大分県 九重連山(中岳・久住山)
今回の九州旅行。最後の登山は大分県にある九重連山です。実際に九重山という山はなく最高峰の中岳や主峰の久住山などから連なる山々の総称であるようだ。

以前、大観峰から観た九重の山々の稜線がとても美しく、いつかは登ってみたいって思っていた。
内牧温泉大観荘を出発し大観峰経由で大分県の牧ノ戸峠へ向かう。この日は黄砂のせいか、見通しがものすごく悪い。空は晴天なのであるが、ずっとガスっているような状態。この天気なら普通は大パノラマが期待できるのであるが、果たしてどうか・・・・。

牧ノ戸峠の駐車場は思いのほか、混んでいる。端の方に何台か置くスペースがあり、そこに置く。あと10分遅かったら筋湯温泉へ繋がる砂利道の路肩に置くしかなかったかもしれない。

(牧ノ戸峠駐車場)

AM8:34 牧ノ戸峠駐車場出発。この駐車場上にある水洗トイレで用を済ませ、AM8:43牧ノ戸峠登山口出発。
最初はコンクリートで固めた急斜面の道。歩き易いが、結構な傾斜。すぐに息切れしてしまいそうで、意識的に牛歩で進む。後ろから若いカップルにすごい勢いで追い抜かされてしまうが、それも無視(30分後にはそのカップルを追い抜いていました(笑))。

         (牧ノ戸峠登山口)                       (コンクリートの遊歩道)

コンクリート道の次は木造階段。この九重はかなり整備されている。初心者にはありがたいことだろうと思う。
この整備された道のおかげで、楽して高度を稼げた気がする。15分も歩くとすでに尾根伝いに出てしまった。するとそこは沓掛山と云われる山の頂上でもあった(1,503m)。

(コンクリート遊歩道から上を見上げる)


(沓掛山山頂付近から見た、これから進む登山道方面)

AM9:08 今回の登山で最大の難所(笑)だと思われるハシゴ+岩場を下る。正直、ここをクリア出来なければ登山はやらないほうがいい。そんな程度の難易度である。


ここを下ると気持ちのいい尾根伝いの道。歩きやすくてハイキング気分。


AM9:38 扇々鼻分岐通過。


しばらく進むと、そこは西千里ヶ浜と呼ばれる草原地帯に出る。そして左前には星生山がど〜んと構えている。頂上付近にはかなりの数のハイカーが肉眼で見える。



(星生山方面を観る)

さらに進むと正面右に、待ちに待った久住山が姿を現す。このシチュエーション。何だかとっても気持ちがよく、思いっきり深呼吸したくなる。「“今”がとっても幸せ」。こんな気持ちになるのも久しぶりだし、そう思えることがとっても幸せでありがたい。

(右奥に久住山を望む)

いい気分の中、進むと大きな岩ゴロゴロの道に差し掛かる。ところによりすれ違いできないような箇所もあるが傾斜はさほどなく、難なくクリア。

(避難小屋に続く道)

岩ゴロゴロ道を登りきると今度は下り。下を見ると避難小屋とバイオトイレがみえる。
ここも景色がいいなぁ。
AM10:01 久住山避難小屋着。ここでトイレ休憩。なおこのトイレは使用料100円。太陽光で電力を確保しバイオトイレを稼動させているようだ。出来れば他の山々にもこのようなものが増えないものかと個人的には願っている。
またこの場所はかなり広く、キックベースくらいなら楽に出来る。

(左下に避難小屋・バイオトイレ  右手には久住山)

AM10:12 久住山避難小屋出発。相変わらず岩ゴロゴロ道であるが、傾斜がそれ程でもなく快調に進む。



(久住分れ付近から硫黄岳を望む)

しかし中岳との分岐点(AM10:23)を過ぎると徐々に傾斜がきつくなる。ちなみに今日は久住→中岳の順番。登山道は久住山頂に近づくに連れて傾斜もきつくなってくる。

(久住山へ向けての道)


