15.11.21〜22
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