宮古島、沖縄本島の旅 四日目(沖縄本島→自宅)


この日もAM6:30起床。昨晩は雨がかなり降ったらしく路面は湿っているようだ。AM7:00に朝食。1Fのバイキングで。味はなかなかであった。

空を見ると何となく回復の兆し。特に風上である東方向を見ると雲に切れ間がある。天気予報では降水確率50%であるが。同行者と義母を急がせるように出発。AM7:45。一か八か、神の島と言われている久高島へと向かった。

車を走らせると段々と雲が切れてきているのがわかる。AM8:40。安座真港到着。久高島へ渡る高速船乗り場には地元の方々ばかり。観光客はいない模様。
AM9:00。安座真港出航。高速船といっても石垣島から出ている高速船よりも遅く、かつ小さい。波は予想以上に高い。向かい風だから余計に高い。中々、ダイナミックな揺れを感じながら約15分で久高島徳仁港に到着。
でも石垣島〜波照間間や石垣島〜西表島への高速船を経験済の方には大したことはない。
徳仁港では釣りを楽しむ方々がたくさんいらしゃった。島の方のようだ。上陸しての感想は想像していたよりずっと素朴な印象。いわゆる田舎。本島とは別世界のような印象を受けた。港からは坂道を登り、左側にあるレンタサイクル屋さんに入る。1H/300円で3台借りる。ここのご主人、非常に無口なイメージであるが出発するにあたって観光案内をして下さった。いしき浜がお薦めのようだ。


いざ、出発!この頃には予想通り、晴れ間が出てきた。やっと沖縄らしい空になってきた。まずは舗装されていない東海岸沿いの道を走る。鬱蒼と生い茂った木々で海は見えない。寄せては返す波の音だけが聞こえる。しかし、この島。サイクリングをしているだけで気持ちがいい。観光客とも出くわすことがないため島を貸切ってもらっているかのような感覚になる。ゆっくりと進み、約10分でいしき浜に到着。ここはニライカナイからの来訪神がこの島に訪れる際に船が停泊すると云われているようだ。我々以外には人影はない。まさにプライベートビーチ。ここでの第一印象は非常に神聖な空気を感じた。人影がないのが増長させているかもしれないが、凛とした空気が漂い、日常生活を忘れさせてくれるような。「ここは何処?私はだれ?」って思えてしまうような。自我を忘れるってこういうことなのかなぁ。海岸線には潮の満ち引きによって時折顔を出すサンゴの隆起した岩が何とも神秘的。ここは自分の沖縄大好きリストに急浮上となった(笑)。

さらに北上。約10分でカペール岬に到着。ここは琉球の始祖アマミキヨが降り立ったと云われている場所。サンゴが隆起して出来たと思われるあまり高さのない岸壁。あまり神聖な場所だとは感じなかったが、景色が非常に良い。正面には波立った海。左手には沖縄本島が見える。一言で言うと非常に気持ちのいい場所。思わず深呼吸したくなる。

ここから、しばらく来た道を戻り、島の中央に通された舗装道路を南下。ロマンスロードへ。何がロマンスなのかよくわからないが(笑)。この道の先端にある展望台から見た海は素晴らしく綺麗。左手対岸には先ほど高速船に乗った安座真港が見える。こんなに綺麗なコバルトブルーの海を見れるのもあとわずかな時間。下に降りれるらしいが時間がないため、お預け(泣)。

続いてクボー御嶽へ。琉球七御嶽のひとつと云われている場所。入口には立ち入り禁止の札。一般ピープルは入れない。入れるのはこの島の神女のみ。鬱蒼と茂った草木が奥まで伸びている。この入口から50mくらい入ったところに祈祷する場所があるらしい。正直、薄気味悪い。聖域なのであるが、この中へ入りたいっていう気にはならない。

時計を見るとAM10:40。高速船の出発時間はAM11:00。雨も少し落ちてきたことだし急いで徳仁港へ。途中、この島の集落を通ったが何とも沖縄の島らしい雰囲気があり、時間があればゆっくりしたかった。

AM11:20。安座真港到着。帰りの高速船は追い風のため、ほとんど揺れず。この久高島。今度はゆっくりと回ってみたい。島の雰囲気をもう少し味わいたかった。


結局、急いだ割には時間が余ってしまった。なのでまだ行ったことのなかった平和祈念公園へ。ここへ来ると沖縄戦でどれだけ沢山の犠牲者が出たのかが非常によくわかる。あの石に彫られた名前の多さを考えると何とも居た堪れない気持ちになる。人の命の尊さを何とも思わない一部のやつらも一度ここへ来るといい。あっ、でもそういうやつらはここへ来ても何にも感じないなかもなぁ(悲)。

昼ごはんは沖縄そば。糸満にある「淡すい」へ。プレハブで出来た簡素な建物。同行者はソーキそば。自分はジューシーと沖縄そば。スープはかつおだしが非常によくきいている。上品で女性にもうけそうな味であり、非常に美味しい。ジューシーも東京で食べるものとは違い、お米がパラパラしていて「おこわ」といった食感。とちらも満足だった。
 

最後の〆は豊見城にある瀬長島。本島の〆はいつもここ。何となく本島の最後にふさわしい場所のような気がして仕方が無い。ここでしばらく佇み、レンタカー返却。
PM4:40発のJALジャンボ機にて帰路へ着く。今回は二階席。非常に快適な空の旅となった。

今回の沖縄本島、宮古島の旅。天候には恵まれなかったが、新たな発見も沢山あり、非常に充実した旅となった。義父が亡くなってもうすぐ一年。心身ともにかなり消耗したであろう義母であるが、この旅で少しでも喜んでいただけたのであればこれほど嬉しいことはない。
(08/9/14)
終わり。
TOP     旅行(国内)リスト