福島県 二岐温泉 大丸あすなろ荘

このあすなろ荘、なかなか風情のある建物である。フロントで受付をすると食事付コースがあり我々三人は牛肉の朴葉焼きコース(2,000円)を注文。入浴料が735円のためそれほど高くないと思う。時間はすでに12時を少し回っており、腹も減っていたこともあって先に腹ごしらえをする。フロントと同じ階にある湧水という食事処で食べる。値段を考えると仕方がないが肉は6切れあるものの思ったより小さく、肉自体もあまりおいしいものではなかった。まあ、値段が安いからこんなもんでしょう。

まずはここの名物であり今回一番楽しみにしていた岩風呂へ向かう。雪の積もった急な階段を下り右手に行ったところに木造で風情のある小屋がありここが岩風呂となっている。脱衣所から湯船を覗くとなんと雰囲気のある湯船だろう。この岩風呂はもともと岩の間から湯が湧き出ているところに建物を造ったもので自然のままの湯を堪能出来る。またここの源泉の温度は54度。大体の温泉は熱いため加水をするのが普通だが宿主のこだわりで一切加水はしていないらしい。まずは54度のお湯を桶にすくい恐る恐る足にかけてみる。意外と熱くない。今度は身体に掛け湯をするが思ったほどの温度ではない。そして湯船に浸かる。確かに熱いが肩まで浸かることが出来た。きっと外気が低いためなのだろう。うわさでは足湯が限界とのことであったが。お湯は柏屋旅館とほとんど同じ。無色透明。無味。石の香りが若干する。正直、理由は無いが好きなお湯である。温度は熱いが心地よい。下半身浴、全身浴を何度も繰り返すが上がりたいとは思わない。湯船の下は自然で造られた岩のためボコボコしており、所々に大きな穴があいている。その穴に足を入れてみると意外と深くお湯がみぞおちくらいまで浸かってしまうほど。本当に気持ちがよく、熱いのにもかかわらず一時間近く浸かってしまった。

次に露天風呂と内湯に行こうと思ったがこの岩風呂で長湯をしてしまったため湯船に入る体力は残っておらず写真を撮るだけで終わりにする。しかし露天風呂はきっと気持ちがいいだろうなあって思えた。この湯船から二岐川が手に取れるくらいのところを流れている。

この大丸あすなろ荘も非常にいい温泉である。特に岩風呂は自然のままのせいかお湯が身体にしみ込むような。しかし温泉評論家が口をそろえたように絶賛するほどではない気もする。宿泊した場合、なかなか立派な料金を考えれば他にも素晴らしい温泉宿があると思いますが、いかがでしょうか。
この二岐温泉でもっとも有名で人気の高いのが、ここあすなろ荘であるが先に訪れた柏屋旅館と風呂の良さだけを比較するとほぼ互角のような気がする。
07.1.13(立ち寄り)
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