燧 ケ 岳
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東北の山旅。第二弾は燧ケ岳です。この山は東北最高峰。尾瀬のイメージが強いと思いますが、尾瀬は尾瀬でも群馬県ではなく、ここは福島県なんですよね。

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昨年、ネットで見つけて気になっていた尾瀬2355。
天気予報を見ていると土曜は晴れらしい。そこで池袋の東武トラベルで木曜日に衝動買い。空席があってラッキー。ついでにオプションのキノコ弁当付のプランにした。

乗車は新越谷から。この日はかなり暑くて水分がないとキツい。食料や飲み物などを買い込んで乗車。トイレありの自販機ありのスリッパ付なので快適なのだがリクライニングでないのがちょっと・・・・・。眠れないのである(泣)。二人掛けシートを一人で使用している人は大丈夫だと思うけど。自分はうたた寝程度が限界かな。

           尾瀬2355車内                   会津高原尾瀬口駅ホームと尾瀬2355

3時18分。会津高原尾瀬口駅到着。うたた寝中だったため到着したのに気づかなかった。

4時少し前に車内アナウンス。バスがもうすぐ来るから「ボチボチ出ろ(笑)」とのこと。
ちなみに着替えは暗い列車内で済ませた。同行者も巻きスカートを持参しており大丈夫。

駅の通路でお弁当を受け取り。トイレを済ませる。

4時20分くらい。バスは出発。いい睡眠時間になりそう。
途中、会津駒ヶ岳登山口の滝沢?で降りる方が意外と多くいらっしゃった。

尾瀬の玄関口、御池を過ぎて6時20分くらいに沼山峠到着。すでに先着のバスから降りた方々でごった返していた。トイレも大の方は行列。

           沼山峠バスターミナル
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沼山峠登山口 6:37→長蔵小屋方面との分岐 7:24→長英新道入口 7:32→ミノブチ岳 9:44→俎ー 10:12→柴安ー(燧ケ岳最高峰) 10:39〜11:04→俎ー 11:24→熊沢田代 12:30→広沢田代 13:07→御池 13:53


下り合計時間(休憩時間含む) 7時間16分


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6:37 沼山峠出発。
最初は樹林帯の中の木道をゆっくりと登る。このきれいに整備された木道を歩くと「尾瀬に来たなぁ」という気がする。

整備された木道を登る(6:44)

沼山展望台なる名前の付いているちょっとした広場を通過するとそこからは下り。

しばらく進むと進行方向に尾瀬沼と白いワタスゲ群が見えてくる。
すると平坦な木道へと変わり両側がワタスゲ畑のような湿地帯を尾瀬沼へ向かって歩くのである。これが本当の「地上の楽園」です(笑)。この場所は大江湿原と呼ばれているようで右に目をやると双耳峰の燧ヶ岳が存在感たっぷりに君臨している。

大江湿原に咲くワタスゲ&ニッコウキスゲ(7:18)


ニッコウキスゲ群(7:21)


大江湿原から見る双耳峰の燧ケ岳(7:22)


やがて尾瀬沼湖畔まで来ると右折。沼尻方面へ進む。数分も進むと長英新道との分岐点。ここを右折。燧ヶ岳の懐へと入っていく。

尾瀬沼湖畔を右へ(7:24)

樹林帯のほとんど平坦な道をかなり長く進む。下は徐々にぐじゃぐじゃになってきて非常に歩き辛い。しかし日が高くないのと樹林帯のためか、まだそれほど暑くは感じずにありがたい。

樹林帯を進む(8:09)

段々と樹林が少なくなってきているようで時折、今まではあまり見えなかった周りの山々の稜線が見えてくる。
8:45。俎ーの山頂を肉眼で捉えることの出来る広場?到着。
ここでクールダウン。さすがにこの時間になると日も高くなり暑さが増してくる。
でもここから見える俎ーが荒々しくて、これからそこに向かうと思うとワクワク感が増幅されてくる。

