新潟県 貝掛温泉 貝掛温泉館

今回は両親を連れての温泉探訪です。日帰り入浴で二度ほど訪れていた貝掛温泉へ宿泊してきました。自分の大好きな温泉であるがゆえに両親を連れて行くのであればココと決めていました。

湯沢ICを過ぎ、国道17号を15分くらい進むと貝掛温泉の表示が見えてくる。そこを右折し急な坂道を下り、清津川に架かる青くて細い貝掛橋を渡ると庄屋造りの一軒宿が見えてくる。PM2:20。貝掛温泉貝掛温泉館到着。

ロビーは相変わらず綺麗にされている。今回は本館一階の一番大浴場に近い部屋「水芭蕉」という部屋に案内される。両親はその隣の「しゃくなげ」という部屋。トイレ共同の安い部屋もあるようだが、今回はどちらもトイレ付き(ウォシュレット付き)。年金生活者を招待するのであれば、せめてトイレ付きでないと何かと不便ですから(笑)。
豪華な感じはしないが綺麗にされている。窓を開けると目の前には「やまならし」という木が一本立っている。この木がクセモノ(笑)。この木の葉は風に揺られるとサワサワっと音を立てて千切れるんじゃないかというくらい揺れる。まるで踊っているかのようでもある。また太陽の光に反射するときらきらと輝いてくれる。
この木の前の部屋でよかったって本気で思っている。だって「やまならし」のおかげでものすごく癒されたから。いつも元気に笑っているような木である。


目に効く温泉として有名なお湯。ここには男女別に浴場がある。男性風呂には露天風呂2+内湯2。どちらも源泉掛け流し浴槽と加温循環掛け流し併用浴槽あり。女性風呂には露天風呂1+内湯2。こちらの露天風呂は加温循環掛け流し併用。内湯は源泉掛け流し浴槽+加温循環掛け流し浴槽。どう考えても男性が得すると思うが。しかしPM7:30から男女が入れ替えになる。しかもAM9:00の浴室清掃時間までそのまま。宿泊した場合は女性の方が得します(笑)。

<男性風呂(AM10:30〜PM7:30)の内湯>
脱衣所は大きくて非常に綺麗。また床暖房が施してあり冬の季節、着替える際には嬉しい心遣い。浴槽は入って右手前が加熱循環掛け流し併用風呂。温度は41℃〜42℃くらい。しかし全く興味がないため浸からず。入って右奥(露天風呂に近い方)にあるのが源泉掛け流し風呂。お湯がドバドバと掛け流しされており新鮮そのもの。ここには木製の湯枕?があり浴槽縁にこれを置き、首を奥と枕のようになる。この状態で天井を見上げながら寝るのが最高である。温度は36℃くらい。無色透明で若干の石膏臭を感じられる程度のあまり特徴のないお湯である。がしかし泡付きが半端じゃない。入って2〜3分放っておくと全身に細かい泡が付着する。そのままさらに放っておくと身体がくすぐったくなってくる。細かい泡がやがて大きくなって身体を伝って水面に出てくるからである。何時間でも入っていられるお湯である。


<男性風呂(AM10:30〜PM7:30)の露天風呂>
内湯を突っ切り、ガラスの扉を開けると露天風呂。右奥には加熱循環掛け流し併用浴槽があるが、今回も無視。源泉掛け流しの露天風呂は様々な温泉雑誌に取り上げられる有名な浴槽。20人は楽に入れる。温度は内湯より若干温め。何故だか内湯より泡付きが少ない。が近くを流れる川の音を聞きながら、そして山々に囲まれた景色を眺めながらの湯浴みは最高である。ここも何時間でも入っていられるお湯である。ちなみに目を洗う時はここの源泉口で洗うのが一番良いと思う。源泉投入の勢いがあるため浴槽に流れ込んだお湯は一瞬アワアワになる。このアワで洗えば目への負担も少なく洗い易いと思う。


