熊本県 阿蘇山(高岳・中岳)
祖母山・開聞岳に続いては阿蘇山です。簡単な山と、たかをくくっていましたが、苦しかったです。風向きが良くなかったせいか、硫化水素で・・・・。今となってはですが、身の危険を少しだけ感じていたと思います。
この日の天気は雨。午前中、白川水源に行って少し観光。
しかし午後からの天気は回復するとの情報。今回の旅行行程上、できれば本日、登山をしておきたい。阿蘇中岳の火口展望台駐車場で天気の回復を待つことにする。
かなり不安を持ちながら車の中で待機。AM10:30ころからずっと。暇なのでワンセグでTVを見ながらじっと待つ。相変わらず風雨が強い。おまけに寒い。PM0:30を回った頃だろうか。下界の視界が急によくなってきた。yahooの雨雲予想でもあと一時間もすればこのあたりから雨雲がなくなる様子。
そんな事で登山決行決定。まだガスってはいるが、きっと何とかなるでしょう。


PM1:11 火口展望台駐車場出発。

PM1:15 砂千里登山道に入る。
この道からの景色は地球でないみたい。火星にでもいるのかと錯覚してしまいそう。グレーの細かい砂地の上に所々、大きな岩が転がっており、遠くには断層剥き出しの山々が連なっているのである。まるでSF映画の中にいるかの如くである。








しばらく進むと砂千里の端にある尾根のような高台に出る。ここからは正面に見える岩場を一気に登ることになる。


実際に取り付くと傾斜はそれ程でもなく、手を使わずに登れるが、ずっと登りのため息切れが続く。


しかし下界へ視線をやると今まで見たこともないような圧巻の景色が広がっているのである。これを見るだけで疲れかかった身体にエネルギーが注入されるよう。


PM2:00。中岳まで1,270mの標識通過。ここからは尾根伝いの登りが続く。景色は相変わらず凄い。




PM2:12 中岳山頂に向けての尾根伝いに出る。
実はここからが大変だったのある。風向きが変わったのか、急に火薬のような臭いがしてきて息が苦しくなってきたのである。これは間違いなく硫化水素である。中岳火口からこちらに舞い上がってきたのだろうか?。一瞬ではあるが身の危険を感じた。
それとそれとここは風の通り道のようで、かなりの強風。真っ直ぐ歩くのに少し苦労したのであった。








PM2:27 中岳山頂到着。下は火口からの噴火のせいなのか、それとも雲なのかわからないがガスっている。いやいや。苦しかったよ〜。こんなの初めて。
ここにいてもガスを吸うだけなので先を急ぐ。


ようやく苦しさから開放され、尾根伝いの道をのんびりと進む。左手下には休止中の仙酔峡ロープウェイが見える。目の前には目指す高岳が見えるため、気分的には余裕がある。




PM2:40 高岳まで100mの標識通過。どう考えても100m以上ある。300mあるんじゃないかなぁ。このあたりからは登りやすい傾斜の「岩ゴロゴロ道」へと変わる。

PM2:50 阿蘇最高峰 高岳山頂到着。


山頂からの景色は素晴らしい。まだガスが抜けきれていないせいか、見通しはよくないが、それでも360℃の絶景が望めるのである。
半分くらい見える根子岳や中岳・鳥帽子岳〜外輪山とその間にある街並み。「何だか凄い」。素直にそんな言葉が浮かんだ。
やっぱり阿蘇はスケールが違う。自分が勝手に選んだ日本三大絶景のひとつがこの阿蘇である。最近流行っている言葉を借りると「想定外の景色」である。






PM3:07 高岳山頂出発。ラッキーなことに同行者のリュックに高性能マスクが入っていた。下山はこれを着けながら歩く。すると精神的に楽になったのか、本当にマスクが効いたのか、風向きが変わったからかわからないが苦しさが全く感じなくなったのである。
下山の景色は登りよりもはっきりと見える。かなりガスが晴れてきたようだ。




PM3:26 中岳山頂通過。ここで高校生くらいのグループが軽装で元気良く登ってきたのであった。すると自分に仙酔峡方面を指差して「あそこに下ると駐車場に着きますか?」と聞いてきた。一応、逆側に下山してしまうからだめだよ」と答えておいたが・・・・。う〜ん。ここから中岳火口駐車場を肉眼で確認出来るのに、相当な方向音痴だよなぁ(笑)。


ここからはすっかり強風ではなくなった尾根を進む。あ〜あ楽しい。相変わらず中岳火口からは元気良く噴煙が上がっている。





尾根伝いの道が終わると傾斜のある岩場に取り掛かる。思いのほか、歩きやすい。しかし眼下には砂千里が広がっているため、ついつい目線がそちらに行ってしまう。危ないなあ(笑)。







下りは動画を撮りながら、チンタラチンタラ進んだ。AQUOS携帯電話で撮るHD動画ってすごく綺麗。
楽しい思い出を動画で残す事が出来た。

PM4:32 中岳火口駐車場到着。


せっかくなので火口をゆっくり見学した。この火口ってデカッ。スケールが違いすぎる。
あっ、そうそう。この火口ロープウェイ駅のトイレはシャワートイレ付きでとってもきれい。


すっかり晴れた空の下。本日の宿泊先である内牧温泉へと向かった。


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11.5.1