俎ーの山頂がわずかに見える(8:45)

長英新道の本当の大変さは・・・・実はここから。稜線に出るため展望はよく尾瀬沼なども見えるのであるがなかなかの急登。
また稜線に出るということは直射日光をもろに浴びる。頼みの綱の風はこの日、あまりないため暑い〜。暑い〜。汗が一気に吹き出てくる。
時折、下界の景色を眺めながら急登でハアハアしている息を整えながらゆっくりゆっくり進む。

稜線に出てきた(9:35)

9:44 ミノブチ岳到着。
ここは大きな展望所のような広さ。燧ヶ岳周辺の山々を眺めるには最高の場所。時間が許されるのであればここで大休憩なんていうのもとってもいい。自分はそうしたかった(時間があればねぇ〜)。

ミノブチ岳から俎ーを望む(9:44)


ミノブチ岳から見た尾瀬沼

我々は水分補給&行動食を口に入れて出発。帰りのバス時間が気になり始める(笑)。

ここからは見通しのよい稜線を進む。俎ーの肩というべきだろう付近からは大きな岩ゴロゴロの急登に差し掛かる。
さすがに同行者は息が切れ始めていた。これも二週間後に行く飯豊連峰へ向けてのいいトレーニングと思えば。
眼下には尾瀬沼がくっきりと。左手には燧ヶ岳最高峰の柴安ーとその向こうにうっすらと緑の絨毯を敷いたような尾瀬ヶ原が広がる。気持ちいいね〜。

俎ーに向けて(9:51)


俎ーへの急登手前で柴安ーを望む(10:00)


俎ー山頂へもう少し(10:03)


10:12 俎ー山頂到着。
たくさんのハイカーでごった返していた。

ハッキリ言っておっちゃん連中、マナー悪すぎ!(ほんの一部の人なのですが)
山頂にある祠に平気で荷物を置き、そして居座る。ここってみなさんが記念撮影する場所でしょ?それに気付いた勇気あるおじさまが彼らを注意していた。
それから登山道に平気で腰を降ろし、そこでバーナーを使ってお湯を沸かしているアホ。
もう少し周りをみてよ。標識をみてよ。そこは道です!カップラーメン、蹴っちゃっても知らないよ!

今や若者が最もマナーが良い気がする。我々も見習わなきゃ!

俎ー山頂の祠と奥に見える柴安ー


俎ーでは写真撮影のみ終えて目指すは燧ヶ岳最高峰の柴安ーに向かう。一旦下り、鞍部からは登り返し。大きな岩ゴロゴロの道を進む。急登のため、息はハアハア。意外と疲れるね〜。


俎ーから柴安ーへ向けて


鞍部から柴安ーを望む


柴安ー山頂もあと少し

10:39 柴安ー山頂(燧ヶ岳最高峰 標高2,356m)到着。
山頂はかなり広い。ハイカーは俎ーよりは全然少なくて静か。
また山頂標識は尾瀬の山によくある墓石のような例のやつ。思わず手を合わせてしまいそう(笑)。

柴安ー山頂到着(10:39)


なんとなくガスっているがとりあえず見通しは悪くない。尾瀬ヶ原とその奥には至仏山。そのまま右に目をやるとでっかい平ヶ岳。そして会津駒ヶ岳など。左下に目をやると先ほど湖畔を通過した尾瀬沼が。
ここで昼飯タイム。尾瀬2355のオプションで付けたキノコ弁当を食べながらサーモスに入れてきた氷にCCレモンを注いでギンギンにしたやつをぐいっと飲む。これが最高に美味い!