<女性風呂(AM10:30〜PM7:30)内湯>
脱衣所は男性用とほぼ同様。浴室を入って右側が源泉掛け流し浴槽。この源泉掛け流し浴槽は男性用のよりむしろ大きい。泉質や身体への感覚は男性用内湯同様。泡付きも良好である。今回一番お世話になったのはこの浴槽。特に朝に入ったこの浴槽は印象深い。快晴となった青空と元気ハツラツとした木々が浴槽の水面に映り、非常に綺麗で清々しい気分にさせてくれた。


<女性風呂(AM10:30〜PM7:30)の露天風呂>
加熱循環掛け流し併用風呂のためパス。男性用に比べてかなり小さく10人入ればいっぱいになりそう。


<夕食>
一階の食事処でいただく。PM5:30からであった。本当は6:00からも選べるらしいが、今回は宿の方から5:30にしていただきたいとお願いされてしまった。比較的ヘルシーな食事。味はどれも美味しい。岩魚の炭火焼や天ぷらなどは着席してから出していただくため美味しく食べることができる。しかし何といってもここはごはんが美味しい。さすがにこの土地であるがゆえに魚沼産コシヒカリを使用している。ここで食事をしていると貝掛温泉HPでブログを書かれている若女将が挨拶に来られた。非常に事務的な挨拶だった(苦笑)。


<朝食>
AM8:00から。朝食も一階の食事処で。朝食も非常にヘルシーで美味しい。中でも黒豆納豆が一番気に入った。デザートもヨーグルトのブルーベリーソース掛けが出てきたので非常に満足(大好物なので)。


<周辺散策>
入浴時間がAM9:0までだったので、チェックアウトまでの間、周辺を散策した。貝掛温泉の奥には人工の滝がある。これで水害を防いでいるのであろう。しかし快晴の空から降り注ぐ太陽の光を浴びた木々は美しい。みんな笑っているようで、今を謳歌しているように感じた。おかげさまでこちらまで気分がルンルンになってくる。一人で散策していたため「だれも聞いていないからいいや」と思いつつ、鼻歌を歌いながら歩いた。曲名は角松敏生の「Always Be With You」。何故だかこの歌が頭に浮かんだのであった。


AM10:15。チェックアウト。ちなみにここで出していただいているコシヒカリを買うことが出来ます。なので5kg。買って帰りました。
今回、初めて貝掛温泉館に宿泊しました。期待通り、素晴らしいお湯は健在でした。大好きな温泉のひとつです。また宿泊したい。出来れば連泊したいって思います。温泉だけでなく周りの自然も素晴らしい。朝起きて部屋の窓を開けた時に聞いた自然の大合唱には本当に癒されました。蝉の声、川の音、そして風に答えるようにたなびく「やまならし」の葉っぱの音。これらがハーモニーとなって聞こえてきます。

しかし最後に爆弾発言?をさせていただきます。大女将と廊下ですれ違いましたが無視されました(苦笑)。今まで名温泉宿と言われてきた宿にいくつか宿泊してきましたが初めての経験でした。実は大女将が会釈してきたら自分も会釈しようと待ち構えていたんです(笑)。それが無視とは…。それと若女将の挨拶。非常に事務的でした。出来れば「今回は初めての宿泊ですか?」などの会話から切り出して、貝掛温泉周辺の見所を紹介するのもいいでしょう。もしリピーターの方なのであれば「貝掛温泉のディープな話」をされるのもよいでしょう。きっと宿側とお客さんの距離を近くするのは他愛の無い話でのコミュニケーションではないでしょうか。しかもこれって宿泊客にとっては嬉しいものです。
大好きな温泉であるがゆえに、またこれからも名温泉宿として続いて欲しいって願いを込めてあえて辛口で生意気なことを書かせてもらいました。
08.6.14〜15(宿泊)、06.11.23/07.10.20(立ち寄り)
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