(久住山に取り付く。あともう少しで尾根に出る)

尾根伝いまで出れば頂上はすぐそこ。

(久住山山頂は目の前)

AM10:35 久住山山頂着。山頂付近には30〜40名くらいの登山客の方々がいらっしゃった。黄砂の影響で遠くまでは見通せないが少なくとも九重連山は観ることが出来る。360℃の絶景はどこから見ても美しく素晴らしい。
星生山〜硫黄岳付近の噴煙〜中岳〜扇々鼻まで。阿蘇の山々が見えないのが少し残念ではあるが、それでもこんなにいい天気の時に登れたのはとってもありがたい。
ここで少し早い昼飯にする。コンビニおにぎりとチーカマ。う〜ん。「し・あ・わ・せ」。

それとこの山頂に居て感じたことは「あったかい気持ち」になったことである。別の言葉で表現すれば「ほのぼの」とでも言おうか、とにかく幸福感をものすごく強く感じた。
家族連れのハイカーが多く、笑い声があちらこちらから聞こえていたせいもあるのかもしれないが、今までそれなりの山々を登山してきて、山頂でこんな気持ちになったのは今回が初めてである。自分にとってのパワースポットなのだろうか?。

(久住山頂から星生山〜硫黄岳を望む)


(久住山頂から中岳方面を望む)


(久住山から扇々鼻方面を望む)

AM10:52 久住山山頂出発。さっき登ってきた道を一気に下り、そして再度、中岳へ向けて登るのである。実は御池に着くまでの間、天狗ガ城を中岳と思っていたのであった。
御池周辺に岩ゴロゴロ道はあるものの比較的歩きやすい道を進む。
中岳頂上手間100mはやや傾斜のある岩場で手を使わないといけない箇所が数カ所あった。が特別な技術など全く必要なし。慎重に進めば誰でもOK。

      中岳へ向かっての登り返し                      御池手前の登山道


(御池)


(中岳への尾根伝い)


(中岳への最後の登り)

AM11:32 九重連山最高峰の中岳頂上到着。


やっぱり中岳の久住山同様に絶景を拝むことが出来る。大船山〜稲星山〜ついさっきまでいた久住山などなど。いや〜ぁ。今回の旅行最後の登山に相応しいシチュエーション。
ここも20名くらいのハイカーが休憩されており、我々もしばらくはこの絶景を楽しんでいた。

(大船山方面)


(稲生山方面)


ここからは下山のみだが、同行者が珍しく(いや、初めて)少しゆっくりと景色のいい道を選びながら下山しようと言い出したのであった。これには少しビックリした(笑)。まさかこんなことを言うとは・・・・。自分も願ったり叶ったりで同行者がその気ならお付き合いさせていただくことにする。


AM11:40 中岳山頂発。
帰りは御池湖畔には行かず、上から眺めるルートを進む。本当に気持ちがいい。ついさっき登った中岳を後ろに、久住山の前に見ながら進む。縦走している気分。


(中岳裾野からみた御池)


     避難小屋から稲生山方面を望む                      中岳を望む

久住山を望む)


(御池)

さあ。後は下山するだけ。
PM0:21 久住避難小屋通過。

(久住山避難小屋付近)

これで久住山ともお別れ。

(久住山も見納め)

PM1:10 沓掛山のハシゴ通過。

PM1:27 牧ノ戸峠登山口着。


        最後のコンクリ―ト急坂                      牧ノ戸峠登山口

九重連山登山はは今回の旅行最後に相応しい楽しいものとなりました。楽しいと疲れることも忘れてしまいます。
ここもまたいつか、再訪したいです。久住山頂で感じた、あの「あったかい気持ち」が忘れられません。自分はそういった欲を持たずに何気なく、感じたことを大切にしていきたいです。

この後は以前から泊まりたかった赤川温泉赤川荘へ向かいました。


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11.5.2