柴安ー山頂から見た尾瀬ヶ原(ガスってる〜)


柴安ーから見たほんやりした平ヶ岳


柴安ーから見たほんやりした尾瀬沼

ゆっくりしたいがやっぱりバス時間が気になる。御池14時20分発のに乗らないと乗り継ぎがなぁ。

11:04。下山開始。
再び俎ー山頂を通過し(すごい人の数)、御池方面へ下山。正面には会津駒ヶ岳を見ながらの歩行。なかなか景色がいい。

柴安ーから見た俎ー


下の湿原は熊沢田代。奥に見える大きな山は会津駒ヶ岳(11:36)

下には熊沢田代の湿原が見える。まずはこれを目指して急降下。

途中、長い雪渓がありなかなか面白かった。初心者の方は下りに限っては注意が必要かも。意外と傾斜があってしかも踏み抜きが数ヵ所あり。場所によっては雪が固くて足が入らない箇所もあり。

この雪渓が終わると雪解け水によって川と化した道を下る。靴がきれいになる(笑)

意外と急な斜面の雪渓(11:48)

12:30 熊沢田代到着。
ここも地上の楽園ですなぁ。白くてモコモコしたワタスゲがお遊戯会のごとく咲き乱れ、左右に点在する池塘に青空と雲が映り、素晴らしい光景を作っている。また左手にはでっかい平ヶ岳がさっきよりもくっきりと見ることが出来る。
ほのぼのするね〜。こういう場って。

ここで水分補給タイム。しばし、この場の雰囲気を味わった。

熊沢田代を上から見る(12:20)


熊沢田代を上からアップ(12:21)


熊沢田代に到着


熊沢田代から見た平ヶ岳

ここからは一旦登り、そして急斜面を下る。

熊沢田代上から見た俎ー(12:34)

すると遥か下には広沢田代とその奥には御池のバスターミナルが見える。
あと少しと思いきやまだまだ。

右下の湿原が広沢田代 真ん中やや左のグレー部分が御池(12:41)

比較的整備された階段やらが出現。歩きやすいがなかなかの急斜面。登りだったらハアハアだろう。

13:07 広沢田代通過。
ここも地上の楽園。ワタスゲのオンパレード。ただ熊沢田代よりは木々に囲まれているため解放感はあちらの熊沢田代の方がある。

広沢田代のワタスゲ群(13:02)


広沢田代の池塘(13:07)

ここからは急斜面の樹林帯を延々と下る。雨で濡れた岩が意外と滑りやすい。
また所々に木道があるのがいつもよりも何故だかものすごくありがたく感じる。

とにかくバス時間が気になるためややペースを上げる。
途中、ゆっくり歩く方を追い越させていただいた(道を譲っていただけてありがとうございます)。

そして13:53。御池道の駅に到着。

御池の道の駅

早速、汚れた靴やスパッツを洗い、陰で汗のかいた服を着替えて帰宅準備。意外と時間がなかった。

お風呂には入れなくて少々、気持ち悪いが仕方なし。14時20分。尾瀬2355に乗車した人の優先バスにて御池を出発。これは楽。会津高原尾瀬口駅までノンストップなのである。

15時50分頃、会津高原尾瀬口駅に到着。ここでアサヒスーパードライを買って祝杯をあげながら浅草行の区間快速で帰ったのであった(春日部下車→大宮経由で)。

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衝動買いのように尾瀬2355を予約して山旅をしてきました。以前、至仏山から見た尾瀬ヶ原と燧ケ岳がとっても美しくて、いつの日か対面側の柴安ーから尾瀬ヶ原と至仏山を眺めてみたい。そう思っていました。
残念ながら今回は天気は良かったのですが見通しがあまり良くはなく、ハッキリクッキリとは見えませんでした。

しかし、美しい尾瀬ヶ原の大きさは良く分かりましたし、風に揺れてお遊戯会をしているかのようなワタスゲ達があんなにきれいだったとは今回の山旅で初めて知りました。

今回も無事の登ることが出来て、そして色々な勉強をさせてもらえて。本当にありがたいことです。

これで準備は整ったかなぁ?(笑)
お盆休みは東北の大きな大きな山域に入らせていただきます。そして飯豊は「いいで〜」と叫びたいと思います。

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14.7.26
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