新潟県 岩室温泉 小さなお宿小松屋
毎年恒例になった両親との温泉宿探訪です。今回は父親の出身地。新潟県にある岩室温泉に決まりました。まさに父親の「岩室ってどう?」との一言が発端です。これがきっかけになってちょっと調べてみたところ、良さそうな宿があるではないですか。早速、予約を入れました。
まずは上信越道経由で信濃町ICまで向かいます。ここで下りて野尻湖を一周しました。空は曇っていましたが妙高山がきれいに君臨していました。




せっかくなのでここからはしばらく国道18号線を北上。新潟県との県境に行きました。関川に架かる橋は思いの外、大きくなく拍子抜け。


妙高高原ICから再び上信越道にのり、田中角栄の地元。西山ICで下ります。ここからは日本海に出ました。ガスっていて普段は観える佐渡島が全く観えません。その気配すら感じません。

そしてそして。最近はジェロの歌で少しだけ知名度UPをした出雲崎へ。まずは昼食。天領の里という道の駅で岩海苔が沢山載ったラーメンを食べました。普通の醤油ラーメンですが、その普通なのが美味い。
食後、外で売っていた岩塚製菓のおせんべいを沢山買うこととなった。だって一袋100円だから。やっぱり新潟のせんべいは美味い。

この後は良寛記念館へと向かう。高台にあり日本海が一望。遠くにはガスっている中にほんのほんの薄らとであるが佐渡島が観えた。当初は記念館に入ろうと思ったが、何となく大したことなさそうなので止めた。その分、景色をゆっくりと楽しむ。下界には「妻入り」と言われる間口が狭く奥行きの長い家屋がぎっしりと並んでいる。何故、間口が狭いか。当時、間口の広さによって課税額が決まっていたから(父親から教わった。さすが新潟出身)。とっても風情のある光景。江戸時代は北前船の寄港地として。佐渡金山の荷揚げ地として。また北国街道の宿場町として栄えた出雲崎。今はすっかり閑散としてしまっているが、目に焼き付けておきたいと思わせてしまう風景。味があるなぁ。




さあ、この日の最後は弥彦山。この弥彦山。自分にとっても思い出の地。ここは学生時代にバイトで来て、今では生活必需品となったが携帯電話の電波測定を行ったのであった。
やはり山頂付近はガスっている。しかしせっかく来たのであれば。クライミングカーと呼ばれるケーブルカーのようなものに乗ってもっと上に。
 

実はここに来ると素晴らしい絶景に出会える。普通は海側を観てしまうのであるが、自分が好きなのは越後平野側。マス目状にきれいにそろえたような田んぼが延々と奥まで広がっているのである。思わず深呼吸したくなる風景。何時見ても気持ちいい。しかしこの日はガスが・・・・。見通しはよくない(泣)。


前置きが長くなったがPM4:00。岩室温泉小松屋到着。高級料亭に来たかのような雰囲気。直感的にとってもGOODなお宿。すぐに若女将が出てきて下さり、部屋へ案内していただいた。品のある雰囲気の若女将は自分には何故だか阿部美穂子に見えて仕方がなかった。話し方がとっても似ているのである。「オッパー」と言ったらまさに・・・・・(笑)。

両親の部屋は一階角部屋の「紅梅」。我々は二階角部屋の「蓬莱」
ちなみにここ小松屋にはお風呂が全部で三つ。露天風呂、内湯、そして家族風呂と呼ばれている真湯。どれも貸切で内側からカギをかける仕組み。若女将が丁寧に説明して下さった。

<紅梅>
ここの特徴はやはり目の前に広がる庭園。部屋に入った瞬間、元気な緑が目に飛び込んでくる。すごいすごい〜。なんて贅沢な部屋なのだろう。夜には、この庭園がライトアップされる。トイレはシャワートイレ付き。(部屋全体写真は撮り忘れました〜)



<蓬莱>
この部屋は最高クラス。建築に興味のある方には持ってこいの部屋だろう。角部屋のため太陽光が気持ちよく入ってくる。なんとも贅沢な気持ちにさせてくれる部屋。若干の不整備な箇所はあるものの我々にはこれで十分。今まで宿泊した温泉宿の中でもNO1の部屋かもしれないと思わせてくれた。トイレはシャワートイレ付き。





<露天風呂>
内湯へ向かう廊下から一旦外へ出たところの離れにある。石を並べた露天風呂。思いのほか、落ち着かない造り。何故だかわからないがゆっくり入る気分にはなれない。また貸切だけあって小さく、二人も入ればいっぱいになる。お湯はほんの少しの白濁。無色透明に近い。お湯の温度は41℃くらいに調整されている。しかし何と言ってもここのお湯の特筆すべきところは硫黄臭っていうよりも油臭がするのである。全く予想していなかったのもあるが、びっくりした。顔も思わずニンマリ。油臭のするお湯に入ったのは昨年の鳴子以来。久しぶりである。
ひとつ残念だったのは、ここに備え付けられているシャワーは壊れているようでずっと水が出ていたこと。

ここの浴槽は石ではなく木製にすればかなりよいと思う。温度は下がりづらいし、何たってまったり出来る雰囲気を作ってくれるのは木製しかないと思う。

ここは24時間入浴可ではなく、お湯の温度が下がる深夜〜早朝は不可のようである。










<内湯(霊雁の湯)>
客室に一番近いところにある。ここも当然、貸切。脱衣所はとっても綺麗にされている。浴室の戸を開けた瞬間に油臭を感じる。この瞬間、顔がニンマリしてしまった。壁はガラス張りで外の明かりを取り込めるように造られている。
浴槽は三人くらいは入れそうな大きさで底の「1/3」は浅くなっており、半身浴が可能になっている。
お湯の色はやはりやや白濁。お湯はかなり良質なのであるが、熱い〜。おそらく44℃くらいになっていたと思う。もったいないですが、加水して何とか浸かれた。お湯の温度調整をされているのであれば、もう少し低くすれば最高なのに・・・・。

このお風呂は24時間、入浴可能。

カラン・シャワーはあり、シャンプー、ボディーソープの備え付けもあり。





<食事>
夕食も朝食も玄関横の別室でいただく。中庭の見える部屋でとっても高級感が漂っていた。

自分が飲むお酒は地元岩室の「冬妻(ひよつまと読みます)」。同行者は「岩の原ワイン」を注文し、みんなで飲んだ。

特別、これが〜というものは正直なかったが、地元で水揚げされた魚介類をふんだんに使用。どれも美味しくレベルの高い料理だった(お米は岩室産コシヒカリのようで、とっても美味しいかったです)。

数名の仲居さん?が料理を運んで下さったが、みなさん新潟のご出身のようだった。そのせいか、父親が地元話を切り出してお互いに話が弾んでいたようだった。

久しぶりにゆっくりと食事をしたのであった。



























帰りは父親の懐かしの場所(弥彦村、新潟市内)をめぐって帰宅した。


岩室温泉小松屋。とっても気に入りました。高級感がありながらも肩肘張らずにゆっくり過ごせる。廊下を歩く際に「キュ〜」っと音のする木製の床も。部屋の造りも。自然いっぱいの雰囲気を出した庭園もお気に入りです。料理も美味しい。ただ、せっかく源泉掛け流し可能な良質なお湯を保有しているのであれば、お風呂の管理にもう少し気合い?を入れれば最高レベルの宿になるのではないでしょうか。

ぜひ再訪したい宿です。



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10.6.18〜6.19(宿泊)