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逢友荘に向かって歩いていると地元の小学生(姉弟)と思われる二人に話しかけられる。「どこへ行くのですか?」と。「温泉だよ」と答えると「逢友荘ですよね」と言われ、細かく道案内をしてくれた。おまけに一本道になるところまで一緒に付いてきてくれたのだった。「もう大丈夫だよ。どうもありがとう。」と言っても「心配だから」と言って案内してくれる。
素晴らしいですね!
きっとこの子の両親や学校の先生方の教えが素晴らしいのだと思いますし、その教えを素直に受け入れているこの子たちも素晴らしいのだと思います。
こんなことに出会えたことだけでもここに来た甲斐があるような気がしました。とっても温かい気持ちになって、そして何よりも親切で優しい子供たちに助けられながら逢友荘に到着したのでした。
住宅街の一番奥。実は万座・鹿沢口駅ホームからは看板がはっきりと見えるのである。
逢友荘への道 逢友荘
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同行者が玄関のブザーを押すと明るい女将さんが出迎えて下さった。今日は天気予報の影響(雪)でキャンセルが二組もあり、結局は我々のみの宿泊となった。
ちなみに今回のプランは一泊二食付で一人7000円(税込)。元々、ここはすっぽん料理でも有名なお宿であるが、我々には少々高価(笑)。なので通常の宿泊プランにしたのであった。
逢友荘 逢友荘の玄関
逢友荘の内部 宿泊した部屋
我々の部屋は二号室。こたつあり、テレビあり、暖房ありの充分な設備。またドライヤーや冷蔵庫もある。ただし布団はセルフ。トイレは共同であるがシャワートイレ付。
ここ逢友荘で忘れてはいけない存在が「シュン君」。といっても人間ではなくロングコートチワワ。雄の一歳と四ヶ月。
最初はかなり警戒していたようであるが馴れてくると膝の上に乗ってくるほど。
可愛くて連れて帰りたいほどだった。
ちなみに犬が苦手な方でも安心。女将さんが「犬がいるけど大丈夫ですか?」と聞いてこられるはずなのでダメであれば、その旨を伝えれば対処していただけると思う。
我々はもちろん「大丈夫です」って答えました。
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お風呂は男女別の内湯が各一つずつ。作りは左右対照で同じ。ただ湯口からホースが出ていて湯船に直接、湯を供給しているのは女性湯。
また女将さんからは今日の宿泊客は我々だけなので日帰り客のいなくなる夜8時以降であればどっちでも好きな方に入ってよいと言われていた。なのでほとんどの時間を女性風呂で過ごしたのだった。
浴室前(手前は女湯 奥が男湯) 男湯脱衣室
男湯 男湯
男湯湯口 男湯 掛け流されるお湯
肝心のお湯は
体感温度は37℃くらい。かなりぬるめでお湯から上がった直後も寒いと思うがしばらくすると体の芯から温かくなっていることに気づく。
それもそのはず。湯口付近に居座っていると細かな泡つきがかなりあるのである。湯口付近に限っては共同浴場よりも泡つきは良好だったのではないかと思う。
色は無色透明といいたいがやや黄色く濁っている気もする。
お湯の匂いはというと単純に鉄臭というものではなく鉄臭にプラスして柑橘系の匂いそして甘い温泉臭が少々。
飲泉してみたが鉄臭+微炭酸の苦味。これは源泉にに近いと言われている平治温泉共同浴場のお湯に似ていた。ただあちらよりは飲みやすい。
肌触りはペタペタしっとり。これも共同浴場に近い。
ただ大きく違うところがここ逢友荘のお湯の方がマイルド。刺激が少ない。温泉は新鮮な方が良いと思われているが、必ずしもそうではないこともある。ここはそれに当てはまるかも。
女湯 女湯湯口
女湯
温度といい炭酸を含むお湯といい、自分好みの名湯に出会えて、いったい何時間浸かったことか。とにかく「気持ちいい〜極上湯」なのである。
泉質=ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉 PH=7.3
泉温=41.4℃ 湧出量=286L/分(掘削自噴)
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食事は居間でいただく。プライベート空間ではないがシュン君と遊びながら食べることも可能。我々はそれを希望したので楽しませてもらった。夕食も朝食も特別なものはないがみんな手作りでおいしい。あっ、そういえば一つだけ特別なものが「八丈島の太刀魚の刺身」。初めて食べたが淡白で何となくフグにも似ていた。
夕食
チェックアウト時にはシュン君を抱かせてもらった。馴れてくればかなり人懐こい。
ここからは少しだけ雪の積もる道をゆっくりと歩いて万座・鹿沢口駅へと向かったのであった。
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逢友荘さん。料金は安いしお湯はいいし、駅からも近いし、かなり好印象です。
また、家庭的でありながらも食事以外は基本、放っとかれます(笑)。これがまた居心地いいんです。
それからあくまでも個人的な感覚ですが平治温泉について言えば「共同浴場」のお湯よりもむしろ「逢友荘」の方が自分好みです。
また機会があれば、ぜひお邪魔したいと思います。その時はすっぽん料理も食べに。
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